話題株ピックアップ【夕刊】(3):サムコ、扶桑電通、シンクロ
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■サムコ <6387> 3,440円 +430 円 (+14.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 サムコ<6387>は大幅高。10日取引終了後に発表した25年7月期単独決算は売上高が前の期比13.9%増の93億4200万円、営業利益が同16.1%増の23億4200万円だった。AI関連投資を背景としたデータセンター向け半導体需要の成長が追い風となった。続く26年7月期の売上高は前期比9.2%増の102億円、営業利益は同5.0%増の24億6000万円と連続過去最高更新の見通し。配当予想は前期比同額の60円とした。これを好感した買いが入った。 ■扶桑電通 <7505> 3,685円 +295 円 (+8.7%) 本日終値 扶桑電通<7505>は大幅高で5日続伸し、上場来高値を更新した。10日の取引終了後、9月30日を基準日として10月1日付で1株を2株に分割すると発表した。現行の株主優待制度に関しては、株式分割後も所有株式数の区分の変更はせずに維持する。新たに株式分割後の最低投資単位を保有の株主も優待の対象とし、実質的な拡充となり、これらを好感した買いが入ったようだ。同社は9月30日を基準日として年に1回、保有株式数100株以上1000株未満の株主に対しQUOカードを1000円分、1000株以上保有する株主に対してQUOカードを3000円分、贈呈している。 ■シンクロ・フード <3963> 598円 +38 円 (+6.8%) 本日終値 シンクロ・フード<3963>は続伸。10日取引終了後、ホライズン14(東京都港区)を子会社化すると発表した。ホライズン14の完全子会社であるイデアル(東京都渋谷区)が商業用不動産に特化したサービスを展開し、飲食業を中心とした店舗事業者を顧客基盤に持つため、これによるシナジー創出を図る狙いがある。これが手掛かりとなったようだ。 ■NEXYZ.Group <4346> 1,130円 +71 円 (+6.7%) 本日終値 NEXYZ.Group<4346>が5日ぶりに急速に切り返す展開となった。中小企業を対象にLED照明など省エネルギー設備を初期投資ゼロで導入できる組み込み型金融事業や電子雑誌などのメディアプロモーションを手掛けている。足もとの業績は好調で25年9月期は大幅増収増益を見込んでいる。そうしたなか、同社は10日取引終了後に今期最終利益予想の修正を発表し、従来予想の7億円から8億5000万円(前期比39%増)に増額しており、これをポジティブ視した買いを呼び込んだ。最終利益の上方修正は子会社株式の一部売却に伴い特別利益を4億3000万円計上したことなどによるもの。今期は好業績を背景に5期ぶりの増配も計画されているほか、株価は直近調整色をみせていたことで値ごろ感も生じている。 ■南海プライウッド <7887> 7,360円 +450 円 (+6.5%) 本日終値 南海プライウッド<7887>は高い。10日取引終了後、フランスを拠点に合板・木材製品の製造販売事業を展開するETABLISSEMENTS GUY JOUBERTの株式を100%取得し、子会社化すると発表した。欧州合板市場でのシェア拡大を目指す。これが手掛かり材料となったようだ。 ■エプコ <2311> 904円 +36 円 (+4.2%) 本日終値 エプコ<2311>が4営業日ぶりに反発。同社は10日、建設会社や住宅会社を対象に「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)導入支援サービス」のコンサルティングを実施すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。2026年春からBIMデータで出力された申請図書を活用した新しい建築確認申請が始まる予定。こうしたなか、同社はCADからBIMへの移行、更に運用・自走まで段階的に支援し、業務効率化とデジタルトランスフォーメーション(DX)推進をサポートするとしている。 ■モイ <5031> 281円 +11 円 (+4.1%) 本日終値 モイ<5031>は急反騰し、年初来高値を更新した。同社は10日の取引終了後、26年1月期第2四半期(2~7月)の単独決算を発表した。売上高は前年同期比1.1%増の33億500万円、営業利益は同10.5%増の1億4600万円、最終利益は同38.4%減の6800万円となった。今1月期通期の業績予想は据え置かれたが、営業利益は計画(1億1500万円)をすでに超過しており、収益性の向上を評価する買いを引き寄せた。モイはライブ配信プラットフォーム「ツイキャス」を運営している。7月中間期はメンバーシップ売り上げの成長による増収やピーク時のトラフィックの平準化による費用の改善などが営業利益を押し上げた。一方、音楽著作権管理団体と楽曲利用に伴う収入報告の内容について、対象となる収入範囲に関する認識の齟齬(そご)の解決に向けた協議を行っており、事案の解決に向けて発生する費用を新たに特別損失に計上したことから最終利益は減益となった。 ■弘電社 <1948> 2,645円 +46 円 (+1.8%) 本日終値 弘電社<1948>が後場に強含み、1994年以来の高値圏に浮上した。11日午後2時、26年3月期の配当予想の修正を発表。中間期と期末それぞれについて、従来の見通しから3円増額の45円に見直した。年間配当予想は6円増額の90円(前期比6円増配)となり、株価の支援材料となった。業績が堅調に推移していることを踏まえ、配当予想の増額修正を決めた。 ■TOREX <6616> 1,699円 +27 円 (+1.6%) 本日終値 トレックス・セミコンダクター<6616>が堅調推移。11日、米カナメ・キャピタルによるTOREXの保有割合が11.44%から12.46%に上昇したことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」。報告義務発生日は2日となっている。 ■レナサイエンス <4889> 1,954円 +28 円 (+1.5%) 本日終値 レナサイエンス<4889>は堅調。10日取引終了後、日本医療研究開発機構(AMED)による令和5年度「医療機器開発推進研究事業」の助成を受けて進めているプロジェクトに関し、実用化を加速するための研究費(調整費)として1億4300万円を追加配賦されたと発表した。同プロジェクトはNEC<6701>やニプロ<8086>のほか、複数の医療機関などと共同で、安全・安心な維持血液透析を支援するAIを活用したプログラム医療機器を開発するというもの。これを材料視する向きもあるようだ。 ●ストップ高銘柄 IGS <4265> 501円 +80 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値 東京機械製作所 <6335> 567円 +80 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値 など、7銘柄 ●ストップ安銘柄 FLネット <9241> 2,950円 -700 円 (-19.2%) ストップ安 本日終値 など、2銘柄 株探ニュース