富田隆弥の【CHART CLUB】 TOPIXが25日線割れ、需給悪化を懸念

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コラム

「TOPIXが25日線割れ、需給悪化を懸念」

◆9月25日に4万5754円と終値ベースの史上最高値をつけた日経平均株価。テクニカル指標の過熱もあり、10月1日のザラバ安値4万4357円まで4日間調整したものの、25日移動平均線(2日時点4万4077円)を割り込むことなく反発し、依然として上昇基調を維持している。

◆NYダウなど米国の主要株価指数が最高値を更新し、国内市場もソフトバンクグループ <9984> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]といったAI(人工知能)・半導体関連株が堅調だ。ただ、その一方でTOPIX(東証株価指数)や東証小型株指数、中型株指数は25日線を割り込み、全体としては値下がりする銘柄が目立つ。

◆懸念されるのは、需給動向だ。9月第4週(9月22日~26日)に、海外投資家は現物株を5591億円と3週連続で売り越している。7月第4週まで17週連続で累計6兆1395億円を買い越していただけに、その反動が懸念される。また、裁定買い残(9月26日時点)が2兆5880億円と昨年7月19日以来の水準まで膨れており、その解消売りも警戒されよう。

◆足もとの需給悪化は、年度下期入りに伴う一時的な要因にすぎず、「AI・半導体株」相場が全般市場を押し上げ続けることに期待したいが、日経平均株価が25日線を割り込むようだと、日本株全体が厳しい調整局面に入る可能性も否めない。来週は、トランプ関税ショックで底値(3万0792円)をつけた4月7日からちょうど6カ月目の安値期日を迎える。カギを握る米国株を含め、25日線などチャートの下値ポイントに注意しながら対応したいところだ。

(10月2日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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