話題株ピックアップ【昼刊】:フジクラ、清水建、ニデック

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材料

■PHCホールディングス <6523>  1,092円   +79 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 PHCホールディングス<6523>が高い。同社はきょう、子会社のアセンシアが事業展開する持続血糖測定(CGM)システム「Eversense」の販売事業を米センシオニックス・ホールディングスに譲渡すると発表。これが評価材料となっているようだ。PHCHDは収益性改善と効率的な事業運営の実現に取り組んでおり、今回の事業譲渡はその一環。アセンシアは2020年にセンシオニックスと独占販売契約を締結し、「Eversense」を欧米で展開してきたが、今後の更なる成長のためには継続的な投資が必要であり、投資効率の観点から検証を行った結果、譲渡することが最適だとの判断に至ったという。なお、事業譲渡契約書の締結日は10月31日、譲渡完了は来年1月1日を予定しており、譲渡価額は現時点で未定だとしている。

■フジクラ <5803>  13,350円   +850 円 (+6.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 フジクラ<5803>が鮮烈な上値追いを演じている。全市場を通じて群を抜く売買代金をこなし、株価も700円超の上昇をみせ8月29日の上場来高値1万2800円を更新、未踏の1万3000円台に駆け上がった。生成AIの普及加速局面でAIデータセンターの建設ラッシュが見込まれており、同社など光ファイバーや光コネクターなどの光デバイスを製造する電線株に投資マネーの攻勢が止まらない状況となっている。米国株市場でも同様の銘柄物色傾向が観測されており、前日はガラスの老舗メーカーで現在は光ファイバーなどを主力展開するコーニングが続伸し、2001年以来約24年ぶりの高値圏をまい進している。これを横目に東京市場でもフジクラはAIデータセンター関連のシンボルストック的な位置付けで買い人気に沸いている状況だ。

■ギフトホールディングス <9279>  3,060円   +100 円 (+3.4%)  11:30現在
 ギフトホールディングス<9279>は6日ぶり反発。3日取引終了後、8月度の直営店売り上げ速報を発表。既存店売上高(全営業日)は前年同月比6.3%増とプラス基調を継続した。夏休みやお盆の影響でロードサイド、駅近の両立地で客足が好調だった。全店ベースでは同29.6%増だった。

■清水建設 <1803>  2,067.5円   +66 円 (+3.3%)  11:30現在
 清水建設<1803>は堅調。米資産運用大手ブラックロックの日本法人ブラックロック・ジャパンが3日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、清水建株を5.02%(共同保有分を含む)取得したことが判明した。保有目的は「純投資(顧客および投資信託等の資産運用目的)」としている。報告義務発生日は8月29日。これを材料視する見方もあるようだ。

■オンワード <8016>  674円   +21 円 (+3.2%)  11:30現在
 オンワードホールディングス<8016>が買われ、年初来高値を連日で更新した。3日の取引終了後、8月度の月次売上概況を発表。既存店売上高は前年同月比4.3%増となり、3カ月ぶりに前年同月を上回った。業況を評価した買いが優勢となっている。全店ベースでは昨年10月に連結対象となったウィゴーの実績を含め、同48.4%増となった。暑くて長い夏への対策として強化したボトムスなど、シーズンレスアイテムの販売が好調に推移したほか、ブラウスやジャケットの販売も堅調だった。

■大戸屋ホールディングス <2705>  5,640円   +150 円 (+2.7%)  11:30現在
 大戸屋ホールディングス<2705>が買われ、2023年9月につけた上場来高値5700円に接近している。3日の取引終了後、8月度の月次売上高の前年比増減率を開示した。既存店売上高は前年同月比19.1%増と2ケタの増収基調を維持しており、好感されたようだ。既存店の客数は9.8%増、客単価は8.5%増だった。全店売上高は22.2%増の38億314万円と大きく伸びた。

■ソニーグループ <6758>  4,098円   +108 円 (+2.7%)  11:30現在
 ソニーグループ<6758>が5日ぶりに反発した。同社は3日の取引終了後、金融事業を運営する完全子会社のソニーフィナンシャルグループ(SFGI)について、パーシャル・スピンオフを10月1日付で実施すると発表した。ソニーGは5月14日に、9月初旬の取締役会においてパーシャル・スピンオフの実行を付議する予定だと公表。9月29日をSFGIの東証上場予定日とし、現物配当の効力発生日及び分配実行日を10月1日とする方針を示していた。今回の発表内容はこの方針に沿ったものとなっているが、同社株への注目を集める方向に作用したもよう。株価は25日移動平均線近辺まで調整していたが、値頃感を意識した押し目買いが優勢となっている。配当財産となるSFGI株式の帳簿価額の総額は約4651億8665万円。1株あたりの価額は77円61銭。なお、1株あたりの価額は会計上の帳簿価額に基づく金額で、実際のSFGI株式に関して取引値段や株式価値を示唆するものではない。

■太平洋工業 <7250>  2,448円   +51 円 (+2.1%)  11:30現在
 太平洋工業<7250>が4連騰。上場来高値を連日で更新した。旧村上ファンド関係者が設立したシンガポール拠点の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、太平洋工の株式について新たに5%を超えて保有していることが3日の取引終了後に明らかとなった。太平洋工は7月25日、MBOを発表。TOB(株式公開買い付け)の期間は9月8日までとなっている。今回の大量保有の判明を受け、TOB価格の引き上げなどの思惑が広がり、買いを誘う形となったようだ。TOB価格は1株2050円で、同社の株価はTOB価格を上回って推移している。9月3日提出の大量保有報告書によると、エフィッシモは市場内で段階的に株式を取得。保有割合は5.54%となっている。報告義務発生日は8月27日。保有目的の項目には「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載している。

