株価指数先物【引け後】 過熱を警戒も、5万円の大台が射程に入る

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先物

大阪12月限
日経225先物 48800 +1040 (+2.17%)
TOPIX先物 3262.0 +24.5 (+0.75%)

 日経225先物(12月限)は前日比1040円高の4万8800円で取引を終了。寄り付きは4万8160円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万8125円)にサヤ寄せする形から、買いが先行した。現物の寄り付き直後につけた4万8090円を安値にロングが勢いを増し、前場中盤にかけて4万8500円を回復。買い一巡後は4万8350円~4万8540円処での保ち合いが続いたが、後場中盤にこのレンジを上抜くと終盤にかけて上へのバイアスが強まり、引け間際には4万8810円まで上げ幅を広げた。

 米国市場で半導体や人工知能(AI)関連株の上昇が強まったことで、この流れを引き継ぐ形でソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]などが日経平均型を牽引。さらに、後場中盤に台湾積体電路製造(TSMC)の9月の月次売上高が伝わったことも半導体株の支援材料になったほか、取引終了後に決算発表を控えていたファーストリテイリング<9983>[東証P]が引け間際に急伸したこともロングを強めるきっかけになった。

 日経225先物はボリンジャーバンドの+2σ(4万8400円)を寄り付き後ほどなくして突破したことで、ショートカバーを誘う流れになったとみられる。特に前場中盤以降は4万8500円手前で膠着が続いていたこともあってショートが積み上がり、後場中盤にこの抵抗帯を上抜けたことで、ショートカバーの動きが強まったようだ。

 ナイトセッションで+2σは4万8710円まで切り上がっており、+3σは5万0430円と5万円の大台を超えてきた。週足では+2σ(4万8010円)を上回って終える可能性が高そうであり、+3σ(5万0380円)とのレンジが意識される。短期的な過熱警戒感からの調整はありそうだが、ショートは避けつつ、押し目狙いのロング対応のスタンスは継続しておきたい。

 なお、本日はソフトバンクグループ1銘柄で日経平均株価を475円超押し上げている。一方で、アドバンテスト<6857>[東証P]は反発ながら、一時下落に転じる場面もみられた。明日はファーストリテイリングが牽引役になりそうだが、物色対象の変化には注意しておきたいところだろう。

 3連休を前に持ち高調整の動きが警戒されるが、今週だけで3000円近くレンジを切り上げており、ヘッジ対応の動きが集中する可能性もありそうだ。そのため、日経225先物はオプション権利行使価格の4万8000円から5万円のレンジを想定する。

 NT倍率は先物中心限月で14.96倍に上昇した。ソフトバンクグループなどのインパクトによって日経平均型優位の展開となり、前日に割り込んだ+2σ(14.97倍)に接近してきた。2021年6月以来の15.00倍乗せが意識されそうであり、NTロングでのスプレッド狙いの動きが一段と強まりやすいだろう。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万2550枚、ソシエテジェネラル証券が1万9975枚、サスケハナ・ホンコンが5830枚、バークレイズ証券が4066枚、JPモルガン証券が4064枚、野村証券が2955枚、SBI証券が2421枚、モルガンMUFG証券が2292枚、日産証券が2171枚、ゴールドマン証券が2028枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万7326枚、ソシエテジェネラル証券が2万1034枚、バークレイズ証券が6628枚、JPモルガン証券が5718枚、野村証券が3109枚、モルガンMUFG証券が2994枚、ゴールドマン証券が2540枚、ビーオブエー証券が2470枚、サスケハナ・ホンコンが2182枚、シティグループ証券が1942枚だった。

株探ニュース

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