【今週読まれた記事】“下落ジンクスの9月”今回の展望は

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コラム

 株探でその週によく読まれた記事を紹介する【今週読まれた記事】のコーナー、今週は8月30日から9月5日までの株探へのアクセス状況を元に人気の記事をご紹介します。

 9月相場入りしました。例年9月は下落することが多い時期と言われています。過去10年間では5勝5敗とイーブンですが、直近の3年間では3連敗。そんな9月の初日にいきなりの波乱がありました。日経平均は一時、前週末比883円安まで売られ、終値でも529円安と大幅下落。原因は中国アリババが新たな人工知能(AI)半導体を開発したと発表し、米エヌビディア一強の時代に変化が訪れる可能性が示唆されたことです。9月のジンクスを意識しない方でも、動揺された方は多いのではないでしょうか。

 なぜなら、このシチュエーションには見覚えがあります。年初に中国発の生成AI「ディープシーク」が、ChatGPTを始めとした大規模LLM(大規模言語モデル)の性能に追いついたとの報道からAI半導体関連に売りが波及した「ディープシーク・ショック」を彷彿とさせるのです。この新半導体は現在チェック中のようですが、もしエヌビディアの製品を代替できる性能が実現するのなら、半導体関連にとって流れを変える事件になりかねません。ただ、エヌビディアもそうですが、実際の半導体開発は1社で完結できるような単純な事業ではなく、設計に従って超精密に製造するための最先端の技術が結集されたものです。アリババが設計した半導体を実際に製造できるどうか、また、そのコストがどれほどになるかなど、課題は山積しています。仮に新半導体がエヌビディアの製品に匹敵するものだったとしても、製造装置や素材となるウエハーなどすべての先端技術を代替できるものではなく、打撃を受ける企業は限定されるのではないでしょうか。

 次に気になるのは、AI半導体全体の需要がいかほどか、という点です。AI関連を軸に米国株の現在を詳細に伝える「再び上昇気流に乗るかエヌビディア、唯一のリスクは地政学<大山季之の米国株マーケット・ビュー>」の大山氏は、先ごろ発表されたエヌビディアの決算発表から「AI半導体市場の拡大はまだ途上にあり、AI投資の流れは、"不可逆"なものになっているという事実だ」と分析。「唯一のリスクは、米中対立の激化によって、成長著しい中国市場へのアクセスが失われてしまうかもしれないということだけ」と、AI半導体の需要そのものは拡大の一途を辿ると太鼓判を押しています。更に記事では“テンバガー”が狙えるポテンシャルを持つ中小型株を複数紹介。必見の記事となっています。

 全体相場は1日の波乱を除けば大きな下落はなく、4日には米ハイテク株の反発を追い風に大幅上昇。日経平均株価は結局、前週末比300円高の4万3018円で今週の取引を終えています。ただし油断は禁物のようです。「来週末のメジャーSQ算出を目前に、米インフレ指標を絡めボラティリティが高まるケースには注意が必要となる」と指摘するのは<相場観特集>で見通しを伺った松井証券 投資メディア部長 シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏。乱高下リスクが高い9月、いつにも増して慎重な姿勢が求められそうです。

 相場コラムは今週も多くの方に読まれました。国内政治の変化、企業の株主還元姿勢の強化などが海外投資家の資金流入を促したとして「この潮流の変化を見落としてはいけない」と述べた「【杉村富生の短期相場観測】 ─株価には"悪材料"を乗り越える力がある!」はアクセスランキングトップ10入りの人気に。そのほか以下の全てがランキング上位入りとなりました。どの記事もお見逃しなく。

  【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ "3多企業"が支える株式市場、恩恵享受の証券セクター!
  【村瀬智一が斬る!深層マーケット】FOMC通過待ちのなか押し目狙いのスタンス
  【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】─9月相場は堅調に推移か、関心高まるステーブルコイン関連
  富田隆弥の【CHART CLUB】 秋相場、高値警戒を怠らず

