株価指数先物【寄り前】 押し目待ち狙いのロングが基本戦略

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 45330 +10 (+0.02%)
TOPIX先物 3140.5 +1.0 (+0.03%)
シカゴ日経平均先物 45305 -15
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、短期的なインフレと雇用の下振れリスクに言及した。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後の記者会見に近い内容で目新しさがなかったことで、利益確定の売りが優勢となった。

 S&P500業種別指数はエネルギー、ヘルスケア機器・サービス、不動産が上昇した一方で、小売、自動車・同部品、半導体・同製造装置の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ボーイング、ユナイテッドヘルス・グループ、スリーエム、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。半面、アマゾン・ドット・コム、エヌビディア、セールスフォース、ビザが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比15円安の4万5305円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比80円安の4万5240円で始まった。直後につけた4万5130円を安値にロング優勢となり、祝日取引で4万5660円まで買われる場面もみられた。買い一巡は4万5450円~4万5550円辺りのレンジで推移。米国市場の取引開始後にレンジを下抜け、終盤にかけては4万5260円~4万5330円処での保ち合いが続き、4万5330円で取引を終えている。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。ボリンジャーバンドの+2σ(4万5580円)が心理的な抵抗として意識されやすく、同バンドに接近する局面では戻り待ち狙いのショートを誘う形になりそうだ。ただし、バンドは上向きで推移しており、これに沿ったトレンドを形成していることで、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。そのため、4万5000円に接近する局面ではロング対応に向かわせよう。

 米国市場は利益確定の売りが優勢となったが、取引終了後に2025年6~8月期決算を発表したマイクロン・テクノロジーは、一株利益が予想を上回ったことが評価されて時間外取引で買われている。アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が底堅い値動きをみせてくると、+2σ突破からショートカバーを伴っての上昇が意識されてきそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万5125円から4万5875円のレンジを想定する。

 また、22日に自民党総裁選挙が告示された。各候補の財政政策姿勢や成長戦略に市場の関心が集まると考えられ、積極的なショートを仕掛けにくくさせよう。+2σ接近での短期的なショートに対しては、その後のリバウンドを狙った押し目待ち狙いのロングが基本戦略になりそうだ。

 23日の米VIX指数は16.64(22日は16.10)に上昇した。足もとで上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線(16.50)を上回ってきた。依然としてボトム圏での推移であるものの、やや投資家心理を神経質にさせそうである。

 22日のNT倍率は先物中心限月で14.43倍に上昇した。14.38倍と上昇して始まり、一時14.44倍をつける場面もみられ、+2σ(14.39倍)を上回ってきた。ハイテク株への資金流入により日経平均型優位の流れをみせており、改めて1月高値の14.54倍が意識されやすい。一方で、メガバンクや商社株への物色もみられてきたことで、ハイテク株が上げ一服となれば、目先的にはリバランスに向かわせる可能性があろう。

株探ニュース

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