株価指数先物【引け後】 高市トレード再燃がロングに向かわせる

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先物

大阪12月限
日経225先物 48430 +620 (+1.29%)
TOPIX先物 3209.5 +18.5 (+0.57%)

 日経225先物(12月限)は前日比620円高の4万8430円で取引を終了。寄り付きは4万8070円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万8000円)を上回る形で、買いが先行した。直後につけた4万7980円を安値にロング優勢となり、現物の寄り付き直後には4万8240円まで買われた。

 買い一巡後は4万8000円処での底堅さが意識されたものの、積極的な上値追いの動きは限られ、前場中盤以降は4万8050円~4万8200円辺りで保ち合いを継続。だが、後場中盤にかけてこの水準を上抜けると、4万8200円~4万8350円辺りにレンジが切り上がり、ショートカバーとみられる動きによって、引け間際には4万8440円まで上げ幅を広げた。

 自民党の高市総裁と日本維新の会の吉村代表が、首相指名選挙での協力や連立政権の構築に向けて政策協議を始めることで一致。政局の不透明感が後退したとの見方から、ショートは仕掛けにくくなった。

 日経225先物は上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジをキープしているが、ナイトセッションで+1σが4万7570円、+2σは4万9150円辺りに切り上がってくる。本日の上昇により公明党の連立離脱を嫌気した週初の急落分を埋めたことで、センチメントは改善。+2σを意識したトレンド形成のなかで、10日につけた4万8940円が射程に入ってきそうだ。

 また、週足のボリンジャーバンドは、上向きで推移する+1σと+2σとのレンジを継続しているが、+2σは4万8540円辺りに位置しており、+3σは5万0860円まで切り上がってきた。首相指名選挙の結果が判明するまでは楽観視できないが、これまでのトレンドを継続している状況のなかでは、ショートを控えることが賢明であろう。

 現物市場では週初の下落局面で、高市トレードのポジションをいったんニュートラルにしているとみられ、改めて指数インパクトの大きい値がさハイテク株などを中心に買いが入りやすいだろう。加えて米国市場が決算シーズンに入り、前日のASMLホールディングに続き、本日は台湾積体電路製造(TSMC)の2025年7~9月期決算が市場予想を上回ったことが材料視された面もあった。値がさハイテク株次第ではあるが、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]が最高値を更新してきたこともあり、高市トレード再燃がロングに向かわせそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で15.08倍に上昇した。上値追いには慎重ながら高市トレードの再燃が意識されるなかで、TOPIX型でヘッジする形によってNTロングに振れやすくなりそうだ。2021年5月以来の水準まで上昇しており、同年2月高値の15.68倍が射程に入ってきそうである。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万7141枚、ソシエテジェネラル証券が1万5343枚、サスケハナ・ホンコンが3340枚、JPモルガン証券が2402枚、SBI証券が1958枚、バークレイズ証券が1759枚、みずほ証券が1711枚、日産証券が1362枚、野村証券が1352枚、モルガンMUFG証券が1018枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が1万9165枚、ソシエテジェネラル証券が1万7341枚、バークレイズ証券が5539枚、JPモルガン証券が5046枚、モルガンMUFG証券が2606枚、ゴールドマン証券が2239枚、サスケハナ・ホンコンが2173枚、シティグループ証券が1880枚、UBS証券が1579枚、ビーオブエー証券が1574枚だった。

株探ニュース

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