株価指数先物【寄り前】 波乱スタートも、+1σ水準での底堅さを見極めたい

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 46980 -640 (-1.34%)
TOPIX先物 3146.5 -27.5 (-0.86%)
シカゴ日経平均先物 47015 -605
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 13日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領が自身のSNSに「中国については心配いらない。すべてうまくいく」と投稿したことで、米中貿易摩擦の緩和期待が高まり、買い戻しが強まった。ベッセント米財務長官が、米中首脳会談は予定通り行われるとの見方を示したことも安心感につながった。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、メディアが上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、電気通信サービス、食品・飲料・タバコの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ナイキ、ゴールドマン・サックス・グループ、セールスフォース、エヌビディアが買われた。半面、プロクター・アンド・ギャンブル、シスコシステムズ、コカ・コーラ、メルクが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比605円安の4万7015円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比170円安の4万7450円で始まった。その後は4万7400円~4万7750円辺りで推移をみせていたが、10日の米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、一時4万5180円まで急落する場面もみられた。売り一巡後はショートカバーが入る形で下げ幅を縮め、祝日取引では4万7000円を挟んでの推移が続き、4万6980円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、売り先行で始まりそうだ。

 13日の米国市場では米中関係悪化への懸念が和らいだことで主要な株価指数は反発している。東京市場では、高市首相誕生か政権交代かを巡り、さまざまな情勢分析の報道なども増えそうであり、いったん高市トレードで積み上がったポジションをニュートラルにする動きが入りやすいだろう。

 日経225先物はナイトセッションで一時4万5180円まで売られ、25日移動平均線(4万5400円)を割り込み、高市トレードで上昇した部分を帳消しにした。再び25日線水準まで下げてくる可能性はあるが、祝日取引でボリンジャーバンドの+1σ(4万6980円)まで下げ幅を縮めており、同バンドでの底堅さを見極めることになりそうだ。

 そのため、売り一巡後は押し目狙いのロング対応に向かわせよう。+1σ水準での底堅さがみられてくるようだと、+2σ(4万8520円)とのレンジに移行する可能性があるとみておきたい。半導体や人工知能(AI)関連株に売りが出やすいが、米国ではエヌビディアなどの強い動きが目立っており、押し目買い意欲は強いとみておきたい。

 13日の米VIX指数は19.03(10日は21.66)に低下した。10日には一時22.44まで切り上がり、6月下旬以来の水準まで急伸したが、200日線(19.26)を下回って終えている。楽観視はできないが、リスク回避姿勢は過度に強まらないだろう。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で15.00倍(9日は14.96倍)に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が集中する場面が目立つなかで、2021年6月以来の15.00倍を回復した。高市トレードを巻き戻す動きからNTショートに振れやすくなりそうであり、25日線(14.36倍)辺りまでの低下を意識させそうだ。

株探ニュース

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