ドル円、151円台半ばまで急落 トランプ発言で本日の市場は不安定に=NY為替概況

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ドル円、151円台半ばまで急落 トランプ発言で本日の市場は不安定に=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は151円台まで一気に急落した。トランプ大統領の中国に関する発言で本日の市場は不安定になった。大統領は「中国は非常に敵対的になりつつある」と述べた上で、中国製品への関税の大幅引き上げを示唆した。「韓国で習主席と会う理由はないようだ」とまで述べていた。

 また、米政府閉鎖が10日目に突入する中、ホワイトハウスは、市場が懸念していた連邦職員の解雇を開始したと発表したことも追い打ちをかけている。

 ドル円は、高市氏の自民党総裁選の勝利をきっかけとした円安で買いが強まり、先週末の147円台半ばから一時153円台まで急騰していた。さすがに過熱感も高まる中、本日のトランプ大統領の発言は利益確定売りのきっかけを作ったようだ。

 ユーロドルは買いが強まり1.16ドル台を回復。一方、ユーロ円は176円台前半に急落した。政治的混乱に陥っているフランスだが、マクロン大統領は議会解散は回避したようだ。大統領は本日複数の会派と緊急会合を開き、数時間以内に次期首相を指名すると伝えた。会合に出席した議員からは「基本的に議会解散はなく、数時間以内に新首相が指名される」と述べた。その新首相だが、マクロン大統領は辞任を表明したルコルニュ氏を次期首相に再指名している。

 ポンドドルは1.33ドル台半ばまで買い戻された。これまで強いサポートとして意識されてきた1.33ドル台前半の水準を一旦ブレイクしたが、きょうの上げで回復している。一方、ポンド円は202円台前半に下落。円の買い戻しが押し下げていた。

 ポンドに関しては財政への不安が広がる中、市場は11月下旬にリーブス財務相が提出する秋季予算案に注目している。エコノミストは、英政府は秋季予算案で示す可能性のある歳出削減策で、政治的な困難に直面する可能性があると指摘。政府の厳しい歳出計画と6月の歳出見直しでの困難な省庁間交渉を鑑みると、歳出削減の実行は困難が予想されるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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