話題株ピックアップ【昼刊】:キオクシア、メガチップス、メタプラ

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■キオクシア <285A>  5,410円   +705 円 (+15.0%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 キオクシアホールディングス<285A>の上げ足鮮烈、ストップ高となる5410円まで一気に水準を切り上げ6営業日ぶりに上場来高値を更新した。半導体メモリー大手で、NAND型フラッシュメモリーで世界屈指の実力を持つ。米ウエスタン・デジタルからスピンオフしてフラッシュ事業を手掛ける米サンディスクと生産ラインを共同運営しており、キオクシアは海外投資家からも注目度が高い。半導体メモリー需要はスマートフォン向けで頭打ちの兆候がみられていたが、ここAIデータセンターの新設・増設ラッシュを背景に状況が一変している。データ記録に使用するストレージデバイスであるSSDの需要がAIサーバー用で増勢一途にあり、価格も上昇傾向を強めていることから、同関連株の先高期待が強まっている。米国株市場ではその関連有力銘柄であるサンディスクが青空圏をまい進しており、前日も8%高で上場来高値を更新した。これを受けてキオクシアにも投資資金が誘導される格好となっている。

■メガチップス <6875>  8,560円   +980 円 (+12.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 メガチップス<6875>は急伸。旧村上ファンド系の投資会社シティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が1日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、メガチップス株を5.10%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は9月24日。これを受けて思惑的な買いが入っている。

■メタプラネット <3350>  564円   +48 円 (+9.3%)  11:30現在
 メタプラネット<3350>は急反騰している。一時ストップ高の水準に迫る前営業日比99円高の615円まで買われた。同社は1日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想の修正を発表。売上高予想を34億円から68億円(前期比6.4倍)、営業利益予想を25億円から47億円(同13.4倍)へ引き上げており、材料視されたようだ。ビットコイン・インカム事業の業績が当初の想定を大幅に超えた。同事業はビットコイン・トレジャリー事業全体における資本配分戦略の一環として位置づけている。メタプラはあわせてビットコインを追加購入したと開示。購入総額は916億6100万円で5268ビットコインを取得。同社の保有枚数は3万823ビットコイン(購入総額4898億7000万円)となった。

■技術承継機構 <319A>  7,890円   +380 円 (+5.1%)  11:30現在
 技術承継機構<319A>が大幅反発し、上場来高値を更新した。同社は1日の取引終了後、連結子会社を通じて精密切削加工・組み立てを行う山泰製作所(新潟県南魚沼市)と鋳造を手掛ける山泰鋳工所(埼玉県川口市)を取得して子会社化すると発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。取得価額は非開示。山泰製作所の24年8月期売上高は10億800万円で営業利益は2500万円。山泰鋳工所の25年5月期の売上高は13億6800万円で、営業利益は1億700万円となっている。技術承継機構の25年12月期の業績に及ぼす影響については、9月に発表した買収案件を含めて精査中とし、開示が可能となった時点で速やかに公表するとした。

■熊谷組 <1861>  1,264円   +51 円 (+4.2%)  11:30現在
 熊谷組<1861>が高い。大和証券は1日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げた。目標株価は1125円から1650円に見直した。同証券では26年3月期の連結営業利益を前期比74.8%増の250億円(会社計画228億円)と予想。第2四半期からは、完成工事総利益率の本格回復が期待できるとみている。27年3月期の同利益は310億円を見込む。手持ち工事の大半は採算性の良い案件に入れ替わっており、今後は損失発生リスクが大きく低減すると予想。株価のバリュエーション面でのディスカウントも徐々に解消すると見込んでいる。

■アルゴグラフィックス <7595>  1,287円   +49 円 (+4.0%)  11:30現在
 アルゴグラフィックス<7595>は高い。1日取引終了後、株主優待制度を新設すると発表した。毎年3月末・9月末の年2回実施する。これが好感されている。3月末の優待では100株以上を1年以上継続保有することを条件に、保有株数に応じてQUOカード1000円分、または株主優待カタログギフト3000~1万円分を贈呈。9月末の優待では100株以上を保有する株主にオリジナル壁掛けカレンダーを贈呈する。来年から始める。

■西松屋チェーン <7545>  2,124円   +48 円 (+2.3%)  11:30現在
 西松屋チェーン<7545>は4日ぶりに反発している。同社は1日の取引終了後、26年2月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の連結決算を発表した。売上高は969億7300万円、営業利益は73億500万円、最終利益は49億6900万円だった。同社は26年2月期中間期から連結決算に移行した。単独決算だった前年同期は売上高が935億1500万円、営業利益が70億2400万円、最終利益は47億4900万円だった。8月中間期の業績は単独決算だった前年同期の水準を上回っており、評価されたようだ。8月20日を基準日とする中間配当は従来の予想から1円増額して16円で決定。期末配当予想は16円で据え置いた。年間配当予想は前期比1円増配の32円となる。8月中間期は衣料部門で春物衣料が堅調に推移したほか、5月の気温上昇に伴い夏物衣料の売り上げも伸びた。雑貨部門はチャイルドシートのほか、粉ミルクのような食料品や哺乳瓶といった調乳育児用品などが好調だった。同社はあわせて取得総数28万6000株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.48%)、取得価額5億円を上限とする自社株買いの実施を開示。取得期間は3日から24日まで。東京証券取引所における市場買い付けで実施する。

