話題株ピックアップ【昼刊】:Sサイエンス、伊藤園、日ヒュム

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■エス・サイエンス <5721>  270円   +27 円 (+11.1%)  11:30現在
 エス・サイエンス<5721>が4連騰している。1日の取引終了後、暗号資産(ビットコイン)の取得枠を上限5億円から、今後1年間の保有計画額として96億円に拡大すると発表しており、これを好感した買いが流入している。香港に拠点を置く投資ファンドのロング・コリドー・アセット・マネジメント社を財務パートナーとして迎えたことで、安定的な資金調達力が担保され、当初設定していた上限額を超えても実行可能性が確保されることから取得余力を拡大した。

■伊藤園 <2593>  3,626円   +246 円 (+7.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 伊藤園<2593>が大幅続伸し年初来高値を更新している。1日の取引終了後、第1四半期(5~7月)連結決算を発表しており、売上高1308億7500万円(前年同期比4.7%増)、営業利益83億6000万円(同17.3%増)、純利益57億1200万円(同28.6%増)となった。全国的に記録的な高温・少雨だったことに加えて、前期に先行投資した広告宣伝費の効果もあり、主力の「お~いお茶」「健康ミネラルむぎ茶」ブランドの飲料製品を中心にリーフ・ドリンク事業の売上高・営業利益が好調に推移した。また、北米を中心に「お~いお茶」の海外販売も数量を伸ばした。 26年4月期通期業績予想は、売上高4900億円(前期比3.7%増)、営業利益255億円(同11.0%増)、純利益160億円(同13.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本ヒューム <5262>  3,600円   +225 円 (+6.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 日本ヒューム<5262>が続急騰、一時11.7%高の3770円まで駆け上がる場面があった。8月7日につけた上場来高値3480円を大幅に更新する強さをみせている。ヒューム管やコンクリートパイルなどコンクリート2次製品を手掛けており、国土強靱化や電線地中化の関連最右翼としてマーケットで存在感を示す。2026年度の政府予算の概算要求は過去最大の122兆円台となったことが伝えられているが、そのなか国土交通省は前年度比2割増となる7兆円あまりを要求。そのうち、上下水道やトンネル、空港などの老朽化対策で前年度から3割の増額となる1兆円強を計上した。下水道の老朽化が原因で埼玉県八潮市の県道交差点で大規模な道路陥没事故が起こったことで、その対策が喫緊の課題となっている。株式市場でもこれをテーマ視する形で下水道インフラ関連銘柄を物色する動きが活発だ。きょうは日本ヒュームだけでなく、栗本鐵工所<5602>、日本鋳鉄管<5612>、ブルーイノベーション<5597>、大盛工業<1844>など下水道関連株が軒並み動意している。

■IBJ <6071>  866円   +46 円 (+5.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 IBJ<6071>が続伸している。1日の取引終了後に発表した8月度のKPI(重要業績評価指標)で、運営する結婚相談所ネットワークの登録会員数が10万1240人(前年同月比7.7%増)と10万人を突破したことが好感されている。結婚相談所ネットワークの拡大や、社会的な婚活や結婚相談所への関心の高まり、若年層の利用増加などが背景にあることに加えて、加盟店への立ち上げ支援施策の効果により、会員獲得の早期化と獲得力向上が進んだことが寄与した。また、課金会員数も同47.1%増の9万4972人と増加した。7月に開始した休会会員への課金効果などが寄与した。

■日本特殊陶業 <5334>  5,589円   +295 円 (+5.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 日本特殊陶業<5334>が反発し、上場来高値を更新している。同社は1日の取引終了後、デンソー<6902>のスパークプラグ事業と排気センサー事業を1806億円で取得すると発表しており、シェア拡大による将来的な収益向上を期待する買いが集まっている。資金は自己資金及び有利子負債調達で充当する予定。対象事業の25年3月期売上高は1918億1900万円。連結業績に与える影響は公表すべき事項が生じた場合に速やかに開示する方針。両社は2023年7月10日に、事業譲渡の検討の開始で基本合意していた。特殊陶は内燃機関製品の自動車業界全体での最適な生産体制の構築につなげるとともに、自社の事業基盤の強化につなげる。デンソーは電動化領域をはじめクリーンエネルギー領域に経営資源を振り向け、持続的な成長を図る。各国・地域の競争法当局の承認の取得が完了次第、譲渡を実行する。

