話題株ピックアップ【夕刊】(1):ソフトバンクG、フジクラ、KeePer
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■PHCホールディングス <6523> 1,092円 +79 円 (+7.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 PHCホールディングス<6523>が高い。同社はきょう、子会社のアセンシアが事業展開する持続血糖測定(CGM)システム「Eversense」の販売事業を米センシオニックス・ホールディングスに譲渡すると発表。これが評価材料となったようだ。PHCHDは収益性改善と効率的な事業運営の実現に取り組んでおり、今回の事業譲渡はその一環。アセンシアは2020年にセンシオニックスと独占販売契約を締結し、「Eversense」を欧米で展開してきたが、今後の更なる成長のためには継続的な投資が必要であり、投資効率の観点から検証を行った結果、譲渡することが最適だとの判断に至ったという。なお、事業譲渡契約書の締結日は10月31日、譲渡完了は来年1月1日を予定しており、譲渡価額は現時点で未定だとしている。 ■ソフトバンクグループ <9984> 15,510円 +940 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 ソフトバンクグループ<9984>が4日ぶりに急反発。英国やフランス、米国での財政悪化懸念を背景に、このところ欧米の長期金利に上昇圧力が掛かっていたが、前日の欧米市場では金利上昇が一服し、米ナスダック総合株価指数は1%高となった。これらを背景に、ソフトバンクG株に対しては売り持ち高を解消する目的の買い戻しが集まったようだ。取引時間中においては株価指数先物への断続的な買いが裁定取引を通じて、日経平均株価への寄与度の高い同社株の押し上げにつながり、ジリ高歩調を続けることとなった。 ■フジクラ <5803> 13,140円 +640 円 (+5.1%) 本日終値 フジクラ<5803>が鮮烈な上値追いを演じている。全市場を通じて群を抜く売買代金をこなし、株価も700円超の上昇をみせ8月29日の上場来高値1万2800円を更新、未踏の1万3000円台に駆け上がった。生成AIの普及加速局面でAIデータセンターの建設ラッシュが見込まれており、同社など光ファイバーや光コネクターなどの光デバイスを製造する電線株に投資マネーの攻勢が止まらない状況となっている。米国株市場でも同様の銘柄物色傾向が観測されており、前日はガラスの老舗メーカーで現在は光ファイバーなどを主力展開するコーニング が続伸し、2001年以来約24年ぶりの高値圏をまい進している。これを横目に東京市場でもフジクラはAIデータセンター関連のシンボルストック的な位置付けで買い人気に沸いている状況だ。 ■KeePer技研 <6036> 3,300円 +110 円 (+3.5%) 本日終値 KeePer技研<6036>は4日ぶりに反発した。同社は3日の取引終了後、8月度の月次速報を公表。キーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比5.9%増の10億2528万円となった。2カ月ぶりに前年同月比で増収となり、評価されたようだ。猛暑のなかでユーザーが洗車を依頼するニーズが高まり、7月に続き来店台数が増加した。キーパー製品等関連事業は猛暑のなかで作業を中止せざるを得ない状況となったことなどを背景に、コーティング商材の出荷数量が低迷。同事業の売上高は前年同月を下回ったものの、両事業をあわせた全社合計の売上高は同7.3%増の18億9174万円と増収となった。 ■ギフトホールディングス <9279> 3,060円 +100 円 (+3.4%) 本日終値 ギフトホールディングス<9279>は6日ぶり反発。3日取引終了後、8月度の直営店売り上げ速報を発表。既存店売上高(全営業日)は前年同月比6.3%増とプラス基調を継続した。夏休みやお盆の影響でロードサイド、駅近の両立地で客足が好調だった。全店ベースでは同29.6%増だった。 ■オンワード <8016> 674円 +21 円 (+3.2%) 本日終値 オンワードホールディングス<8016>が買われ、年初来高値を連日で更新した。3日の取引終了後、8月度の月次売上概況を発表。既存店売上高は前年同月比4.3%増となり、3カ月ぶりに前年同月を上回った。業況を評価した買いが優勢となった。全店ベースでは昨年10月に連結対象となったウィゴーの実績を含め、同48.4%増となった。暑くて長い夏への対策として強化したボトムスなど、シーズンレスアイテムの販売が好調に推移したほか、ブラウスやジャケットの販売も堅調だった。 ■清水建設 <1803> 2,063円 +61.5 円 (+3.1%) 本日終値 清水建設<1803>は堅調。米資産運用大手ブラックロック の日本法人ブラックロック・ジャパンが3日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、清水建株を5.02%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的)」としている。報告義務発生日は8月29日。これを材料視する見方もあるようだ。 ■ソニーグループ <6758> 4,105円 +115 円 (+2.9%) 本日終値 ソニーグループ<6758>が5日ぶりに反発した。同社は3日の取引終了後、金融事業を運営する完全子会社のソニーフィナンシャルグループ(SFGI)について、パーシャル・スピンオフを10月1日付で実施すると発表した。ソニーGは5月14日に、9月初旬の取締役会においてパーシャル・スピンオフの実行を付議する予定だと公表。9月29日をSFGIの東証上場予定日とし、現物配当の効力発生日及び分配実行日を10月1日とする方針を示していた。今回の発表内容はこの方針に沿ったものとなっているが、同社株への注目を集める方向に作用したもよう。株価は25日移動平均線近辺まで調整していたが、値頃感を意識した押し目買いが優勢となった。配当財産となるSFGI株式の帳簿価額の総額は約4651億8665万円。1株あたりの価額は77円61銭。なお、1株あたりの価額は会計上の帳簿価額に基づく金額で、実際のSFGI株式に関して取引値段や株式価値を示唆するものではない。 ■東亜建設工業 <1885> 2,215円 +54 円 (+2.5%) 本日終値 東亜建設工業<1885>が続伸。同社は3日、バングラデシュで同国初となる免震構造の「ダッカ消防市民防衛局本部庁舎建設工事」を受注したと発表しており、これが買い手掛かりとなったもよう。なお、受注金額は約43億円で、工期は30カ月を予定しているという。 ■ピーエス <1871> 1,854円 +44 円 (+2.4%) 本日終値 ピーエス・コンストラクション<1871>が朝安後に切り返した。この日、同社が開発した環境負荷低減型コンクリート「スチームレスプレキャストコンクリート(SLPC)」が、国土交通省東北地方整備局の工事に初めて採用されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。岩手県奥州市で行われている新大深沢橋上部工工事に採用された。SLPCは速硬性に優れたプレキャスト部材用コンクリートで、蒸気養生を行うことなく所要の初期強度が得られるといった特長があり、部材製造時のCO2削減につながるという。 株探ニュース