話題株ピックアップ【昼刊】:ソフトバンクG、FFRI、安川電
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■ソフトバンクグループ <9984> 23,165円 +2,555 円 (+12.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位 ソフトバンクグループ<9984>が急速に切り返す展開。前日の米国株市場ではNYダウこそわずかにマイナス圏で引けたものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が1%を超える上昇で切り返し史上最高値を更新した。ナスダック指数と株価連動性の高い同社株には追い風となるほか、同社傘下の英半導体設計アーム・ホールディングスが8連騰を記録し、4.7%高と上げ足も加速していることから追い風が強まっている。また、8日にソフトバンクGはスイスの大手重電メーカーであるABBのロボット事業を買収することを表明しており、AIロボティクス分野における開発にも本腰を入れる構えにあることで株価を改めて刺激する格好となった。 ■FFRIセキュリティ <3692> 10,550円 +990 円 (+10.4%) 11:30現在 FFRIセキュリティ<3692>が大幅高で5連騰となり2015年12月以来約10年ぶりの高値を更新した。今週7日の取引時間中に1万円大台ラインを突破し、1万20円の最高値をつけた後いったん利食われたが、きょうは再び買い直され一時1030円高の1万590円まで駆け上がった。サイバーセキュリティー専業で標的型攻撃に特化した純国産ソフト開発で強みを持ち、高市トレードではシンボルストックの一角を担う。世界トップレベルのセキュリティーエンジニアも確保し、ネット空間における国家安全保障で活躍が期待されている。業績も大幅増収増益基調を継続中で、26年3月期はトップライン、利益ともに連続過去最高更新が見込まれている。注目されるのは株式需給面であり直近3日現在の信用倍率が1.30倍、貸借倍率は0.13倍と売り長状態。更に貸株市場を通じた空売りが高水準に積み上がり、踏み上げ相場に発展する可能性を内包している。そうしたなか8日付で貸株規制が入り、現引き停止及び新規売り停止となっている。 ■安川電機 <6506> 3,952円 +272 円 (+7.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位 安川電機<6506>が10%を超える上昇で4000円大台に乗せてきた。前週末3日に26年2月期の業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の430億円から480億円(前期比4.3%減)に大幅増額したことを受け、週明け6日にマドを開け急騰を演じ、終値で612円高の3790円まで買われた経緯がある。その後は利益確定売りでいったん下押したものの押し目買い意欲は旺盛であり、きょうは朝方から買い注文が集中しカイ気配で始まる人気となった。前日にソフトバンクグループ<9984>がスイスの大手重電メーカーABBのロボット事業を買収することを表明、AIロボティクス分野における開発にも注力する構えを明示し、マーケットの視線が集中した。ロボットとAIを融合させる「フィジカルAI」が新たなテーマとして注目されるなか、メカトロニクスの代表格である安川電は米エヌビディア と協業体制にあることから、ソフトバンクGに追随する銘柄としてファンド系大口資金の琴線に触れたようだ。 ■キオクシア <285A> 6,300円 +420 円 (+7.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位 キオクシアホールディングス<285A>は3日ぶりに急反発した。9日付の日刊工業新聞が「キオクシアホールディングス(HD)は2026年に第10世代NAND型フラッシュメモリーを量産する方針を固めた」と報じ、株価の刺激材料となったようだ。記事によると、第10世代はデータを送受信するインターフェース速度が現在量産中の第8世代に比べ33%向上。量産に関しては、四日市工場(三重県四日市市)を軸に調整するとしている。 ■マニー <7730> 1,398円 +90.5 円 (+6.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位 マニー<7730>はマドを開けて急伸している。8日取引終了後、26年8月期連結業績予想について売上高を前期比9.4%増の328億円、営業利益を同12.3%増の92億円と発表した。営業利益は2期ぶりの増加で過去最高益を更新する見通し。配当予想も前期比2円増の41円とした。これを好感した買いが集まっている。白内障手術などに使う眼科ナイフや手術用縫合針・縫合糸の販売増、前期に自主回収に伴う影響があったデンタル関連製品の売り上げ回復などを見込む。同時に発表した25年8月期決算は、売上高が前の期比5.1%増の299億6800万円、営業利益が同2.4%減の81億9300万円だった。 ■ミニストップ <9946> 2,088円 +132 円 (+6.