株価指数先物【寄り前】 FOMCの結果判明を前に想定内のリバランス

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 44550 -90 (-0.20%)
TOPIX先物 3133.5 -11.5 (-0.36%)
シカゴ日経平均先物 44505 -135
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落した。8月の米小売売上高が前月比0.6%増と市場予想を上回った。7月分も上方修正されたことで消費の底堅さが意識され、朝方は買いが優勢だった。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとするムードのなか、いったん利益を確定させる動きや持ち高調整の売りが入りやすかった。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、エネルギー、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、公益事業、保険、半導体・同製造装置の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、シェブロン、アマゾン・ドット・コム、キャタピラー、プロクター・アンド・ギャンブルが買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループ、エヌビディア、トラベラーズ、セールスフォースが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比135円安の4万4505円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比50円安の4万4590円で始まった。直後に4万4680円まで買われた後は、4万4590円~4万4680円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下抜ける形になり、中盤にかけて4万4430円まで売られた。終盤にかけてショートカバーが入る形で下げ幅を縮め、4万4550円でナイトセッションの取引を終えている。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。ナイトセッションでは4万4500円を挟んだ狭いレンジでの推移であり、FOMCの結果待ちのなかで想定内の膠着といったところだろう。上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σ(4万4600円)はキープできなかったが、同バンドを明確に下抜ける動きではないため、短期的にショートが強まる局面では、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせそうだ。

 米国市場で主要な株価指数は下落したが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は9営業日続伸した。エヌビディアは下げたものの、人工知能(AI)関連への物色は根強い。東京市場でもリバランスの動きが入りそうだが、半導体株などに底堅さがみられるようだと、ショートを仕掛けにくくさせそうだ。

 そのため、+2σ水準に位置するオプション権利行使価格の4万4625円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万4375円から4万4875円のレンジを想定する。まずは節目の4万4500円辺りでの底堅さを見極めることになるとみられる。スキャルピング中心のトレードが見込まれるが、スタンスとしてはロングからのショートカバー狙いになりそうだ。

 16日の米VIX指数は16.36(15日は15.69)に上昇した。一時16.38まで上昇する場面もみられ、上値抵抗線として意識される75日移動平均線(16.60)に接近してきた。FOMC前にいったんは上昇する場面は想定されていたが、市場心理をやや神経質にさせそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍に上昇した。一時14.24倍まで切り上がり、6月30日につけた14.24倍を捉えた。その後は目先的な達成感によりリバランスに向かわせ、14.16倍に低下する場面もみられたが、+2σ(14.14倍)が支持線として機能する形だった。FOMCの結果判明を前にリバランスが入りやすいが、+2σ水準まで下げてくるようだと、イベント通過後を想定したNTロングの組成のタイミングとして意識されよう。

株探ニュース

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