前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―
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■モブキャスト <3664> 75円 (+30円、+66.7%) ストップ高 モブキャストホールディングス <3664> [東証G]がストップ高。前週末3日の取引終了後、暗号資産であるソラナ(SOL)を戦略的に保有・活用するソラナ・トレジャリー事業を開始すると発表しており、これを好感した買いが入った。新事業は、財務基盤を戦略的に強化し、株主価値の最大化と上場維持基準の達成のほか、次なる収益エンジンの確立を図るのが狙い。また、将来的には主力事業である「ソーシャル・エンターテイメント&メディア事業」と連携させることで、同事業を加速させるエンジンとして機能させるとしている。同時に、EVO FUND(ケイマン諸島)などを割当先とする第三者割り当てにより、第36回新株予約権(行使価額修正条項付)、第37回新株予約権、第38回新株予約権及び第2回無担保普通社債(少人数私募)を発行すると発表した。これらにより13億6420万円を調達する予定で、調達資金はソラナ・トレジャリー事業の運用や子会社及び投資先企業の成長資金、新規IPの創出及び新規事業の推進のための資金、M&A費用、運転資金などにあてられる。 ■安川電 <6506> 3,790円 (+612円、+19.3%) 東証プライムの上昇率2位。安川電機 <6506> [東証P]が3日続急騰。同社は前週末3日の取引終了後、26年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結決算の発表にあわせて、26年2月期の通期業績予想を上方修正した。売上高予想をこれまでの5150億円から5250億円(前期比2.4%減)、営業利益予想を430億円から480億円(同4.3%減)、最終利益予想を330億円から370億円(同35.1%減)に引き上げており、評価されたようだ。8月中間期の業績と足もとの需要環境を踏まえた。想定為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=160円、1人民元=20円で変更しない。6-8月期の受注額は1340億円で前年同期比6%増。前四半期比では5%増となった。8月中間期は売上高が2601億9500万円(前年同期比0.5%減)、営業利益が233億3400万円(同1.8%増)、最終利益が182億4700万円(同2.2%増)だった。新規受注を確実に売り上げにつなげたほか、モーションコントロールセグメントにおける付加価値改善や間接費の抑制が増益に寄与した。 ■古野電 <6814> 6,600円 (+1,000円、+17.9%) ストップ高 東証プライムの上昇率3位。古野電気 <6814> [東証P]がストップ高。前週末3日の取引終了後、集計中の8月中間期連結業績について、売上高が従来予想の645億円から686億円(前年同期比9.2%増)へ、営業利益が65億円から93億円(同27.4%増)へ、純利益が50億円から101億円(同99.3%増)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表したことを好感した買いが流入した。舶用事業における販売が好調に推移しており、商船向けでは、中国における造船会社の高水準な手持ち工事量を背景に建造能力の拡大が進んだ結果、納期の全体的な前倒しが発生し販売が増加。また、プレジャーボート向けでは、今期に上市した戦略商品の販売が好調だったことに加え、4月に発表された米国関税政策の影響による前倒し需要が発生し、売上高・利益を押し上げたとしている。 ■助川電気 <7711> 4,830円 (+700円、+17.0%) ストップ高 助川電気工業 <7711> [東証S]がストップ高。4日投開票の自民党総裁選を経て、高市早苗前経済安保相が新総裁に選出された。国会での首相指名選挙で選出されれば、女性初の総理大臣の誕生となる。高市体制のもとで財政拡張的な政策がとられるとの思惑が株式市場に台頭。「高市トレード」の一環として、新総裁の関連銘柄に短期志向の資金が流入した。宇宙関連株のQPS研究所 <5595> [東証G]も大幅高となった。 ■アドテスト <6857> 17,890円 (+2,200円、+14.0%) 東証プライムの上昇率6位。アドバンテスト <6857> [東証P]が4日続急騰。大方の予想を覆し高市早苗氏が自民党総裁選に勝利し新総裁に選ばれたことで、株式市場では先物を絡めて大幅続伸歩調にあった。そのなか、インデックス買いを背景として日経平均構成比でトップとなっている同社株への株価浮揚力が高まっていた。また、構成比でアドテストに次ぐ第2位に位置するソフトバンクグループ <9984> [東証P]にも同様に先物絡みで買いの勢いが強く、こちらもカイ気配スタートで最高値街道をまい進する展開となった。 ■三菱重 <7011> 4,102円 (+412円、+11.2%) 東証プライムの上昇率10位。三菱重工業 <7011> [東証P]が続急騰。前週は調整局面にあったが、6日は満を持して急速に切り返す動きをみせた。4日に行われた自民党総裁選では大方の予想を覆し高市早苗氏が勝利し新総裁の座を射止めた。株式市場では高市トレードが一気に加速する動きとなっており、そのなか高市氏は防衛力強化に前向きな発言をしていることで同社株を筆頭とする 防衛関連株に軒並み買いが集まっていた。 半導体関連と比較して株価的には目先調整を入れていた分だけ、追随買いも入りやすくなっていた面もあるようだ。 ■ソニーFG <8729> 161円 (+15.7円、+10.8%) ソニーフィナンシャルグループ <8729> [東証P]が急反騰。前週末3日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、資産運用会社のブラックロック・ジャパンと共同保有者による株式保有割合が6.39%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は9月30日としている。 ■サイバトラス <4498> 1,519円 (+141円、+10.2%) サイバートラスト <4498> [東証G]が続急騰。