前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■レナ <4889>  2,034円 (+400円、+24.5%) ストップ高

 レナサイエンス <4889> [東証G]がストップ高。6日の取引終了後、サウジアラビア政府の医療研究機関「キング・アブドラ国際医療研究センター」と同国における臨床や事業化などで連携を進める基本合意書を締結したと発表しており、中東マネーをもとに新薬の開発活動が加速するとの見方から、買いが集まったようだ。基本合意書に基づき、レナが研究してきた「プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター(PAI)―1阻害薬RS5614」をがん治療薬及び抗老化・長寿治療薬としてサウジアラビアで臨床開発を行う。そのほか、レナが開発中のAIを用いた糖尿病及び血液透析を支援するプログラム医療機器の同国における開発などにも取り組む。

■リンクユーG <4446>  880円 (+150円、+20.6%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。Link-Uグループ <4446> [東証P]がストップ高。自社設計のオリジナルサーバーを活用し、マンガを中心としたコンテンツ配信を主力に手掛けており、9月下旬に米アニメ配信大手のクランチロールとの提携を発表し3日連続ストップ高に買われるなど異彩人気を博した経緯がある。その後は目先筋の利益確定売りをこなしながら600~700円台を軸にもみ合っていたが、足もとで再び買い攻勢が顕著となった。上下にボラティリティが高いが、9月末から貸株規制の対象となるなど需給相場に向けた動きが醸成されていた。突発的に人気化した経緯から信用買い残が積み上がっていないこともあって、機関投資家など空売り筋の思惑が逆方向に作用していた面もあるようだ。

■ゼンムテック <338A>  7,180円 (+1,000円、+16.2%) ストップ高

 ZenmuTech <338A> [東証G]がストップ高。同社は7日午前11時30分ごろ、ジェイズ・コミュニケーション(東京都中央区)が来年1月から、自社の国産秘密分散技術のSDK「ZENMU Engine」を搭載した次世代ファイル交換システム「RevoWorks ZENMU-Storage」を販売する予定だと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このシステムは、近年深刻化するランサムウェア攻撃や、いわゆる「PPAP」(P:パスワード付きZIPファイル送付、P:パスワードの送付、A:暗号化、P:プロトコル)問題に代表される従来型ファイル共有の脆弱性を根本から解決する国産初の革新的ファイル交換ソリューション。ジェイズ・コミュニケーションは、同サービスの販売を積極的に展開し、3年間で30億円規模の売り上げを目標にしているという。

■太洋テクノ <6663>  307円 (+35円、+12.9%)

 太洋テクノレックス <6663> [東証S]が3日ぶり急反騰。同社は6日、和歌山県が推進する宇宙をテーマとした新たな産業創出と地域活性化を目的とするプロジェクト「宇宙まちづくり推進事業」に参画すると発表。これが材料視されたようだ。これを機に同社は、宇宙分野への技術展開と事業強化を本格的に進めていく構え。今後は衛星搭載機器や通信モジュールへの技術提供をはじめとして、宇宙事業に携わる人材育成にも積極的に取り組み、民間宇宙企業との協業も視野に入れているという。

■ネクステージ <3186>  2,619円 (+226円、+9.4%)

 東証プライムの上昇率2位。ネクステージ <3186> [東証P]が4日続急伸。同社は6日の取引終了後、25年11月期第3四半期累計(24年12月-25年8月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比18.7%増の4766億6000万円、営業利益が同27.3%増の129億7500万円だったとしており、好業績を評価する買いが流入した。中古車販売が伸長した。また、販管費の抑制も営業利益率の改善につながった。

■サムコ <6387>  4,140円 (+350円、+9.2%)

 東証プライムの上昇率3位。サムコ <6387> [東証P]が4日続急伸。化合物半導体(次世代パワー半導体)に重心を置き、オプトエレクトロニクス分野や高周波デバイス分野で実力を発揮する研究開発型装置メーカーとして存在感を示している。半導体関連の出遅れ株として株高修正の動きが期待されたほか、足もとではペロブスカイト太陽電池関連として人気化素地を開花させた。ペロブスカイト太陽電池向けに同社が手掛けるALD装置(原子層堆積装置)に評価が高い。7日はノーベル物理学賞の発表を控えるが、量子コンピューターのほかペロブスカイト太陽電池関連が注目分野に挙がっており、その関連株の一角としてにわかに脚光を浴びていた格好だ。また、ペロブスカイト太陽電池は、自民党新総裁に選出された高市早苗氏が推奨している製品分野でもあり、高市トレードの対象テーマともなっているため、ノーベル物理学賞の結果にかかわらず、中期的なテーマ性を発揮するとの読みも投資家サイドに働いていた。

■ジーデップ <5885>  3,100円 (+152円、+5.2%)

 ジーデップ・アドバンス <5885> [東証S]が3日続急伸。6日取引終了後、東京工科大学の大規模AIシステム導入プロジェクトに参画したと発表した。NVIDIAリファレンスアーキテクチャーを採用した大規模AIシステム「青嵐(SEIRAN)」の導入を支援したという。

■買取王国 <3181>  1,059円 (+49円、+4.9%)

 買取王国 <3181> [東証S]が6日ぶり大幅反発。7日午後2時30分ごろに発表した9月度の売上概況で、既存店売上高が前年同月比5.4%増と、43ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主要商材であるファッション、工具、ホビーをはじめ、トレカ、ブランド、貴金属など多くの商材が堅調に推移した。これにより、9月単月の売り上げとしては過去最高を更新。また、33ヵ月連続でその月の過去最高を記録した。なお、全店売上高は同10.4%増だった。

■日電波 <6779>  1,091円 (+49円、+4.7%)

 日本電波工業 <6779> [東証P]が大幅高で5日続伸。水晶振動子や水晶機器など水晶デバイス専業メーカーとして世界でも指折りの実力を有しており、特に車載用水晶デバイスで商品競争力が高い。近年はAIデータセンター向け高付加価値品の需要の取り込みも順調で、同関連有力株として頭角を現している。26年3月期営業利益は大幅上方修正の可能性が高いとみられている。PBR0.8倍台で株主配当にも前向き(配当利回りは2.7%台)でバリュー株素地も内包していた。

■ステラファ <4888>  406円 (+17円、+4.4%)

 ステラファーマ <4888> [東証G]が大幅高で4日続伸。日本経済新聞電子版が7日、「東京大学とステラファーマは次世代のがん治療法として期待される『ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)』の効果を高める技術を開発した」と報じた。治療に使う薬剤ががん細胞に取り込まれて長時間とどまるように改良したという。この報道を手掛かりに買いが入ったようだ。

■ジー・スリー <3647>  160円 (+6円、+3.9%)

 ジー・スリーホールディングス <3647> [東証S]が4日ぶり大幅反発。6日の取引終了後、太陽光発電所や系統蓄電所の企画・開発・施工などを手掛ける野村屋ホールディングス(長野県上田市)から、系統用蓄電所の事業用地、設備及び電力接続権を取得し、新たに系統用蓄電所に関する事業を開始すると発表しており、これを好感した買いが流入した。野村屋HDの関係会社が保有している熊本県長洲町の事業用地と系統用蓄電所に係る電力会社への電力接続権をもとに、同蓄電所の開発が行われ、設備の完成後に引き渡しを受ける予定で26年6月をメドに取得する。取得価額は非開示。なお、今後の見通しについては、開示すべき事項が生じた場合には速やかに発表するとしている。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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