  窪田朋一郎氏【日経平均波乱展開に、リスクオフ局面での戦略は】(1) <相場観特集>
  佐藤正和氏【日経平均波乱展開に、リスクオフ局面での戦略は】(2) <相場観特集>

 今週のアクセスランキング首位に輝いたのは、引け後に発表される材料をまとめて一覧にした株探の看板記事【明日の好悪材料】。今週は【好悪材料】が1~3位を独占、週の後半となる4日配信分も含めて全ての記事がトップ10入りとなりました。国内の上場企業数は4000社にも及び、日々多くの企業が決算発表や業績修正、自社株買いなどのコーポレートアクション、更には事業の月次報告や経営計画などの開示情報を発表しています。【好悪材料】はその中から翌日の株価に影響する可能性が高い材料を厳選して配信しています。この記事を読めば明日の準備は万全です。もう一つの看板記事「★本日の【サプライズ決算】」と共にぜひご活用ください。

  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (8月29日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (9月1日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (9月2日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (9月3日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (9月4日発表分)

  ★本日の【サプライズ決算】速報 (09月01日)
  ★本日の【サプライズ決算】速報 (09月02日)
  ★本日の【サプライズ決算】速報 (09月03日)
  ★本日の【サプライズ決算】速報 (09月04日)
  ★本日の【サプライズ決算】速報 (09月05日)


 政府の後押しを受けて官民で進められている「デジタルトランスフォーメーション(DX)」。これまで紙に頼っていた帳票等のデータをデジタル化することで、業務効率化、省エネ化だけでなく社内連携の強化なども図ることができます。DX化の推進には基幹システムの刷新やクラウドサービスの利用強化などが必要になり、関連するサービスも多様化しています。「有望株目白押し、IT投資加速で飛躍期突入の『DX関連』厳選5銘柄 <株探トップ特集>」は、そんなDX関連の銘柄動向を徹底リポートし、成長が目覚ましい5社を紹介。多く方に読まれ【好悪材料】の3トップに次いで4位の人気となりました。

 投資テーマ関連では、トヨタ自動車 <7203> [東証P]の新工場建設計画を筆頭に、企業が競争力の維持・強化を目指すなかで注目される「設備投資関連」の銘柄を追った「トヨタ国内新工場で見直し余地、設備投資関連の『勝ち組』銘柄に照準 <株探トップ特集>」が19位にランクイン。そのほか以下の記事が上位ランキング入りしています。

  人口減と高齢化で待ったなし! 表舞台に躍り出る「過疎化対策」関連 <株探トップ特集>
  インフレ基調のなか「逆襲高」、割安感顕著のJ-REITを再評価せよ <株探トップ特集>
  働く人の自発的行動を促進、「コーチング」関連が活躍のステージへ <株探トップ特集>

  「核融合発電」が10位、三菱商など日本勢が米新興に出資<注目テーマ>


 銘柄スクリーニング関連では、今月末の配当基準日に権利が得られる高配当利回り銘柄のランキング特集「9月に配当取りを狙える【高利回り】ベスト30 『プライム』編 <割安株特集>」がランキング6位を獲得。「9月に配当取りを狙える【高利回り】ベスト30『スタンダード他』編 <割安株特集>」も上位入りしています。<割安株特集>では定番記事の「10万円以下で買える」シリーズも好評です。

  【高配当利回り銘柄】ベスト30 <割安株特集> 9月3日版

  10万円以下で買える、今期最高益&低PER 20社【プライム】編 <割安株特集>
  10万円以下で買える、今期最高益&低PER 27社【スタンダード】編 <割安株特集>

 <成長株特集>では、25年4-6月期(第1四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業にスポットライトを当てた「25年4-6月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 33社選出 <成長株特集>」が13位にランクイン。先週配信の〔第2弾〕も多くの方に読み返され2週連続の上位入りとなったほか、週後半の木曜日に配信した〔第4弾〕もスピードランクインとなる人気記事となりました。

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