株価指数先物【寄り前】 +2σで強弱感対立も押し目狙いのロング対応 (訂正)

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 48520 -280 (-0.57%)
TOPIX先物 3249.5 -12.5 (-0.38%)
シカゴ日経平均先物 48660 -140
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。短期的な過熱感が警戒されるなかで利益確定の売りが優勢だった。NY連銀のウィリアムズ総裁は、年内の追加利下げを支持する考えを示したと伝えられ、NYダウは買いが先行して始まった。ただし、米政府機関の一部閉鎖が続いており、新規失業保険申請件数の公表が前週に続き見送られた。米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げ観測は根強いものの、利下げペースを判断するうえで重要視される雇用関連指標の公表が見送られていることが手掛けにくくさせた。

 S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、半導体・同製造装置、食品・生活必需品小売が上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、商業サービス・用品、素材の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、セールスフォース、エヌビディア、メルク、アマゾン・ドット・コムが買われた。半面、ボーイング、トラベラーズ、ハネウェル・インターナショナル、スリーエムが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比140円安の4万8660円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円安の4万8760円で始まった。その後は4万8440円まで下げ幅を広げたが、売り一巡後はロング優勢の流れとなり、4万8940円とプラス圏を回復。ただし、米国市場の取引開始後に軟化し、中盤にかけて4万8480円まで売られた。終盤にかけて4万8680円まで下げ幅を縮める場面もみられたが戻りは鈍く、4万8520円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。ただ、エヌビディアなど半導体株の一角が買われたほか、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は反落となったが0.2%安と小幅な下げだった。引き続き半導体株や人工知能(AI)株などへの物色は根強いと考えられ、日経平均型の底堅さは意識されやすい。

 日経225先物は売りが先行で始まった後は、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。また、昨夕に2025年8月期決算を発表したファーストリテイリング<9983>[東証P]は予想を上回る着地だったほか、26年8月期の計画については市場コンセンサスを上回っており、ADR(米預託証券)で5.0%あまり上昇していることで日経平均型の下支えになろう。

 そのため、上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σ(4万8680円)水準では強弱感が対立しやすいものの、4万8000円に接近する局面ではロングが入りやすいとみられる。+2σを挟んでの推移が意識されるなか、オプション権利行使価格の4万8250円から4万8750円でのレンジを想定する。新政権への期待が高まるなかで「高市トレード」は続いており、+2σを上回っての底堅さがみられるようだと、3連休を前にロングの動きが強まる形で4万9000円を捉えてくる可能性はありそうだ。

 9日の米VIX指数は16.43(8日は16.30)に上昇した。一時17.27まで切り上がる場面もみられた。75日移動平均線(16.05)や25日線(15.93)が支持線として意識されているが、直近のレンジ内での推移であり、リスク回避姿勢は強まらないだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.96倍に上昇した。ソフトバンクグループ<9984>[東証P]などのインパクトによって日経平均型優位の展開となり、前日に割り込んだ+2σ(14.97倍)に接近してきた。2021年6月以来の15.00倍乗せが意識されそうであり、NTロングでのスプレッド狙いの動きが一段と強まりやすいだろう。

株探ニュース

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