株価指数先物【寄り前】 押し目狙いのロング対応も、スキャルピング中心

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 45120 -10 (-0.02%)
TOPIX先物 3138.5 -1.5 (-0.04%)
シカゴ日経平均先物 45170 +40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇した。前週末発表の8月の米個人消費支出(PCE)統計でPCEコア価格指数が予想と一致し、米連邦準備理事会(FRB)の利下げが続くとの見方を背景に買いが続いた。ただ、10月から始まる2026会計年度の予算が成立しておらず、政府機関の一部閉鎖懸念が重荷になり、NYダウは下落する場面もみられたが、エヌビディアなど人工知能(AI)関連の一角が買われ相場を支えた。

 S&P500業種別指数は運輸、耐久消費財・アパレル、各種金融が上昇した一方で、エネルギー、電気通信サービス、メディアの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほか、キャタピラー、ウォルト・ディズニー、アマゾン・ドット・コム、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。半面、シェブロン、ボーイング、IBM、ベライゾン・コミュニケーションズが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比40円高の4万5170円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比50円安の4万5080円で始まった。その後はロング優勢となり、米国市場の取引開始直後には4万5280円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は軟化し4万5040円まで売られたが、節目の4万5000円に接近する局面では底堅さがみられた。終盤にかけて持ち直す形で、4万5120円で取引を終えている。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションで4万5000円を割り込まなかったことで、同水準では押し目待ち狙いのロングが入りやすいだろう。ボリンジャーバンドの+1σ(4万4990円)が引き続き支持線として意識されそうだ。短期的には同バンド割れからの下落を狙ったショートが入りやすいが、10月4日に投開票される自民党総裁選に向けて、積極的なショートは手控えられそうであり、早い段階でのカバーに向かわせよう。

 また、米国ではエヌビディアが2%を超える上昇をみせており、最高値に接近している。半導体やAI関連株への物色に傾きやすいとみられ、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を牽引することが見込まれる。

 日経225先物は足もとで上値を切り下げてきていることで上値追いのロングは手控えられそうだが、4万5000円近辺でのロング対応としたスキャルピング中心のトレードに向かわせそうである。そのため、オプション権利行使価格の4万4875円から4万5375円辺りのレンジを想定。4万5000円から4万5250円辺りの狭いレンジでの推移がメインになりそうだ。

 29日の米VIX指数は16.12(26日は15.29)に上昇した。前週末に割り込んだ25日移動平均線(15.61)を上回って始まり、一時16.29まで上昇した。ただし、75日線(16.35)が抵抗線として意識されており、両線とのレンジ推移だった。ボトム圏ではあるものの、週末に雇用統計の発表を控えていることから、やや市場心理を神経質にさせてくるとみられる。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.37倍に上昇した。一時14.28倍をつける場面もみられたが、+1σ(14.28倍)が支持線として機能する形でリバランスの動きが入っている。バンドは上向きで推移しており、引き続き支持線として機能するようだと、NTショートの巻き戻しを誘いそうである。ソフトバンクグループやアドバンテストなどへの資金流入が意識されるなか、NTロングでのスプレッド狙いが入りやすいだろう。

株探ニュース

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