話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンバイオ、メガチップス、キオクシア
投稿:
■サンバイオ <4592> 2,931円 +500 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値 サンバイオ<4592>が後場に急騰。厚生労働省が2日、薬事審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会を16日に開催すると公表した。このなかで、サンバイオの「アクーゴ脳内移植用注」の製造販売承認事項一部変更承認及び承認条件変更の可否について、議題の1つとして取り上げられることとなった。新薬の実用化を巡る思惑が広がる形となり、物色人気化につながったようだ。 ■メガチップス <6875> 8,770円 +1,190 円 (+15.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ メガチップス<6875>は急伸。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が1日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、メガチップス株を5.10%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は9月24日。これを受けて思惑的な買いが入った。 ■キオクシア <285A> 5,410円 +705 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位 キオクシアホールディングス<285A>はストップ高で6営業日ぶりに上場来高値を更新した。半導体メモリー大手で、NAND型フラッシュメモリーで世界屈指の実力を持つ。米ウエスタン・デジタルからスピンオフしてフラッシュ事業を手掛ける米サンディスク と生産ラインを共同運営しており、キオクシアは海外投資家からも注目度が高い。半導体メモリー需要はスマートフォン向けで頭打ちの兆候がみられていたが、ここAIデータセンターの新設・増設ラッシュを背景に状況が一変している。データ記録に使用するストレージデバイスであるSSDの需要がAIサーバー用で増勢一途にあり、価格も上昇傾向を強めていることから、同関連株の先高期待が強まっている。米国株市場ではその関連有力銘柄であるサンディスクが青空圏をまい進しており、前日も8%高で上場来高値を更新した。これを受けてキオクシアにも投資資金が誘導される格好となった。 ■メタプラネット <3350> 579円 +63 円 (+12.2%) 本日終値 メタプラネット<3350>は急反騰。同社は1日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想の修正を発表。売上高予想を34億円から68億円(前期比6.4倍)、営業利益予想を25億円から47億円(同13.4倍)へ引き上げており、材料視されたようだ。ビットコイン・インカム事業の業績が当初の想定を大幅に超えた。同事業はビットコイン・トレジャリー事業全体における資本配分戦略の一環として位置づけている。メタプラはあわせてビットコインを追加購入したと開示。購入総額は916億6100万円で5268ビットコインを取得。同社の保有枚数は3万823ビットコイン(購入総額4898億7000万円)となった。 ■技術承継機構 <319A> 8,390円 +880 円 (+11.7%) 本日終値 技術承継機構<319A>が大幅反発し、上場来高値を更新した。同社は1日の取引終了後、連結子会社を通じて精密切削加工・組み立てを行う山泰製作所(新潟県南魚沼市)と鋳造を手掛ける山泰鋳工所(埼玉県川口市)を取得して子会社化すると発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。取得価額は非開示。山泰製作所の24年8月期売上高は10億800万円で営業利益は2500万円。山泰鋳工所の25年5月期の売上高は13億6800万円で、営業利益は1億700万円となっている。技術承継機構の25年12月期の業績に及ぼす影響については、9月に発表した買収案件を含めて精査中とし、開示が可能となった時点で速やかに公表するとした。 ■リミックスポイント <3825> 341円 +22 円 (+6.9%) 本日終値 リミックスポイント<3825>は後場に急伸。同社は2日正午、これまで未定としていた26年3月期の配当予想の修正を発表。期末配当を3円(年間配当も3円)とする見通しを示した。3期ぶりの復配の見込みとなり、ポジティブ視されたようだ。 ■サンリオ <8136> 7,788円 +478 円 (+6.5%) 本日終値 サンリオ<8136>が続騰。モルガン・スタンレーMUFG証券が1日、サンリオの投資判断を「イコールウェート」から「オーバーウェート」に引き上げた。目標株価は7900円から8600円に増額修正している。日本のIP産業全般にグローバルで拡大が見込まれるなか、サンリオの小売りベースでのシェアについても拡大余地が大きいと指摘。配当・優待の権利落ちによる需給要因や、中国を中心に事業展開する海外の同業他社の株価動向などを背景とした直近のサンリオの株安はファンダメンタルズと直接関係のない要素であり、押し目買いの好機だとの見方を示している。 ■精工技研 <6834> 9,470円 +560 円 (+6.3%) 本日終値 精工技研<6834>が大幅高。9月下旬から調整色をみせていたが、25日移動平均線との上方カイ離をほぼ埋めたところで押し目買いを誘い、目先急速に切り返す展開に。光通信用コネクターや検査装置などがデータセンター向けで高水準の需要を獲得している。AIデータセンターの普及加速に伴い課題視されている電力問題でも、同社は画期的な省電力化を実現する光電融合分野の研究開発で先行しており、関連有望株としてマーケットの熱い視線が向けられている。業績面でも26年3月期は営業利益段階で前期比7%増の30億円と好調を見込むが、更なる大幅上方修正の公算が大きいとみられている。 ■ソフトバンクグループ <9984> 19,295円 +1,055 円 (+5.8%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶりに急反発した。同社の傘下にある英半導体設計のアーム・ホールディングス に関し、ロイター通信が米国時間1日、米クアルコム が主力半導体のCPUのアーキテクチャーをアームの最新世代版「V9」に切り替えたと報じた。収益拡大につながるとの見方から、同日のアーム株は大幅高となっており、ソフトバンクGの株価を押し上げる要因となったようだ。報道によると、V9は対話型AIや画像生成AIの処理能力を高める目的で前世代から大幅に刷新されたもので、スマートフォンやパソコン向けのクアルコムの新型半導体に採用されるという。 ■熊谷組 <1861> 1,271円 +58 円 (+4.8%) 本日終値 熊谷組<1861>が高い。大和証券は1日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げた。目標株価は1125円から1650円に見直した。同証券では26年3月期の連結営業利益を前期比74.8%増の250億円(会社計画228億円)と予想。第2四半期からは、完成工事総利益率の本格回復が期待できるとみている。27年3月期の同利益は310億円を見込む。手持ち工事の大半は採算性の良い案件に入れ替わっており、今後は損失発生リスクが大きく低減すると予想。株価のバリュエーション面でのディスカウントも徐々に解消すると見込んでいる。 株探ニュース