株価指数先物【引け後】 ショートカバーを誘う動きが強まる
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大阪12月限 日経225先物 47810 +1020 (+2.17%) TOPIX先物 3191.0 +58.0 (+1.85%) 日経225先物(12月限)は前日比830円安の4万6790円で取引を終了。寄り付きは4万7080円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万6990円)を上回る形で、買いが先行した。現物の寄り付き時につけた4万6950円を安値にロング優勢の動きが強まり、ボリンジャーバンドの+1σ(4万7140円)水準での底堅さがみられるなかで、前場終盤にかけて4万7520円まで上げ幅を広げた。 ランチタイムでも4万7500円台での推移が続き、現物の後場開始直後には4万7580円まで上昇。いったん4万7380円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、上へのバイアスが強まり、後場中盤には4万7830円まで買われた。終盤にかけては4万7650円~4万7800円辺りでのレンジ推移が続き、高値圏で取引を終えた。 米国市場でエヌビディアなど半導体株の一角が売られた流れを受けて、弱含みで始まったアドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、レーザーテック<6920>[東証P]などが売り一巡後に切り返しており、先物市場でのショートカバーに向かわせた面もあろう。 前日までの下げで高市トレードの巻き戻しを狙ったショートも積み上がっていたとみられ、高市自民党総裁と野党3党の党首それぞれとの会談、野党3党による党首会談が予定されていたため、いったんポジションをニュートラルに戻すカバーの動きが意識されやすかった。 さらに、後場中盤にはオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング が発表した2025年7~9月期決算が好感され、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への買い戻しが加速したことも、ショートカバーを強めたようである。 日経225先物は前日の下落分を吸収し、+1σはナイトセッションで4万7330円辺りまで切り上がった。前日下落した影響でバンドは下向きに転じつつあったが、本日の強い動きによって上向きのトレンドを継続。+1σと+2σ(4万8880円)とのレンジに入ったことで、4万8000円を固める動きが意識されよう。10日の下落分を吸収してくる展開への期待が高まりやすく、ショートカバーを誘う動きが一段と強まる可能性があろう。 NT倍率は先物中心限月で14.98倍に上昇した。14.87倍に低下して始まり、14.84倍まで下げる場面もあった。ただ、その後は指数インパクトの大きい値がさハイテク株が切り返すなかでNTロングに振れており、後場に入り一時は15.00倍に乗せている。上向きで推移する+1σ(14.78倍)と+2σ(15.11倍)によるレンジ推移が続くなかで、+2σを捉えてくる可能性はありそうだ。 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万0298枚、ソシエテジェネラル証券が1万3653枚、サスケハナ・ホンコンが5192枚、SBI証券が3779枚、バークレイズ証券が3432枚、JPモルガン証券が2813枚、野村証券が2463枚、モルガンMUFG証券が1831枚、日産証券が986枚、松井証券が985枚だった。 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万3523枚、ソシエテジェネラル証券が2万1514枚、バークレイズ証券が6338枚、モルガンMUFG証券が4462枚、JPモルガン証券が3298枚、ビーオブエー証券が2889枚、ゴールドマン証券が2795枚、サスケハナ・ホンコンが2355枚、ドイツ証券が1253枚、野村証券が923枚だった。 株探ニュース