9日の米株式市場の概況、手控えムード強まりNYダウは4日続落
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9日の米株式市場で、NYダウは前日比243.36ドル安の4万6358.42ドルと4日続落した。引き続き追加利下げ観測などを背景に朝方のNY主要指数はそろって小幅高で始まったものの、前日に中国商務省がレアアースや関連技術に輸出規制をすると発表したことなどから米中対立の激化に対する懸念が強まり、すぐに売りに押される展開。朝方から10年債利回りが上昇したことも警戒され、マイナス幅を広げる展開となった。また、つなぎ予算案が成立せず、政府機関の一部閉鎖から、予定されていた週間の新規失業保険申請件数の公表が前週に続いて見送られたことで買いを手控える動きもみられた。午後2時過ぎにハマスの交渉責任者が「イスラエルとの戦争終結の合意に達した」と発表したことを受け、買い戻しの動きもみられたが、マイナスのまま取引を終えた。なかで、米国がアラブ首長国連邦(UAE)向けの数十億ドル規模の半導体輸出を承認したと伝わったことで、エヌビディア<NVDA>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」としたオラクル<ORCL>や好決算を受けデルタ・エア・ラインズ<DAL>も大幅高となった。また、JPモルガン・チェース<JPM>、イーライ・リリー<LLY>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>が高く、一方でウォルマート<WMT>、ビザ<V>、マスターカード<MA>、エクソン・モービル<XOM>は安い。 ナスダック総合指数は反落し、前日比18.76ポイント安の2万3024.62となった。米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)が運転支援システムを搭載した車両の安全性を巡る予備調査を始めたことが嫌気されテスラ<TSLA>が売られ、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>、アルファベット<GOOG>も下落。半面、好決算を受けてペプシコ<PEP>は大幅高し、メタ・プラットフォームズ<META>、リゲッティ・コンピューティング<RGTI>も高い。 出所:MINKABU PRESS