株価指数先物【寄り前】 高市トレード再燃を意識した押し目狙いのロング対応

投稿:

先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 48060 +250 (+0.52%)
TOPIX先物 3204.0 +13.0 (+0.40%)
シカゴ日経平均先物 48000 +190
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 15日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。前日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言を受けて、米利下げ期待が高まるなかで買いが先行して始まり、NYダウの上げ幅は一時400ドルを超える場面もみられた。ただし、ミランFRB理事が、米中貿易摩擦の再燃によって米国経済の下振れリスクが高まったとの見解を示し、米中関係を巡る懸念が重荷になった。米政府機関の一部閉鎖が続くなかで、1万人を超す職員を削減する可能性があると伝わったことも投資家心理を冷ます形になった。

 ナスダック指数は反発。オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが発表した2025年7~9月期決算が好感され、KLAやラムリサーチ、アドバンスト・マイクロ・デバイセズなどが買われた。フィラデルフィア半導体(SOX)指数は3%近く上昇している。

 S&P500業種別指数は不動産、メディア、自動車・同部品が上昇した半面、保険、家庭用品・パーソナル用品、商業サービス・用品の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ウォルマート、IBM、シスコシステムズ、キャタピラーが買われた。一方で、ハネウェル・インターナショナル、トラベラーズ、セールスフォース、プロクター・アンド・ギャンブルが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は、大阪比190円高の4万8000円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比50円高の4万7860円で始まった。開始直後に4万8000円を回復すると、米国市場の取引開始後には4万8280円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は軟化し、中盤に4万7610円まで売られたが、終盤にかけて切り返し4万8060円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションではボリンジャーバンドの+1σ(4万7330円)を上回って推移したことで、+2σ(4万8890円)とのレンジが意識されやすい。4万8000円固めの動きがみられてくるようだと、ショートカバーを誘う動きが強まりやすく、ロング優勢の需給状況になりそうである。

 昨夕に自民党の高市総裁が野党3党の党首とそれぞれ会談を行ったほか、野党3党の党首会談が行われた。来週に予定される首相指名選挙を巡り、高市首相誕生か政権交代かを巡って思惑が交錯する状況だが、報道ベースでの感触では高市首相誕生の可能性が高そうである。楽観視は禁物とはいえ、10日につけた4万8940円が意識されてくる可能性はあろう。改めて押し目待ち狙いのロングが入りやすくなりそうだ。

 そのため、4万8000円での底固めを意識しつつ、オプション権利行使価格の4万7875円から4万8875円のレンジを想定。4万8000円を下回る局面では押し目狙いのロング対応としつつ、底堅さがみられる場面ではエントリーポイントを引き上げる形になろう。

 15日の米VIX指数は20.64(14日は20.81)に低下した。一時19.11まで下げる場面もみられたが、200日移動平均線(19.29)が支持線として意識される形で、その後22.44まで上昇する動きもあった。米中貿易摩擦への懸念がリスク回避に向かわせており、低下ながらも慎重な姿勢に傾きやすそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.98倍に上昇した。14.84倍まで下げる場面もあったが、その後は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が切り返し、NTロングに振れており、後場に入り一時15.00倍に乗せた。上向きで推移する+1σ(14.78倍)と+2σ(15.11倍)とのレンジ推移が続くなかで、+2σを捉えてくる可能性はありそうだ。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。