■サン電子 <6736>  6,920円   +280 円 (+4.2%)  11:30現在
 サン電子<6736>は反発。1日取引終了後、総務省が公募した令和7年度「インターネット上の偽・誤情報等への対策技術の開発・実証事業」で「多元統合型偽・誤情報検出技術の研究開発と実証事業」が採択されたと発表した。サイバーセキュリティー関連ベンチャー2社と連携して取り組みを進めていく。これが材料視されている。

■サントリBF <2587>  4,783円   +193 円 (+4.2%)  11:30現在
 サントリー食品インターナショナル<2587>が続伸している。日本経済新聞電子版が1日、「サントリー食品インターナショナル(サントリーBF)はエナジードリンク『レッドブル』の自動販売機での販売権をレッドブル日本法人から取得した」と報じた。更に2日午前、共同通信などが、「サントリーホールディングスは2日、午後3時から社長らが緊急記者会見すると発表した」と伝えている。サントリーHDの鳥井信宏社長が出席し、内容については明らかにしていないという。朝方からサントリBF株は堅調に推移していたが、緊急会見の一報を受けて思惑的な買いが入り上昇に弾みをつけた。

■北海道電力 <9509>  1,191円   +40 円 (+3.5%)  11:30現在
 北海道電力<9509>が上値指向を鮮明とし、一時55円高の1206円まで上値を伸ばす場面があった。半導体製造企業ラピダスが北海道・千歳市に最先端半導体の量産を目指す巨大工場を建設しており、2027年の量産開始を目指しているが、北海電はその関連有力株として注目度が高い。また、同社は26年3月期の営業利益が前期比3割減見通しと低調ながら、8月8日に開示された25年4~6月期の同利益は前年同期比27%増の438億9800万円と好調で、進捗率の高さから通期上方修正への期待を内包している。PER10倍前後、PBRが0.7倍台に放置されており割安感も強い。市場では「半導体関連など投資指標面で割高なハイテクセクターに足もと逆風が強まるなか、目先バリュー株への資金シフトが観測されており、同社はその受け皿となっている。また、直近9月1日付でモルガンスタンレーMUFG証券が同社株の目標株価を1450円に引き上げており、これを受けて上値余地が意識された」(中堅証券ストラテジスト)と指摘する。

■三越伊勢丹 <3099>  2,607.5円   +87 円 (+3.5%)  11:30現在
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が続伸している。1日の取引終了後に発表した8月度の売上速報で、国内百貨店事業の売上高が前年同月比0.7%増と6カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。このほか、百貨店事業の合計売上高が同6.9%増となったJ.フロント リテイリング<3086>や、国内百貨店売上高が同6.6%増となった高島屋<8233>、百貨店事業の全店売上高が同5.0%増となったエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、銀座本店売上高が同8.0%増となった松屋<8237>など、大手百貨店で8月の月次売上高が前年実績を上回ったことが好感されている。

■ジャパンエン <6016>  10,530円   +310 円 (+3.0%)  11:30現在
 ジャパンエンジンコーポレーション<6016>が反発している。同社は1日、アンモニアを燃料とする純国産エンジンの商用機が世界に先駆けて完成したと発表しており、これが買い手掛かりとなっているようだ。このエンジンは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発」プロジェクトにおいて開発を進めてきたもの。10月にジャパンマリンユナイテッド(横浜市西区)の有明事業所に出荷され、同事業所で建造中のアンモニア燃料アンモニア輸送船に搭載されるという。

■都築電気 <8157>  3,210円   +65 円 (+2.1%)  11:30現在
 都築電気<8157>が反発している。この日、クラウド賃貸管理システム「TCloud for Smart賃貸」を来年6月をメドにリリースすると発表しており、好材料視されている。「TCloud for Smart賃貸」は、網羅性の高い標準機能に加え、独自業務に対応可能なセミオーダー型サービスとして開発を進めており、主要不動産テックとの標準連携や、定期エンハンス(性能向上)などの高い拡張性が特徴。また、同社が持つ広範なICT対応領域から、導入後も顧客に伴走し、課題発見やソリューションの提案が可能としている。