前週末3日の取引終了後、Wi-Fiセンシング技術を開発する米国のオリジン・ワイヤレス社(メリーランド州、以下OW社)に出資を行ったと発表しており、好材料視された。OW社は、モバイル通信用無線電波のAI分析をもとにした高精度位置計測技術を開発・提供するベンチャー企業で、ワイヤレスセンシングとAI技術を応用し、GPSが届かない屋内でも極めて高精度で位置情報を検知できる技術を有し、住居、商業・公共施設などで見守りや監視サービスをはじめ幅広い活用が見込まれているという。サイバトラスでは、OW社の高精度のセンシング技術とともに、データの真正性の確保や国際安全基準・法規制への適合などに自社のデジタルトラストが活用できると判断し、今回の出資に至ったという。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。 ■ベイカレント <6532> 9,075円 (+667円、+7.9%) ベイカレント <6532> [東証P]が続急伸。前週末3日の取引終了後に提出された大量保有報告書で、資産運用会社のブラックロック・ジャパンと共同保有者による株式保有割合が5.02%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は9月30日としている。 ■三菱電 <6503> 4,005円 (+262円、+7.0%) 三菱電機 <6503> [東証P]が続急伸。6日、高輝度・高精細でリアルな映像を空中に表示する空中ディスプレー「CielVision(シエルビジョン)」を開発したと発表しており、好材料視された。自由曲面ミラー1枚のみで、クリアな映像を空中に表示することを可能にした独自の空中プロジェクション光学技術に、空中映像の歪曲を補正するデジタル映像処理技術を組み合わせることで開発した。空中映像重畳機能により両目に視差画像を同時に表示することで、裸眼で視認可能な3Dでの空中映像表示を実現したほか、従来方式を採用した空中ディスプレーに比べてスリム化を実現できたため、可搬性にも優れていることから、従来は適用が難しかったシーンへの空中映像の適用が可能になり、さまざまなシーンに適用可能な新たなXRソリューションを創出するとしている。 ■ミタチ産業 <3321> 1,685円 (+110円、+7.0%) ミタチ産業 <3321> [東証S]が3日続急伸。同社は前週末3日の取引終了後、26年5月期第1四半期(6-8月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.0倍の277億3900万円、営業利益は同2.8倍の7億900万円となっており、好業績を評価する買いが集まっていた。6-8月期は国内事業、海外事業ともに大幅な増収増益になった。国内は自動車部品メーカー向けの半導体の販売やアミューズメント分野の売り上げが伸長。海外はOA機器向けや産業機器関連のEMS受注が堅調に推移した。 ■レゾナック <4004> 5,887円 (+359円、+6.5%) レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]が4日続急伸。6日午後、川崎事業所(川崎市川崎区)におけるプラスチックのケミカルリサイクルによる低炭素アンモニア事業の拡大を決定したと発表しており、好材料視された。現在、川崎事業所では、使用済みプラスチックをガス化ケミカルリサイクル(川崎プラスチックリサイクル「KPR」と呼称)によって得られる使用済みプラスチック由来の水素と、都市ガスを改質することによって得られる水素を原料にして アンモニアを製造・販売しているが、使用済みプラ由来の水素のみを原料にしてアンモニアを製造することで、同社の国内生産アンモニアの低炭素化を目指す。なお、30年4月からの設備稼働開始を計画している。 ■SMC <6273> 51,440円 (+3,120円、+6.5%) SMC <6273> [東証P]が3日続急伸。FA関連機器の大手メーカーで空圧制御機器では世界トップシェアを誇る。9月下旬に底入れ反転し、ここ戻り足を強めていたが、6日は全体リスクオン相場に乗りマドを開けて買われる人気となっていた。外資系証券の投資判断では強気と弱気が入り交じっている銘柄だが、足もとで出遅れ修正を狙った買いが顕著となっていた。生成AI市場の拡大を背景としたデータセンター増設に伴う半導体需要などを背景に、同社の空圧制御機器にも追い風が強まっている。26年3月期は増収・営業2ケタ増益が見込まれているが、中長波動では時価は依然として底値圏に位置することから、機関投資家の仕切り直しの買いを誘導したもようだ。 ■ACSL <6232> 1,021円 (+61円、+6.4%) 一時ストップ高 ACSL <6232> [東証G]が3日続急伸、一時ストップ高となった。6日、米国子会社を通じて、米国の電波塔運営会社最大手級のアメリカン・タワー社(マサチューセッツ州、以下ATC)と、重要インフラ産業における ドローン技術の導入と活用に向けた戦略的パートナーシップに関する覚書(MOU)を締結したと発表しており、好材料視された。ATCは、米国内で4万2000件以上、米国含む世界22カ国に約15万件の通信インフラ施設を保有している企業。今回のパートナーシップにより、ACSLは通信インフラ施設の点検用途に向けて、ATCに対し自社製ドローン製品及び関連オプション品の提供・販売を行うとともに、製品開発に関する情報提供を実施。また、製品テストやマーケティング活動を共同で推進し、ACSL製品の市場展開と普及促進に取り組むとしている。 ■ニコン <7731> 1,824円 (+86.5円、+5.0%) ニコン <7731> [東証P]が急反発。6日、「レイバン」や「オークリー」などのブランドを展開する仏光学大手エシロールルックスオティカが、ニコンの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、エシロールルックスオティカの保有割合は9.47%から10.59%に上昇した。報告義務発生日は1日。保有目的は「長期純投資」としている。 ※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース