話題株ピックアップ【夕刊】(2):金ETF、大垣共立、ロート
投稿:
■SPDR <1326> 56,520円 +1,510 円 (+2.7%) 本日終値 金ETFが軒並み高。SPDRゴールド・シェア<1326>が3日続伸し上場来高値を更新したほか、NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>が上昇した。7日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、12月限が前日比28.1ドル高の1トロイオンス=4004.4ドルに上昇。一時4014.6ドルまで買われ、初の4000ドル台に上昇した。米国の追加利下げ観測は強く、金利のつかない資産である金の相対的な魅力が高まっている。また、米政府機関の閉鎖が続いているほか、フランスの政局不安の高まりなども安全資産としての金の買い要因となっているようだ。 ■大垣共立銀行 <8361> 3,505円 +40 円 (+1.2%) 本日終値 大垣共立銀行<8361>が高い。2017年3月以来、およそ8年7カ月ぶりの高値圏に浮上した。元芸人で著名投資家の井村俊哉氏が共同で代表取締役を務める投資顧問会社Kaihou(東京都港区)の助言を受けたファンドを手掛けるfundnote(同)が大垣共立の株式について、新たに5%を超えて保有していたことが7日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、fundnoteの保有割合は5.39%に上る。報告義務発生日は9月30日。保有目的の項目において「Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有」としつつ、対話を通じて「IR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促す」と記載。更に、「受益者の利益を保全するために、保有目的を『重要提案行為を行う』に変更する場合がある」としている。 ■ロート製薬 <4527> 2,484円 +28 円 (+1.1%) 本日終値 ロート製薬<4527>が続伸。この日、ミルボン<4919>及びHaleonジャパン(東京都港区)と、3社における共同配送を8月に開始したと発表しており、好材料視された。このシステムにより輸送効率の最大化とともに、CO2排出の抑制やドライバーの働き方改革などを図るのが狙い。東陽倉庫<9306>の協力のもと月1便で実施しており、今後週1便へ増便することで、18.4%のコスト削減及び1運行単価19.2%の改善につながるとしている。 ■キャンドゥ <2698> 3,525円 +35 円 (+1.0%) 本日終値 キャンドゥ<2698>がしっかり。午後2時ごろに発表した9月度の月次売上高で、既存直営店売上高が前年同月比0.1%増と、小幅ながら2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好材料視された。なお、全社売上高は同4.6%増だった。 ■日東電工 <6988> 3,956円 +19 円 (+0.5%) 本日終値 日東電工<6988>は5連騰で上場来高値を連日で更新した。米運用大手のキャピタル・リサーチ・アンド・マネージメントが日東電工株を買い増していたことが7日の取引終了後に明らかとなり、思惑視した買いが入ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、キャピタルの保有割合は5.94%から7.58%に上昇した。保有目的は「顧客である日本国外の投資信託のための純投資」。報告義務発生日は9月30日となっている。 ■データセクション <3905> 1,640円 -259 円 (-13.6%) 本日終値 データセクション<3905>が後場に一段安となった。調査リポートの公表とともに空売りを仕掛けるショートセラーとして知られる米調査会社のウルフパック・リサーチが8日、データセクに関する調査リポートを公表したことが明らかとなり、嫌気した売りを促したようだ。データセクは7月、米エヌビディアの最先端AI半導体を搭載したサーバーの調達について発表していた。ウルフパックは今回、調査リポートのなかで、データセクの顧客について言及。中国軍とのつながりを理由に米国からブラックリストに指定されているテンセントの存在について触れ、国際的なスキャンダルに発展する恐れがある、などと指摘している。 ■ソフトバンクグループ <9984> 20,610円 -420 円 (-2.0%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立のなかやや売りに押される展開。前日に終値ベースで時価総額30兆円大台に乗せマーケットでも注目度が高まっている。現状はトヨタ自動車<7203>に次いで時価総額ランキングの2位に浮上している。ソフトバンクGはトランプ米政権肝いりの大規模AIインフラ計画「スターゲート」でも米オラクル や米オープンAIなどとともに主導的なポジションにあり、米国で活発化するAI関連株人気に乗りやすい。ソフトバンクGが巨額出資する米オープンAIの企業価値膨張もポジティブ材料で、海外マネーの保有株比率を高める動きが中期的な株高を後押しするとの見方も出ている。 ■河西工業 <7256> 112円 +30 円 (+36.6%) ストップ高 本日終値 河西工業<7256>は後場ストップ高。同社は8日、提出が遅れていた25年3月期の有価証券報告書を関東財務局に提出した。また、過年度の有価証券報告書の訂正も行った。上場廃止リスクが後退したと受け止めた投資家の買いが集まった。同社は海外子会社で誤った決算処理が発生したことを受け、有報が期限までに提出できない状態となり、9月25日に延長承認後の期限である同月26日までに提出できない見込みとなったと公表。10月8日までに提出ができなかった場合は、整理銘柄に指定された後、上場廃止となる見通しとなっていた。河西工が発表した25年3月期の連結決算は、売上高が前の期比2.1%増の2188億100万円、営業損益が2億8900万円の赤字(前の期は16億5300万円の黒字)、最終損益が91億8200万円の赤字(同15億5900万円の赤字)。自己資本比率は8.6%だった。26年3月期の業績予想は、売上高を前期比8.6%減の2000億円、営業損益を35億円の黒字、最終損益を20億円の赤字とした。東証は「決算訂正に関する重要な情報が生じた」ことを理由に、8日午後1時36分から午後3時00分まで河西工の株式売買を停止した。あわせて、有報の提出を受けて東証は河西工の株式について9日付で監理銘柄(確認中)の指定を解除すると公表した。 ■note <5243> 1,644円 +300 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値 note<5243>はストップ高。同社は7日の取引終了後、25年11月期第3四半期累計(24年12月~25年8月)の連結決算の発表にあわせて、25年11月期の連結業績予想を上方修正した。売上高予想をこれまでの40億1000万円から41億2500万円(前期比24.5%増)、営業利益予想を6000万円から2億円(同3.8倍)、最終利益予想を1億1000万円から3億3000万円(同3.3倍)に引き上げた。持続的な利益成長への期待を持たせる内容となり、見直し買いを誘発したようだ。主力のnote事業では生成AIの普及により、クリエーターやコンテンツの増加ペースが拡大。購読・購買の増加に寄与し、プラットフォームの成長が加速しているという。note pro事業や子会社のTales&Co.が取り組む新事業の業績も想定を上回って推移。繰延税金資産の計上も寄与する。12~8月期は売上高が30億4600万円(前年同期比23.8%増)、営業利益が1億2700万円(同3.7倍)、最終利益が2億1200万円(同4.4倍)だった。 ■大東港運 <9367> 949円 +150 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値 大東港運<9367>はストップ高。7日の取引終了後に、26年3月末日時点の株主から株主優待制度を拡充すると発表しており、これを好感した買いが流入した。現行制度では、毎年3月末日時点で200株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じてQUOカード500円分~3000円分を贈呈していたが、制度変更後は500株以上を保有する株主に対して、取引先である「コストコ」のメンバーシップクーポン引換券を追加で贈呈する。 株探ニュース