株価指数先物【引け後】 AI関連物色の影響を大きく受ける

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先物

大阪12月限
日経225先物 44610 -30 (-0.06%)
TOPIX先物 3125.0 -20.0 (-0.63%)

 日経225先物(12月限)は前日比30円安の4万4610円で取引を終了。寄り付きは4万4500円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万4505円)にサヤ寄せする形から、売りが先行して始まった。現物の寄り付き直後には4万4370円まで下げ幅を広げる場面もみられた。ただし、東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への物色が継続するなか、前場終盤にかけてショートカバーを伴ってのリバウンドにより、4万4790円まで買われる場面もみられた。

 ランチタイムでは4万4700円~4万4770円辺りでの保ち合いを継続。後場の取引開始直後からショート優勢の流れとなり、中盤にかけて4万4490円まで軟化した。ただし、終盤にかけてはカバーの動きから下げ幅を縮める形だった。

 東京エレクトロンの上昇率は5%を超えたほか、売り先行で始まったアドバンテスト<6857>[東証P]が一時プラス圏を回復する場面もみられ、これが前場終盤にかけて短期筋のショートカバーを誘う形になったようだ。半導体やAI関連への物色は根強く、さらに関連銘柄のなかで先駆した銘柄の利益確定に対して、出遅れ感の強い銘柄への資金流入といったリバランスの動きが強まった形である。

 一方で、東証プライムの8割近い銘柄が下落しており、全体としては米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなかで、持ち高調整の動きが中心だったとみられる。積極的な売買が手控えられるなかにおいて、東京エレクトロンなど指数インパクトの大きい値がさ株の影響を大きく受けていた。

 日経225先物は小幅な下げで終えたが、ボリンジャーバンドの+2σ(4万4610円)を挟んでの推移であり、押し目待ち狙いの買い意欲は意識されていた。バンドは上向きで推移しているため、+2σはナイトセッションで4万4790円、+3σが4万5660円まで上昇してきた。FOMCの結果及びパウエル米連邦準備(FRB)議長の会見を受けた米国市場の動向次第では、+2σが支持線としてキープもしくは抵抗線に変わる可能性があるだろう。

 その流れから明日は朝方に、オーバーシュート気味の動きをみせてくる場面を想定しておきたいところである。一方で、FOMC通過後のアク抜けが意識されてくるほか、日銀の金融政策決定会合、さらに自民党総裁選(22日告示、10月4日投開票)を控える。調整の場面では押し目狙いのロングが入りやすいと考えられ、オプション権利行使価格の4万4500円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万4000円から4万5000円でのレンジ内での推移を想定しておきたい。

 NT倍率は先物中心限月で14.27倍に上昇した。6月30日につけた14.24倍を明確に上抜け、一時14.30倍まで切り上がる場面もみられた。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の影響が大きくリバランスを警戒しつつも、1月高値の14.54倍が次のターゲットとして意識されそうである。

 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万6533枚、ソシエテジェネラル証券が1万2343枚、サスケハナ・ホンコンが4900枚、バークレイズ証券が2373枚、JPモルガン証券が1964枚、日産証券が1369枚、野村証券が1347枚、SBI証券が1214枚、モルガンMUFG証券が1123枚、大和証券が1046枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万3909枚、ソシエテジェネラル証券が1万7554枚、バークレイズ証券が5800枚、JPモルガン証券が4951枚、ゴールドマン証券が3431枚、モルガンMUFG証券が3253枚、サスケハナ・ホンコンが2170枚、シティグループ証券が1970枚、ビーオブエー証券が1591枚、野村証券が1455枚だった。

株探ニュース

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