株価指数先物【引け後】 引け間際の5万円乗せはイレギュラー

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先物

大阪12月限
日経225先物 49310 +160 (+0.32%)
TOPIX先物 3264.5 +17.5 (+0.53%)

 日経225先物(12月限)は、前日比160円高の4万9310円で取引を終了。寄り付きは4万9340円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万9365円)にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まった。ただし、直後につけた4万9350円を高値に軟化し、4万9000円を割り込むと下へのバイアスが強まり、前場中盤に4万8660円まで下げ幅を広げる場面もみられた。売り一巡後はショートカバーが入る形で急速に切り返し、前場終盤にかけて4万9000円台を回復している。

 ランチタイムでは4万9050円~4万9200円辺りで保ち合い、後場の取引開始後にレンジを上抜け、後場中盤には4万9480円まで買われた。終盤には大口のロングが入って5万円を回復する場面もみられたが、その直後に4万9120円まで下げていたため、イレギュラー的な動きだったとみられる。

 本日はソフトバンクグループ<9984>[東証P]のインパクトが大きかった。同社の下落率は一時10%を超え、1社で日経平均株価を500円超押し下げる形になった。終値では5%弱まで下げ幅を縮めているが、それでも日経平均株価への影響は250円近いマイナスである。そのため、ソフトバンクグループの値動きに連動する形でスキャルピング中心のショートが膨らんだとみられ、下落幅を縮める局面でショートカバーに向かわせたようだ。

 ソフトバンクグループに大きく振らされる一方で、全体としては冷静な動きをみせており、東証プライムの値上がり数は8割近くを占めていた。前日の5万円乗せで目先的に達成感が意識されるなかで、高市トレードで牽引役だった半導体や人工知能(AI)関連株に利食いの動きがみられる局面では、戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。

 ただし、相対的に出遅れているバリュー株へのシフトとなれば、TOPIX型主導の展開が意識され、全体としては底堅さがみられることで積極的なショートを仕掛けにくくさせよう。日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(4万8450円)と+2σ(5万0150円)によるレンジ内で推移している。イレギュラーとはいえ+2σ接近後の調整により、いったんは+1σに接近する場面は意識しておきたいところだろう。

 そのため、オプション権利行使価格の4万8500円から4万9500円辺りのレンジを想定する。4万9000円処で底堅さがみられるようだと、+2σを意識した4万9000円から5万円のレンジとなりそうだ。基本的には押し目待ち狙いのロング対応とみておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で15.10倍に低下した。ソフトバンクグループが売られるなかで、NTショートに振れる形となり、一時15.00倍まで下げた。ただ、+1σ(14.99倍)水準が支持線として機能する形になり、その後はリバランスの動きにより下げ幅を縮めていた。+1σと+2σ(15.30倍)によるレンジでの推移は継続している。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万5912枚、ソシエテジェネラル証券が1万5868枚、JPモルガン証券が7166枚、サスケハナ・ホンコンが4390枚、バークレイズ証券が4048枚、SBI証券が3720枚、日産証券が2368枚、松井証券が1668枚、モルガンMUFG証券が1419枚、ゴールドマン証券が1227枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万9438枚、ソシエテジェネラル証券が2万2807枚、モルガンMUFG証券が7817枚、バークレイズ証券が7549枚、JPモルガン証券が5260枚、ゴールドマン証券が3064枚、サスケハナ・ホンコンが2879枚、ビーオブエー証券が2799枚、野村証券が1318枚、ドイツ証券が839枚だった。

株探ニュース

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