話題株ピックアップ【夕刊】(1):IHI、キャリアL、アイピーエス

投稿:

材料

■テスホールディングス <5074>  449円   +45 円 (+11.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 テスホールディングス<5074>が後場に急伸した。24日、子会社のテス・エンジニアリングが系統用蓄電所のEPC(設計・調達・施工)で大口受注を決議したと開示。これが株価の刺激材料となったようだ。受注先は大和エナジー・インフラ(東京都千代田区)が出資するDEIバッテリーファンドベータ合同会社で、受注金額は約130億円。納期は2028年4月を予定。26年6月期から28年6月期にかけて収益を計上する方針だ。

■IHI <7013>  17,710円   +1,565 円 (+9.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 IHI<7013>が9%超の上昇で1万7000円台を一気に回復した。きょうは防衛関連三羽烏に位置付けられる三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>も揃って高いが、その中でもIHIの上げ足の強さが目立つ。米ボーイングに関して米中両政府の間で民間航空機の大型受注を巡る交渉が最終段階にあると米ブルームバーグ通信などが伝えており、これに伴い航空エンジン製造で高い実績を誇るIHIの収益機会につながるとの見方が買いを誘導している。売買代金も増勢で後場取引開始直後の時点で三菱重を上回りプライム市場の7位にランクインしている。

■キャリアリンク <6070>  2,631円   +232 円 (+9.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 キャリアリンク<6070>が大幅続伸し年初来高値を更新した。同社は22日の取引終了後、9月中間期の連結業績予想について、売上高を205億1500万円から215億円(前年同期比5.1%増)へ、営業利益を11億5200万円から18億2000万円(同53.2%増)へ、純利益を7億8900万円から12億3000万円(同53.8%増)へ上方修正した。各利益は減益予想から一転して増益になっており、これを好感した買いが流入した。主力の事務系人材サービス事業BPO関連事業部門で、各種給付金支給案件やマイナンバー関連案件及び戸籍法改正関連案件に対して積極的に受注活動に取り組んだ結果、期初に想定した以上の受注が実現したという。また、製造系人材サービス事業でも既存取引先を中心に受注量増加に努めた結果、製造加工部門特に住宅設備製造、機械製造などからの受注量が増加し売り上げ増に寄与する。なお、通期業績予想は据え置いている。

■イー・ギャランティ <8771>  1,713円   +142 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 イー・ギャランティ<8771>は大幅高。日本経済新聞電子版が23日、「地方銀行などへの投資を手掛けるありあけキャピタル(東京・中央)が売上債権の保証などを手掛けるイー・ギャランティの株式5%超を取得したことが23日、わかった」と報じた。これを受けて思惑的な買いが集まったようだ。

■アイ・ピー・エス <4390>  3,740円   +300 円 (+8.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 アイ・ピー・エス<4390>が急伸。同社は前営業日となる22日の取引終了後、日本とフィリピン、シンガポールを結ぶ国際海底ケーブルの共同建設に関する追加情報を公表。パートナー企業として米メタ・プラットフォームズやソフトバンク<9434>などが参画していることを明らかにした。世界的なIT企業や通信大手との共同事業による収益押し上げ効果を期待した買いが集まったようだ。国際海底ケーブルシステムは総延長距離約8000キロメートルで、2028年に運用を開始する予定。NEC<6701>がサプライヤーとなる。アイピーエスは7月30日に、今回の国際海底ケーブルに関してコンソーシアム形式による共同建設に参画すると発表していた。

■NSD <9759>  3,529円   +237 円 (+7.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 NSD<9759>が大幅続伸。大和証券は22日、同社株の投資判断を「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」へ引き上げた。目標株価は3600円から4200円に見直した。同社は独立系のソフト開発会社で、幅広い業種向けで好調。同証券では26年3月期の連結営業利益を前期比8.4%増の182億6000万円と予想しており、会社計画(171億円)を上回ると見込んでいる。中小型システムインテグレーター(SIer)業界では、顧客の基幹系システム刷新の需要が強く、人材逼迫感から単価アップが継続しやすい、とみている。

■メック <4971>  4,035円   +240 円 (+6.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 メック<4971>が続急騰で連日の年初来高値更新。週明け22日に商い増勢のなか大幅高で急勾配の5日移動平均線を大きく上放れたが、きょうも目先筋の利益確定売りを吸収し上げ足を加速した。一時13.6%高と値を飛ばしプライム市場の値上がり率トップとなった。電子パッケージ基板や部品などの製造プロセスに必須である金属表面処理薬品で世界屈指の実力を有し、半導体パッケージ銅表面処理剤で世界トップシェアを誇る。AIサーバー向けなどの高性能品で旺盛なニーズを捉えており、収益成長期待が株価押し上げの原動力となっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  19,000円   +1,070 円 (+6.0%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は急反発。きょうは前日の米国株市場でナスダック総合株価指数が上昇一服となったことや、同社傘下の半導体設計アーム・ホールディングスが軟調な値動きで25日移動平均線を下回って引けたことを受け、引き続き利益確定売りが上値を押さえたが、株式需給面では信用買い残が急減する一方、売り残が急増しており、直近(12日現在)の信用倍率は0.78倍と1倍を下回るなど取り組み妙味も意識される状況だ。日証金では貸借倍率0.31倍とこちらも売り長の状態で、下値ではショートカバーによって歯止めがかかりやすい状況にある。

■日立製作所 <6501>  4,030円   +183 円 (+4.8%)  本日終値
 日立製作所<6501>は8日ぶり急反発となった。前日までの株価調整を受けて次第に値頃感が意識されていたなか、23日に同社はデータとAI領域でのコンサルティングファームであるドイツのシンバートの買収を決めたと発表した。AI分野での事業成長を期待した買いを誘う要因となったようだ。シンバートは主要なクラウド・データプラットフォームベンダーや大手パブリッククラウドベンダーとの強固なパートナーシップを構築し、200社以上の顧客の価値創出・変革を支援しているという。日立は自社の顧客が抱える課題解決を支援するほか、日立のソリューション群である「HMAX」の展開強化につなげる。25年度末にクロージングを予定する。

■東名 <4439>  1,116円   +46 円 (+4.3%)  本日終値
 東名<4439>は続伸。この日午前10時ごろ、25年8月期連結業績予想について営業利益を28億6900万円から32億8800万円(前の期比42.1%増)へ上方修正すると発表した。これが買い手掛かりとなった。電力小売サービス「オフィスでんき119」で、猛暑の影響により一顧客当たりの電気使用量が当初の想定を上回ったことなどを織り込んだ。コスト削減効果も寄与する見通し。なお、売上高予想については299億9200万円から290億6700万円(同21.5%増)へ見直した。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。