■アドバンテスト <6857>  14,985円   +310 円 (+2.1%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置の大手メーカーが総じて高い。前日の米国株市場ではエヌビディアが5日続伸し上場来高値を更新したのをはじめ、半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズが6%超、半導体メモリー大手のマイクロン・テクノロジーは9%近い急伸をみせるなど半導体セクターへの買いが目立った。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4連騰で最高値街道を走っており、東京市場でも目先上昇一服局面にあった半導体主力銘柄を買い直す動きにつながっている。

■KeePer技研 <6036>  3,695円   +70 円 (+1.9%)  11:30現在
 KeePer技研<6036>が反発している。投資運用会社のみさき投資(東京都千代田区)が1日の取引終了後に関東財務局へ大量保有報告書を提出した。新たにKeePerの株式について5%を超えて保有していることが明らかになり、需給思惑的な買いが入っている。大量保有報告書によると、みさき投資の保有割合は5.06%。報告義務発生日は9月24日。建設的な対話を通じた中長期的なリターンの拡大を保有目的とし、重要提案行為を行う可能性もあるとしている。

■ゼンショHD <7550>  10,025円   +151 円 (+1.5%)  11:30現在
 ゼンショーホールディングス<7550>が続伸している。同社は1日、すき家の9月度月次売上(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比6.3%増となり、前月の伸び率(3.9%増)から拡大したことが好感されているようだ。既存店の客単価が同7.3%増となったほか、客数が同1.0%減と前月(4.2%減)から改善したことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同7.6%増だった。

■エラン <6099>  779円   +9 円 (+1.2%)  11:30現在
 エラン<6099>は5日ぶり反発。1日取引終了後、持ち分法適用会社クラシコ<442A>のグロース市場への新規上場が東京証券取引所から承認されたと発表した。クラシコの上場日は11月5日。これが材料視されているようだ。クラシコは上場後も引き続き持ち分法適用会社となる見込みという。一方、保有割合についてはクラシコとの関係を踏まえながら合理的に判断していくともした。

■弁護士ドットコム <6027>  3,100円   +30 円 (+1.0%)  11:30現在
 弁護士ドットコム<6027>が4日ぶりに反発している。1日の取引終了後、同社が提供する契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」について、北海道内の17の市町村で導入されたと発表しており、サービスの拡大を好感する買いが入った。クラウドサインは契約の締結から管理、AIレビューをデジタル上で一貫して完結できる。全国の自治体での導入数は300を超えている。

■東電HD <9501>  642.1円   -55.9 円 (-8.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 東京電力ホールディングス<9501>が6日ぶりに急反落した。新潟県が1日、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を巡る県民意識調査の中間報告を公表した。柏崎刈羽原発6号機と7号機について「再稼働の条件は現状で整っている」との設問に対し、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」との回答の割合は合計で37%にとどまった。半面、「そうは思わない」と「どちらかといえばそうは思わない」との回答の割合は合計で60%となった。無回答は3%だった。再稼働への県民の理解が高まっていないとの受け止めが広がるなか、東電HDへの業績貢献を巡る楽観的な見方が後退し、売りがかさんだようだ。調査は9月3日から18日までの間、18歳以上の県内居住者6000人を対象に実施。有効回収率は56.0%だった。

■アサヒ <2502>  1,732.5円   -46 円 (-2.6%)  11:30現在
 アサヒグループホールディングス<2502>が軟調推移。同社は1日、サイバー攻撃に伴うシステム障害の影響で、10月に予定していた新商品の発売を延期すると発表した。影響の長期化による収益の下振れリスクが警戒され、売りを促したようだ。アサヒ飲料の「三ツ矢ミックス果実のフルーツソーダ」や「ウィルキンソン ドライジンジャエールレモン」などに加え、アサヒグループ食品の「ミンティアブリーズ シャインマスカット」などの発売を延期する。発売日は現時点で未定であり、決まり次第ホームページで公表するとしている。

■テクニスコ <2962>  355円   +80 円 (+29.1%) ストップ高   11:30現在
 テクニスコ<2962>が急速人気化、80円高は値幅制限上限となる355円まで一気に値を飛ばした。前日の米国株市場ではサンディスクが上場来高値を更新するなどAIデータセンター周辺株の物色人気が再燃しており、その流れが東京市場にも波及している。同社は超精密加工部品メーカーで、電子デバイスが発する熱を吸収して排熱するヒートシンク製品などを主力としている。世界的なAIデータセンターへの投資が加速するなか、ソフトバンクグループ<9984>が米オラクルや米オープンAIと共同で推進する「スターゲート」計画でも、米国内5カ所のデータセンター投資を明らかにしマーケットの注目を浴びた経緯がある。AIデータセンター内に設置されるAIサーバーにはGPUの最先端品などハイスペックなAI半導体が大量に使われており、その電力消費で生じる熱をどう処理するかも重要な課題となっているが、そうしたなかテクニスコの持つ商品技術に改めて投資マネーの視線が向いている。

●ストップ高銘柄
 夢みつけ隊 <2673>  329円   +80 円 (+32.1%) ストップ高   11:30現在
 Link-Uグループ <4446>  799円   +100 円 (+14.3%) ストップ高   11:30現在
 デリバリコン <9240>  636円   +100 円 (+18.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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