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位 ミニストップ<9946>が3日ぶりに急反騰。フシ目の2000円大台をザラ場ベースで5営業日ぶりに上回ってきた。製品ラインアップの充実に取り組み、店内加工のファストフード商品や調理パンや菓子パンなどの好調な売り上げが寄与し、利益率も改善傾向を強めている。8日取引終了後に発表した26年2月期上期(25年3~8月)決算は営業損益が11億1600万円(前年同期は7億9900万円の赤字)と大幅黒字転換した。通期見通しの12億円に対する進捗率は93%に達しており、これがポジティブサプライズとなり株価を押し上げている。 ■TREホールディングス <9247> 1,557円 +51 円 (+3.4%) 11:30現在 TREホールディングス<9247>が急反発している。同社とみずほリース<8425>は8日の取引終了後、既存事業の強化や新たな事業機会の創出などを図るため、資本・業務提携を締結したと発表した。みずほリースはみずほ証券が市場取引で取得したTREHD株式321万3200株を相対取引により追加で取得するとしており、需給思惑的な買いが流入している。これにより、みずほリースの議決権比率は3.19%から10.00%に高まる。取得予定価額は開示していない。取得期間は2026年2月16日から6月17日のいずれかの日を予定する。両社は22年11月、サーキュラーエコノミーに向けた事業スキームの構築に関する基本合意を発表。新たな事業モデルの構築に取り組んできた。 ■メガチップス <6875> 8,360円 +260 円 (+3.2%) 11:30現在 メガチップス<6875>が反発している。8日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)と共同保有者による株式保有割合が5.10%から6.38%に上昇したことが判明し、これを受けて思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は10月1日となっている。 ■レゾナック <4004> 6,031円 +183 円 (+3.1%) 11:30現在 レゾナック・ホールディングス<4004>や西部ガスホールディングス<9536>が堅調推移。スウェーデン王立科学アカデミーは8日、2025年のノーベル化学賞を京都大特別教授の北川進氏ら3人に授与すると発表した。北川特別教授は気体を分離・貯蔵できる多孔性金属錯体を開発した。多孔性金属錯体の研究開発で連携を続けてきたレゾナックは同日、「永年にわたる研究活動とその成果が世界的に評価された結果であり、深く敬意を表す」とするコメントを発表。同社のほか、北川特別教授が関わる京大発ベンチャーのAtomis(神戸市中央区)のパートナー企業として名を連ねる企業として西部ガスHDや長瀬産業<8012>などに対し、日本人研究者によるノーベル化学賞の受賞を手掛かりとした買いが入っている。京大と連携し、電子線・X線による複合構造解析技術の革新を目指す共同研究拠点の参画企業であるリガク・ホールディングス<268A>や日本電子<6951>も上昇している。 ■ウエルシア <3141> 2,780.5円 +81 円 (+3.0%) 11:30現在 ウエルシアホールディングス<3141>が5日続伸している。8日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算が、売上高6787億9300万円(前年同期比7.6%増)、営業利益228億900万円(同20.8%増)、純利益159億2300万円(同35.9%増)と大幅増益となったことが好感されている。物販部門におけるプライベートブランド商品の拡販や、調剤部門における調剤併設店舗数の増加による処方箋受付枚数の増加などで、物販及び調剤合計の既存店売上高が前年同期比2.3%増と伸長したことに加えて、前期実施したM&Aによる効果も寄与。粗利率の改善及び販管費コントロールも奏功し増収増益となった。なお、ツルハホールディングス<3391>との経営統合を予定し、11月27日に上場廃止になる予定であることから、26年2月期通期業績予想は発表していない。 ■日本ビジネスシステムズ <5036> 1,507円 +22 円 (+1.5%) 11:30現在 日本ビジネスシステムズ<5036>が3日続伸している。この日、法人の営業活動の全プロセスを支援し伴走するAIソリューション「Sales AIgent(セールスアイジェント)」をリリースしたと発表しており、好材料視されている。「Sales AIgent」は、営業先について公開されている情報と自社内に蓄積されている情報を参照し、商談準備から商談後までのすべての営業プロセスに伴走するAIソリューション。商談の質を上げることにフォーカスし、事前に顧客の基本情報レポートや商談指示書の自動生成、商談後のネクストアクションプラン提案など、営業案件の推進からクロージングに向けてAIが全方位的に営業活動を支援するとしており、売り上げ向上と営業組織のパフォーマンス最大化に貢献するとしている。 ■ウェザーニューズ <4825> 4,365円 -425 円 (-8.9%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ ウェザーニューズ<4825>は反落している。