株価指数先物【寄り前】 +1σ突破を意識しつつ押し目狙いのロング対応

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 44860 +320 (+0.71%)
TOPIX先物 3090 ±0 (±0.00%)
シカゴ日経平均先物 44825 +285
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇した。米政府機関の一部閉鎖の影響で、週末に予定されている雇用統計の発表が遅れるとみられるなか、市場の注目が集まった9月のADP雇用統計は、非農業部門の雇用者数が市場予想に反して減少した。8月分も下方修正されたことで、米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げ期待が高まった。9月のISM製造業景況感指数は拡大と縮小の分かれ目となる50を下回る状態が続くものの、小幅に改善したことで景況感悪化の懸念は強まらなかった。

 前日にトランプ米大統領と薬価引き下げで合意したファイザーは連日の大幅高で、メルクやアムジェンなども大幅に続伸。マイクロン・テクノロジーやアプライドマテリアルズ、インテルなど半導体関連株の一角が買われた。

 S&P500業種別指数は医薬品・バイオテクノロジー、自動車・同部品、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、銀行、電気通信サービス、素材の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、メルク、アムジェンのほか、ナイキ、ビザ、IBMが買われた。半面、ホーム・デポ、JPモルガン・チェース、ゴールマン・サックス・グループ、シャーウィン・ウィリアムズが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比285円高の4万4825円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比130円安の4万4410円で始まった。直後につけた4万4370円を安値にショートカバーが強まり、ほどなくしてプラス圏を回復すると、米国市場の取引開始後には4万4860円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は4万4740円~4万4860円辺りで保ち合い、4万4860円とナイトセッションの高値で取引を終えている。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションで日中の下落分をほぼ埋める形でのリバウンドをみせており、ボリンジャーバンドの+1σ(4万5120円)を試す展開が意識されそうだ。米政府機関の一部閉鎖への影響は重荷になりそうだが、週末に予定されている雇用統計の発表が遅れるとみられるほか、トランプ政権が政府職員の解雇を近く実施すると伝えられており、10月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ期待がロングに向かわせよう。

 また、ナイトセッションで4万4370円まで売られる場面もあったが、週足の+1σ(4万4380)が支持線として機能する形となったことで、リバウンドに入りやすいタイミングでもある。ただし、節目の4万5000円から日足の+1σが位置する4万5120円水準では戻り待ち狙いのショートも入りやすいだろう。+1σが抵抗線として機能するようだと、前日の下落分を埋めた段階で目先的な達成感につながりやすい。押し目狙いのロング対応を継続しつつ、抵抗線突破を見極めたいところだ。

 米国では、前日に続いて医薬品株や半導体株の強い上昇が目立った。そのため、東京市場でも同様の流れを引き継ぐ可能性がありそうだ。足もとで不安定な値動きをみせているソフトバンクグループ<9984>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向が注目されよう。

 そのため、オプション権利行使価格の4万4500円から4万5000円のレンジを想定。4万5000円固めから+1σを上抜ける局面では、4万5000円から4万5500円辺りにレンジを切り上げてくる展開を意識しておきたい。

 1日の米VIX指数は16.29(30日は16.28)に上昇した。17.28まで上昇した後に軟化し、一時15.98と75日移動平均線(16.23)を割り込む場面もあった。同線が支持線として意識される可能性から楽観視はできないものの、ひとまず米政府機関の一部閉鎖によるネガティブな反応が限られたことは安心感につながるとみられる。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.41倍に上昇した。東証プライムの9割を超える銘柄が下落するなかで、医薬品やゲーム、AI関連株の一角が買われており、日経平均型を支えていた。+1σ(14.34倍)から上に放れる動きをみせてきたほか、本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株に資金が向かうとみられるなかでは、NTショートを巻き戻す動きに向かわせそうである。

株探ニュース

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