話題株ピックアップ【夕刊】(1):メルカリ、イオン、Syns
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■メルカリ <4385> 2,380円 +295.5 円 (+14.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ メルカリ<4385>が4営業日ぶりに急反発。同社は14日、スキマバイトサービス「メルカリ ハロ」のサービスを12月18日で終了すると発表しており、これが評価されたようだ。市場環境の変化やサービスの利用状況などから総合的に判断したという。同社は経営資源の再配置を行い、今後もグループミッションである「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」の実現を目指し、あらゆる価値が循環するエコシステムの拡大を目指すとしている。 ■松竹 <9601> 13,990円 +1,540 円 (+12.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位 松竹<9601>が後場急伸。同社は15日午後2時、26年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正しており、好感されたようだ。今期の売上高予想を従来の見通しから20億円増額して970億円(前期比15.5%増)、最終損益の黒字額の予想を11億円増額して40億円(前期は6億6400万円の赤字)に見直した。演劇事業では歌舞伎公演が好調に推移し、夏の映画興行も想定を上回る結果となったことから、業績予想に反映した。8月中間期の売上高は前年同期比25.4%増の496億2900万円、最終損益は41億2000万円の黒字(前年同期は6億8100万円の赤字)だった。 ■リックス <7525> 3,685円 +395 円 (+12.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 リックス<7525>が急伸。この日、2.5次元・3次元実装技術に対応した次世代半導体向けフラックス洗浄装置を開発し特許出願中であると発表しており、好材料視された。新開発した洗浄装置は、従来の方法では洗浄困難であった狭い隙間にも、フラックス洗浄液を充填させる減圧機構を有することが特徴。この新技術により、近年の2.5次元実装技術において進歩している有機インタポーザーなどの大判化実装品の狭い隙間に残っているフラックスも効果的に洗浄することができ、次世代半導体の生産性向上に貢献する。なお、既に複数の大手半導体関連企業から受注があり納入しているという。 ■イオン <8267> 2,055円 +176.5 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 イオン<8267>は大幅高で3日続伸。2000円台に乗せ、上場来高値を更新した。14日の取引終了後、26年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表した。売上高が5兆1899億7000万円(前年同期比3.8%増)、営業利益が1181億2900万円(同19.8%増)、最終利益が40億4800万円(同9.1%増)だった。売上高、営業利益ともに過去最高を更新しており、好業績を評価する買いが流入した。主力のGMS(総合スーパー)事業は店舗DXによる人時生産性向上や経費構造改革が進み、営業損失を大幅に縮小。ヘルス&ウエルネス事業やディベロッパー事業などの営業利益が大きく伸び、業績を押し上げた。ヘルス&ウエルネス事業はプライベートブランドの拡販や店舗オペレーションの効率化により収益性が向上。ディベロッパー事業は涼感スポットとしての集客施策などが奏功したほか、インバウンドによる免税売り上げも増えた。 ■Synspective <290A> 915円 +60 円 (+7.0%) 本日終値 Synspective<290A>が大幅反発。この日の寄り前、自社7機目の小型SAR(合成開口レーダー)衛星の軌道投入とアンテナ展開に成功したと発表しており、好材料視された。ニュージーランドのマヒア半島にあるロケット・ラボの発射場からElectronロケットにより打ち上げられ、アンテナ展開に成功。試験のための通信が正常に機能し、制御可能であることを確認したという。今後数カ月をかけて、観測やデータ取得をはじめとする機能検証を実施する予定としている。 ■アークス <9948> 3,185円 +170 円 (+5.6%) 本日終値 アークス<9948>が急反発。14日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を70万株(自己株式を除く発行済み株数の1.30%)、または25億円としており、取得期間は10月15日から来年1月15日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするためとしている。また、同時に発表した8月中間期連結決算が、売上高3136億9300万円(前年同期比3.6%増)、営業利益79億8100万円(同11.4%増)、純利益57億1300万円(同14.3%増)と2ケタ営業増益となったことも好材料視されたようだ。既存店売上高が同3.3%増と伸長したことに加えて、水道光熱費や備品・修繕費の節減などにより販管費比率が22.4%(同0.2ポイント減)と改善したことが寄与した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高6230億円(前期比2.4%増)、営業利益164億円(同2.9%増)、純利益112億円(同1.2%増)の従来見通しを据え置いている。 ■タイミー <215A> 1,358円 +69 円 (+5.4%) 本日終値 タイミー<215A>が急反発。メルカリ<4385>が14日の取引終了後、スキマバイトサービス「メルカリ ハロ」を12月18日をもって終了すると発表しており、競争緩和への期待から買われたようだ。メルカリによると、市場環境の変化やサービスの利用状況などから総合的に判断し、サービス提供を終了するという。なお、事業撤退による採算改善期待から、メルカリも大幅反発している。 ■IHI <7013> 2,886.5円 +142.5 円 (+5.2%) 本日終値 IHI<7013>が4日ぶりに反発。14日、グループ会社IHI運搬機械(東京都中央区)が、「空飛ぶクルマ」の開発・製造・販売を行うSkyDrive(愛知県豊田市)に機体搬送装置を提供したと発表しており、好材料視された。SkyDriveは、軽量で3人乗りの空飛ぶクルマを開発し、大阪・関西万博で「SKYDRIVE(SkyDrive式SD-05型)」のデモフライトを行った実績を有している。一方、IHI運搬機械は、空飛ぶクルマの高頻度・高密度な運航を可能とするバーティポート(空飛ぶクルマ向けの離着陸場)の実現を目指しており、機体を安全かつ手軽に搬送する車輪とジャッキアップ機構を設けた自由度の高い搬送装置を開発。同装置を使用することで、限られたスペースでのオペレーションを可能にする。 ■ソフトバンクグループ <9984> 21,945円 +1,065 円 (+5.1%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶりに反発。AI関連のシンボルストックとして注目度が高く、売買代金はプライム市場で2位以下を大きく引き離し断トツとなっている。日経平均寄与度が群を抜いて高い銘柄であることで、株価の連動性も際立つ。同社株は前日まで2営業日で2000円以上水準を切り下げており、直近も日経平均との波動が合致していた。きょうは同社株1銘柄で日経平均に130円近い押し上げ効果をもたらしている状況。株式需給面では直近信用倍率が0.85倍と売り買いがっぷり四つの中で1倍を下回った状態にある。ファンダメンタルズ面からのアプローチでもトランプ米政権肝いりの「スターゲート」計画への参画で機関投資家筋の評価が高い。そうしたなか、東海東京証券では14日付で同社の投資判断を「アウトパフォーム」継続で目標株価を1万3450円から2万5730円に引き上げているが、その背景として25年6月末以降にソフトバンクGが将来「ASI(超知能)のナンバーワン・プラットフォーマー」となることへの期待感に基づく未来志向の株価形成が進行中、として高い評価を与えている。 ■ルネサス <6723> 1,793円 +82.5 円 (+4.8%) 本日終値 ルネサスエレクトロニクス<6723>が後場に急伸した。ロイター通信が米国時間14日、ルネサスがタイミング部門の売却を検討しており、売却額は20億ドル近くになる可能性があると報じた。報道に反応した買いが株価を押し上げたようだ。記事では、テキサス・インスツルメンツ や独インフィニオンなど同業大手が事業取得に関心を示すとみられている、と伝えている。 株探ニュース