■KeePer技研 <6036>  3,255円   +65 円 (+2.0%)  11:30現在
 KeePer技研<6036>は4日ぶりに反発した。同社は3日の取引終了後、8月度の月次速報を公表。キーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比5.9%増の10億2528万円となった。2カ月ぶりに前年同月比で増収となり、評価されたようだ。猛暑のなかでユーザーが洗車を依頼するニーズが高まり、7月に続き来店台数が増加した。キーパー製品等関連事業は猛暑のなかで作業を中止せざるを得ない状況となったことなどを背景に、コーティング商材の出荷数量が低迷。同事業の売上高は前年同月を下回ったものの、両事業をあわせた全社合計の売上高は同7.3%増の18億9174万円と増収となった。

■東京応化工業 <4186>  4,537円   +87 円 (+2.0%)  11:30現在
 東京応化工業<4186>は反発。3日取引終了後、次世代半導体パッケージのコンソーシアム「JOINT3」に参画すると発表した。この企業連合はレゾナック・ホールディングス<4004>傘下のレゾナックによって設立された共創型評価プラットフォーム。半導体材料・装置・設計の分野で世界トップクラスの企業が集結し、パネルレベル(515×510ミリメートル)の試作ラインを用いて、有機インターポーザー向けの材料・装置・設計ツールの開発などを進める。これが材料視されているもよう。

■ピーエス <1871>  1,843円   +33 円 (+1.8%)  11:30現在
 ピーエス・コンストラクション<1871>が朝安後に切り返した。この日、同社が開発した環境負荷低減型コンクリート「スチームレスプレキャストコンクリート(SLPC)」が、国土交通省東北地方整備局の工事に初めて採用されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。岩手県奥州市で行われている新大深沢橋上部工工事に採用された。SLPCは速硬性に優れたプレキャスト部材用コンクリートで、蒸気養生を行うことなく所要の初期強度が得られるといった特長があり、部材製造時のCO2削減につながるという。

■ニデック <6594>  2,552円   -568 円 (-18.2%) 一時ストップ安   11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 ニデック<6594>に売り注文が殺到している。3日の取引終了後、傘下のニデックテクノモータの中国子会社において、昨年9月下旬にサプライヤーからの値引きに相当する購買一時金(約2億円)に関し、不適切な会計処理が行われた疑いが判明したと発表した。調査の過程で、ニデックテクノモータ以外においても「当社やグループ会社の経営陣の関与又は認識の下で、資産性にリスクのある資産に関して評価減の時期を恣意的に検討しているとも解釈しうるなど、不適切な会計処理が行われていたことを疑わせる資料が複数発見された」としている。これを受け、同日に第三者委員会の設置を決めた。株式市場では事業面や業績面での影響を巡る不透明感が意識されている。ニデックはイタリア子会社に関する貿易取引上の問題及び関税問題に関し、調査・検討を進めているが、今回はこれとは別の件となる。イタリア子会社に関する問題は新たに設置した第三者委員会の委嘱の対象外となるとしている。

■イトーヨーギョー <5287>  1,359円   +220 円 (+19.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 イトーヨーギョー<5287>が一時値幅制限上限の300円高は1439円まで買われ、連日のストップ高となったほか、日本ヒューム<5262>も400円近い上昇で4600円台に乗せる場面があった。このほか、栗本鐵工所<5602>、水道機工<6403>といった銘柄も値を飛ばすなど、下水道インフラ関連株に投資資金の攻勢が加速している。今年1月に埼玉県八潮市の県道交差点で起こった大規模な道路陥没事故を受けて、下水道の予防保全や点検・補修を国策として推進する動きが株式市場でもテーマ買いの動きに発展している。市場では「水道事業に関しては、行政と民間企業が協業で上下水道インフラを管理・運営する『ウォーターPPP』推進への期待も買いの根拠となっているようだ」(中堅証券アナリスト)という声もある。とはいえ、関連銘柄は足もと思惑先行で買われ過ぎている面は否めないが、貸株市場を経由した機関投資家の空売りも含め、ショートポジションの積み上がりが踏み上げ相場を演出しているケースもあり、総花的な急騰劇の行方にマーケットの視線が集まっている。

■ココルポート <9346>  1,760円   +130 円 (+8.0%)  11:30現在
 ココルポート<9346>が3日ぶりに急反発。売り物薄のなか朝方はカイ気配でスタートした。障害福祉サービスを手掛けており、業績は増収増益基調を続けている。PER11倍台と割安感がある一方、配当利回りが高いのが特長。そうしたなか、光通信<9435>グループ会社の光通信が3日付で提出した大量保有報告書によると、光通信のココルポート株式保有比率は5.04%となり、新たに5%を超過しことが分かった。保有目的は「純投資」としており、ココルポートの株式価値向上に対する期待が株価を刺激している。

■キューブ <7112>  562円   +34 円 (+6.4%)  11:30現在
 キューブ<7112>は高い。3日取引終了後、直営店の月次売り上げ速報を発表した。8月の既存店(実店舗・EC合計)は前年同月比7.7%増と、3カ月ぶりにプラスに転じた。都心型店舗が牽引したほか、「MARK&LONA公式オンラインストア」のリニューアルオープンなどが奏功した。これが買い手掛かりとなっている。

●ストップ高銘柄
 ショーケース <3909>  425円   +80 円 (+23.2%) ストップ高   11:30現在
 ReYuu Japan <9425>  858円   +150 円 (+21.2%) ストップ高買い気配   11:30現在
 日本オーエー研究所 <5241>  1,780円   +300 円 (+20.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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