話題株ピックアップ【夕刊】(2):帝人、SBG、アドテスト
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■イオン九州 <2653> 3,020円 +75 円 (+2.6%) 本日終値 イオン九州<2653>が反発している。21日の取引終了後、大分県でスーパーマーケットなど23店舗を運営するトキハインダストリー(大分県大分市)の全株式を26年1月末日の予定で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。今回の子会社化は、新規顧客の獲得に加えて、大分県における強固なドミナント形成によりグループの企業価値向上を図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、26年2月期業績への影響は軽微としている。 ■帝人 <3401> 1,355円 +29.5 円 (+2.2%) 本日終値 帝人<3401>は3日続伸している。旧村上ファンド関係者が設立したシンガポール拠点の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントは21日の取引終了後、関東財務局に変更報告書を提出した。同報告書によると、株式保有比率が従来の11.08%から12.12%に上昇しており、思惑的な買いが入った。報告義務発生日は10月14日。保有目的は純投資としている。 ■応用地質 <9755> 2,984円 +58 円 (+2.0%) 本日終値 応用地質<9755>が反発している。この日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した「宇宙戦略基金事業」(第2期)の「技術開発テーマ/探査等(月面インフラ構築に資する要素技術)」に、同社が参加する共同研究チームが採択されたと発表しており、好材料視された。採択された技術開発課題「月面拠点建設を実現するための測量・地盤調査技術の確立」は、立命館大学を代表機関とし、月面環境分析(アセスメント)及び重要技術の早期実証を目指すもの。同社は、地球上で培ってきた先進的な地盤の可視化技術と、それに必要な計測技術を有していることから、月面インフラ構築に不可欠な月面地盤の状況把握や地盤調査技術の確立に貢献するとしている。 ■アイスタイル <3660> 478円 +7 円 (+1.5%) 本日終値 アイスタイル<3660>は3日続伸。21日取引終了後、海外初のフラッグシップショップ「@cosme HONG KONG」を12月5日にオープンすると発表した。東京、大阪、名古屋に次ぐ、4つ目の旗艦店になるという。これが手掛かりとなったようだ。 ■PAコンサル <4071> 2,430円 +31 円 (+1.3%) 本日終値 プラスアルファ・コンサルティング<4071>は3日続伸。21日取引終了後、タレントマネジメントシステム「Talent Palette」について三井住友信託銀行が導入したと発表した。また、22日朝方には対話力向上支援サービス「AIトークトレ」を提供開始すると発表。実際の顧客応対に近いリアルなペルソナを生成AIが生成し、実践的な応対練習を可能にするという。リリースが相次ぎ材料視されたようだ。 ■明星工業 <1976> 1,675円 +20 円 (+1.2%) 本日終値 明星工業<1976>が3日続伸している。21日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の33億円から27億5000万円(前年同期比29.9%減)へ、純利益が24億円から18億5000万円(同37.1%減)へ下振れて着地したようだと発表。これを受けて朝方は安く始まったものの、織り込み済みとの見方からプラスに転じている。売上高は280億円(同11.3%減)の従来予想を据え置いたものの、一部案件の追加原価発生による影響や人件費負担の増加などにより、利益は計画を下振れたとしている。 ■KDDI <9433> 2,444.5円 +2.5 円 (+0.1%) 本日終値 KDDI<9433>がしっかり。この日、欧州現地法人テレハウス・ヨーロッパ社が、英国ロンドン市内のデータセンター6棟目として、高電力のGPUサーバーに対応可能なデータセンター「Telehouse West 2」の建設を開始したと発表しており、好材料視された。同データセンターは、総工費約600億円を投じ27年度に開業を予定。高品質な通信インフラ、テレハウス最大のIT電力容量(供給電力容量)となる22.4メガワットを備え、高性能GPUの放出熱でも冷却可能な水冷方式に対応する。また、再生可能エネルギー100%で稼働することで環境負荷を低減し、社会の持続的成長へつなげるとしている。 ■ソフトバンクグループ <9984> 23,700円 -1,220 円 (-4.9%) 本日終値 東証プライム 下落率3位 ソフトバンクグループ<9984>が急落、一時10%を超える急落となり、ここまで上昇相場のサポートラインとなっていた5日移動平均線を大陰線で下放れる格好となった。同社の株価は今月に入ってから上げ足を強め、前日につけた最高値2万5735円まで3週間で4割強も株価水準を切り上げていたが、足もとでその反動が出ている。日経平均の構成比率ではソフトバンクGは225銘柄の中でアドバンテスト<6857>を凌ぎトップに位置している。きょうは日経平均が一時700円あまりの下落をみせるなど波乱含みの値動きとなったが、その下げ分の8割強をソフトバンクGが1銘柄で占める状況となっており、「(同社株固有の)悪材料に反応しているということではないが、AIアルゴリズムの機械的な売りが下げを助長している」(中堅証券ストラテジスト)という指摘が聞かれる。株式需給面では直近17日現在で信用買い残が増勢となる一方、売り残は減少しているが、信用倍率は1.3倍台と引き続きタイト感がある。また、日証金の貸借倍率は21日現在で1.02倍と売り買い拮抗した状態にある。 ■SPDR <1326> 57,880円 -2,480 円 (-4.1%) 本日終値 金ETFが急落。SPDRゴールド・シェア<1326>が一時、前日に比べ7%超安に売られたほか、NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>や純金上場信託(現物国内保管型)<1540>が大幅安となっている。21日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、12月限が前日比250.3ドル(5.7%)安の1トロイオンス=4109.1ドルと急落した。一日の下落幅としては過去最大とみられている。年初から大幅な上昇を演じ、前日には最高値を更新していたが、利益確定やポジション調整の売りが膨らんだ。米中通商協議の進展期待やドル高が金価格には逆風になったとの見方も出ている。21日にNYダウが最高値を更新したことも、資金がリスク資産の株式に向かい、安全資産の金から離散したとみられている。 ■アドバンテスト <6857> 17,100円 -300 円 (-1.7%) 本日終値 アドバンテスト<6857>が売り優勢。前日の米国株市場ではエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイシズ 、マイクロン・テクノロジー など半導体の主力銘柄が軟調に推移しフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落した。SOX指数は最高値圏での推移が続いているが、足もとで上値がやや重くなっている状況だ。また、前日の米株市場取引終了後に発表された半導体大手テキサス・インスツルメンツ の10~12月期見通しが市場コンセンサスを下回る内容で、時間外で急落していることもネガティブ視される。一方、外国為替市場で足もとドル高・円安方向に振れていることは株価の下支え材料として意識される。アドテストや東エレクは日経平均構成比で上位に位置しており、日経平均株価への影響力も大きいだけに、その値動きが注目される。 株探ニュース