株価指数先物【寄り前】 +1σでの底堅さ見極めて再び+2σ意識へ

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 43600 +40 (+0.09%)
TOPIX先物 3136.0 +9.0 (+0.28%)
シカゴ日経平均先物 43495 -65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米労働省が発表した米雇用統計の年次改定で、2025年3月までの1年間の雇用者数が推計値で91万1000人下方修正された。雇用の増加ペースが想定以上に鈍っていたことが明らかになり、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げはほぼ確実と受け止められて買いが優勢となった。2025年12月期通期の収益見通しを据え置いたユナイテッドヘルス・グループが、8%を超える上昇でNYダウを押し上げた。

 S&P500業種別指数は、メディア、銀行、ヘルスケア機器・サービスが上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、素材、テクノロジー・ハード・機器の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループのほか、ゴールドマン・サックス・グループ、JPモルガン・チェース、エヌビディアが買われた。半面、シャーウィン・ウィリアムズ、アップル、ウォルト・ディズニーが軟調。

 シカゴ日経平均先物の清算値は大阪比65円安の4万3495円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の4万3580円で始まった。その後はショート優勢の流れとなり、米国市場の取引開始後には4万3080円まで売られる場面もみられた。売り一巡後は終盤にかけて下げ幅を縮め、終了間際にプラスに転じた。4万3610円まで買われ、4万3600円とナイトセッションの高値圏で取引を終えている。

 日経225先物は節目の4万3000円に接近する場面もみられたが、終盤にかけての切り返しでボリンジャーバンドの+1σ(4万3440円)を上回って終えた。同バンドでの攻防になりそうだが、+1σ水準での底堅さがみられるようだと再度+2σ(4万4180円)を意識したトレンド形成が見込まれる。週末に9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、仕掛け的な売買は手控えられやすいが、トレンドが強まる局面ではヘッジ対応の動きが強まる可能性がある。

 前日に4万4190円まで買われ+2σに接近した後はロング解消から下落に転じ、+1σ水準まで下げていた。ナイトセッションで同バンドを割り込み、4万3080円まで下げたことで値幅調整としては十分だろう。そのため、オプション権利行使価格の4万3500円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万3000円から4万4000円のレンジを想定する。

 +1σが抵抗となるようだと、4万3000円へのバイアスが強まる可能性はありそうだが、4万3000円割れから25日移動平均線(4万2690円)のレンジでは押し目狙いのロングで対応し、その後のカバー狙いのスタンスとなりそうだ。ヘッジ対応の動きはあるとしても、新政権への期待感からショートは仕掛けにくくさせよう。

 9日の米VIX指数は15.04(8日は15.11)に低下した。一時15.82まで上昇し、25日線(15.41)を上回る場面もみられたが、その後は落ち着きをみせて14.97まで低下する局面もあった。直近の安値水準での推移をみせているため、リスク選好に傾きそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.93倍に上昇した。一時13.98倍まで上昇しており、200日線(13.93倍)を上回る場面もみられた。ただ、同線をキープできず、その後は上値を抑えられる形のなかで、NTロングを巻き戻す動きに向かわせていた。スプレッドは狙いにくいところであるが、200日線を下回る水準ではNTロングを組成する形になりそうだ。

株探ニュース

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