話題株ピックアップ【夕刊】(1):富山第一銀、邦ガス、キオクシア
投稿:
■富山第一銀行 <7184> 1,541円 +232 円 (+17.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位 富山第一銀行<7184>は急反騰し上場来高値を更新した。同社は29日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想と配当予想の修正を発表した。経常利益予想を92億円から147億円(前期比22.5%減)、最終利益予想を60億円から100億円(同25.1%減)に引き上げた。最終利益予想の変更にあわせて配当予想を中間・期末各18円の年36円の予想から、中間・期末各28円の年56円(前期は34円)に修正している。減益幅が従来予想から縮小する見通しとなり、更に配当予想を増額したことを評価した買いが入った。有価証券関係損益が当初予想より増加し、減益幅縮小に寄与する。 ■テクノ菱和 <1965> 4,960円 +315 円 (+6.8%) 本日終値 テクノ菱和<1965>が後場急上昇。午後2時ごろ、26年3月期の連結業績予想について、売上高を900億円から985億円(前期比17.0%増)へ、営業利益を101億円から128億円(同32.9%増)へ、純利益を73億円から96億5000万円(同33.0%増)へ上方修正したことが好感された。手持ち工事の進捗が見込まれることに加えて、受注が旺盛なことが要因。また、生産性の向上なども利益押し上げに貢献する。 ■四国銀行 <8387> 1,519円 +88 円 (+6.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位 四国銀行<8387>が後場に上げ幅を急拡大。2018年5月以来、およそ7年4カ月ぶりの高値圏に浮上した。同社は30日午後2時、26年3月期の業績予想の修正を発表。純利益予想を従来の見通しから84億円増額して155億円(前期比2.3倍)に引き上げた。過去最高益を更新する見通しを示し、好感された。持ち分法適用関連会社の四銀総合リースを完全子会社化することに伴い、約84億円を負ののれん発生益などとして特別利益に計上する。経常利益の予想は据え置いた。 ■東邦ガス <9533> 4,558円 +235 円 (+5.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 東邦ガス<9533>は後場に入り上げ幅を拡大。この日前引け後、取得上限500万株(自己株式を除く発行済み株数の5.3%)、または150億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は10月1日~来年3月31日。これを好感した買いが入った。 ■キオクシア <285A> 4,875円 +200 円 (+4.3%) 本日終値 キオクシアホールディングス<285A>が大幅続伸。29日の米市場で米サンディスクの株価が急騰したことが刺激となったもよう。また、同社とサンディスクがきょう、人工知能(AI)需要に対応する北上工場(岩手県北上市)の第2製造棟(K2棟)が稼働を開始したと発表していることも材料視されたようだ。K2棟は、AIの普及などによる中長期的なフラッシュメモリー市場の拡大に備え、CBA(CMOS directly Bonded to Array)技術を導入した第8世代3次元フラッシュメモリー製品(218層)、並びに今後も進化を続けるフラッシュメモリーの生産に対応。26年前半に本格的な出荷を開始し、市場動向にあわせて設備投資を継続することで生産能力を段階的に引き上げるとしている。 ■ベイカレント <6532> 8,700円 +250 円 (+3.0%) 本日終値 ベイカレント<6532>が大幅反発。日本経済新聞社は日経平均株価の構成銘柄の定期入れ替えを10月1日に行う予定だ。今回はSHIFT<3697>を新規に採用する一方で、シチズン時計<7762>を除外する。加えて、ベイカレントの株価換算係数を0.5から1.0に引き上げる。これに伴って、日経平均連動型のパッシブ系ファンドは9月30日引け後にリバランスを行う予定だ。ベイカレントには株価換算係数の上昇に伴う買い需要が発生する見通しで、これを見越した資金の流入が同社株の上昇に寄与したとみられている。 ■村田製作所 <6981> 2,815.5円 +67.5 円 (+2.5%) 本日終値 村田製作所<6981>が反発。ここAIデータセンター関連株への波状的な物色が続くなか、同社株には機関投資家とみられる実需買いが流入しているもよう。積層セラミックコンデンサーの世界トップメーカーで、米アップル のiPhone向けサプライヤーとしても世界最大手に位置するが、同社はAIサーバー向けでも高水準の需要を獲得している。データセンター内のAIサーバーをはじめとする高性能IT機器には非常に数多くのデバイスが搭載されることで、コンデンサーは小型化と同時に大容量化が求められている。更に回路基板やAI半導体の発熱問題があり、高温環境下でも耐えられる商品ニーズが高まっていることで、同社はそのニーズに対応した小型で薄層化された静電容量の大きい積層セラミックコンデンサーの量産を今夏からスタートさせている。これが大口投資家の継続買いを誘導したもようだ。 ■ネクセラファーマ <4565> 990円 +18 円 (+1.9%) 本日終値 ネクセラファーマ<4565>は6日ぶりに反発。この日の寄り前、アッヴィ との神経疾患における複数のターゲットを対象とした創薬提携において、研究段階における2番目の重要なマイルストンを達成したと発表。これにより、ネクセラは1000万ドルを受け取ることになることが好感された。なお、同マイルストンは大半を25年12月期に、残りを26年12月期以降に収益計上する予定としている。 ■M&Aキャピ <6080> 3,205円 +55 円 (+1.8%) 本日終値 M&Aキャピタルパートナーズ<6080>が反発。29日の取引終了後、愛媛新聞社(愛媛県松山市)と業務提携契約を締結し、愛媛県内における「地域共創プロジェクト」を始動したと発表したことが好材料視された。同プロジェクトは、全国の新聞社や放送局などと共同で「事業承継・事業成長の選択肢」を広めるもので、愛媛新聞との提携は第21弾となり四国地域では初。提携により、両社は愛媛県経済を牽引する中小企業の経営者に対して、M&Aをはじめとする多様な事業承継・事業成長の選択肢を広める活動を加速するとしている。 ■日本光電 <6849> 1,690.5円 +22.5 円 (+1.4%) 本日終値 日本光電<6849>が3日ぶりに反発。29日の取引終了後、アボット・ラボラトリーズ 日本法人であるアボットメディカルジャパンとのパートナーシップ契約を26年12月31日の契約期間満了をもって更新しないことを決定したと発表し、アボット製品の取り扱いを終了するとした。これに伴い、アボット事業に従事する社員への転職支援を実施することに加え、国内で一定の年齢以上の社員を対象とした早期退職者の募集を実施すると発表したが、これにより26年3月期に特別損失24億円程度を計上する一方、27年3月期には23億円程度の販管費減少が見込まれるとしたことから、これを評価する買いが入ったようだ。 株探ニュース