■フィットイージー <212A>  3,115円   +35 円 (+1.1%)  11:30現在
 フィットイージー<212A>が続伸している。同社は1日の取引終了後、8月度の主要KPI(重要業績評価指標)を開示した。既存店の会員数は前年同月比13.1%増の15万3000人と、2ケタ増を継続しており、評価されたようだ。全店ベースでは同51.7%増の20万5000人となった。店舗数は前月比で2店舗増加の220店舗。9月は下旬に4店舗のプレオープンを予定している。

■ワークマン <7564>  5,570円   +50 円 (+0.9%)  11:30現在
 ワークマン<7564>がしっかり。1日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比0.1%増と小幅ながら6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。気温が高く推移したことで、半袖Tシャツや冷感コンプレッションウェアなどの夏物衣料に加え、アームカバーなどの防暑小物が好調に推移した。一方、前年と比べて降雨量が少なかったことから、レインウェアなどの雨関連商品は伸び悩んだ。なお、全店売上高は同3.7%増だった。

■Lドリンク <2585>  2,400円   -205 円 (-7.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 ライフドリンク カンパニー<2585>が急落している。同社は1日の取引終了後、既存株主による売り出しを決議したと発表。株式の需給悪化懸念が広がり、売りが膨らんだ。筆頭株主の投資ファンド、サンライズ・キャピタルが1019万7000株を売り出すほか、需要状況に応じて上限152万9400株のオーバーアロットメントによる売り出しも予定する。売出価格は9日から12日までのいずれかの日に決める。Lドリンクの株式を議決権ベースで10.87%保有するサンライズ・キャピタルは全株式を売却する形となる。Lドリンクは株式需給への影響を和らげるため、取得総数50万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.96%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は売り出しの受渡期日の翌営業日から10月31日まで。

■ソフトバンクグループ <9984>  15,175円   -275 円 (-1.8%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>は売り買い交錯も5日移動平均線を絡め頑強な値動きを示している。前日は全体相場がリスクオフの流れに晒されるなか、日経平均先物主導のインデックス売りの影響から4.8%安と大きく売り込まれたが、きょうはその巻き戻しの動きが優勢となっている。前日は米国株市場がレーバーデーの祝日で休場だったことで手掛かり材料不足ながら、欧州株市場が総じて強い動きを維持したことで、投資家の過度な不安心理が緩和されている。足もと日米株式市場ともに人工知能(AI)関連株には向かい風が強まっているものの、代表格である同社株の下値では出遅れた向きの押し目買いが支える格好となっている。同社株は信用取組が売り買い拮抗、直近の信用倍率は依然として1.20倍とタイトであり、空売り筋の買い戻しも誘発しやすい状況だ。

■窪田製薬HD <4596>  80円   +30 円 (+60.0%) ストップ高   11:30現在
 窪田製薬ホールディングス<4596>がストップ高の水準となる前営業日比30円高の80円に買われ、年初来高値を更新した。1日の取引終了後、同社のメガネ型AR(拡張現実)デバイス「Kubota Glass」の販売特約店契約に関する発表を相次いで行っており、手掛かり視されたようだ。中国の多元奇夢(北京)医療科技と福豪(上海)光学科技、台湾のEverLight Instrumentとそれぞれ販売特約店契約と売買契約を締結した。3社は販売後のアフターサービスも行う。なお窪田製薬HDは3月13日に締結した坂田製薬(大阪府阪南市)との「Kubota Glass」の販売に関する売買契約に関し、8月末までの履行期間において600台の納品を見込んでいたが、現時点で坂田製薬からの発注に至っておらず、納品できていないと明らかにした。現在、契約の履行に関して協議を継続しているとしている。

■abc <8783>  522円   +80 円 (+18.1%) ストップ高   11:30現在
 abc<8783>は前日のストップ高に続き、この日もストップ高の522円に買われている。1日は会社側が8月29日に発表した暗号資産市場における新サービス「Vixサービス」の提供開始を好感する形で買われたが、この日は、1日の取引終了後に発表した上場株式のトレーディングによる営業外収益の計上を好感する形で買いが入っている。26年8月期第1四半期に売買目的有価証券運用益2200万円を営業外収益として計上する。なお、同件により業績を見直す必要が生じた場合には速やかに開示するとしている。

●ストップ高銘柄
 Defコン <4833>  386円   +80 円 (+26.1%) ストップ高   11:30現在
 イメージ情報開発 <3803>  1,011円   +150 円 (+17.4%) ストップ高   11:30現在
 ジィ・シィ企画 <4073>  771円   +100 円 (+14.9%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

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