同社は8日の取引終了後、26年5月期第1四半期(6~8月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比2.8%増の60億600万円、営業利益が同2.0倍の9億1200万円、最終利益が同2.4倍の6億7200万円だった。第1四半期として売上高、各段階利益ともに過去最高となったものの、直近で好決算を期待した先回り買いが入っていたこともあり、材料出尽くし感から利益確定売りが優勢になっている。エネルギー市場のほか、建設・物流・工場など新市場でサービスの導入が進み増収につながった。利益面では広告戦略の変更などによる販促費の削減が業績を押し上げた。 ■エービーシー・マート <2670> 2,665円 -241 円 (-8.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位 エービーシー・マート<2670>は大幅安。8日取引終了後に3~8月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比0.9%増の1901億3200万円、営業利益は同1.2%減の336億4400万円だった。新規出店など各種施策が奏功した一方、前年に比べ為替が円高に振れたことによる影響があった。営業利益の対通期進捗率は5割程度と順調で、ことさらネガティブ視される内容ではないものの、決算通過による材料出尽くし感から目先利益確定の動きが優勢となっているようだ。 ■JX金属 <5016> 2,125.5円 -62 円 (-2.8%) 11:30現在 JX金属<5016>が反落している。8日の取引終了後、光通信分野を中心に需要が急増している結晶材料のインジウムリン(InP)基板の生産能力増強のため、約33億円を投資し磯原工場(茨城県北茨城市)の生産能力を25年比で約5割増に引き上げると発表。これを受けて朝方は高く始まったものの、買いは続かなかったようだ。InPは、電気信号と光信号を相互に変換できる特性を持ち、光通信の受発光素子をはじめ、ウェアラブル端末における近接センサや産業用イメージセンサーなど幅広い分野で用いられる高機能デバイスの製造に不可欠な先端材料。近年の生成AIの急速な進化を背景にデータセンター向けの需要が拡大しており、中長期的な重要急伸に対応する体制の構築は急務であると判断したという。なお、稼働開始は27年度を予定。また、26年3月期業績への影響は軽微としている。 ■コメダホールディングス <3543> 3,015円 -35 円 (-1.2%) 11:30現在 コメダホールディングス<3543>は冴えない。8日の取引終了後に発表した8月中間期連結決算は、売上高285億2900万円(前年同期比23.7%増)、営業利益46億9900万円(同5.5%増)、純利益31億7300万円(同6.0%増)と増収増益となったものの、通期計画に対する営業利益の進捗率が5割を下回っていることがネガティブ視されているようだ。上期は、国内でコメダ珈琲店を11店舗、おかげ庵を1店舗出店したことに加えて、各種キャンペーンの実施や季節ごとの限定商品発売が奏功。FC加盟店向け卸売の既存店売上高は前年同期比12.4%増、全店売上高は同17.2%増となり、国内事業の売上高を牽引した。また、海外事業ではシンガポールでカフェ及びタイ料理レストラン30店舗を運営するPOON株式の70%を取得し連結子会社化したことも寄与した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高548億8000万円(前期比16.6%増)、営業利益100億円(同13.4%増)、純利益67億7000万円(同16.4%増)の従来見通しを据え置いている。 ■NANO MRNA <4571> 181円 +50 円 (+38.2%) ストップ高 11:30現在 NANO MRNA<4571>がストップ高の181円に買われ年初来高値を更新している。8日の取引終了後、SBI証券(東京都港区)及びSBI新生企業投資(同)との業務提携を通じて投資事業に参入し、それに伴い会社分割によって26年4月1日をメドにホールディングス体制へ移行すると発表したことが好感されている。投資事業を行う子会社Nano Bridge Investmentを設立し、未公開企業や企業の部門カーブアウトを対象に投資を行う。今回の投資事業参入のためのファイナンス面の裏付けとして、SBI証券を割当先とする第三者割り当てにより第22回新株予約権(行使価額修正条項付)及び私募債を発行。約44億7000万円を調達し、調達資金は私募債の償還及びファンド出資資金にあてる予定だ。 ●ストップ高銘柄 テクニスコ <2962> 452円 +80 円 (+21.5%) ストップ高 11:30現在 助川電気工業 <7711> 7,700円 +1,000 円 (+14.9%) ストップ高 11:30現在 フジタコーポレーション <3370> 481円 +80 円 (+20.0%) ストップ高買い気配 11:30現在 オーネックス <5987> 2,366円 +400 円 (+20.3%) ストップ高買い気配 11:30現在 など、7銘柄 ●ストップ安銘柄 なし 株探ニュース