株価指数先物【寄り前】 エヌビディア決算を前にいったんショートカバー
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 42520 +220 (+0.52%) TOPIX先物 3080.0 +12.0 (+0.39%) シカゴ日経平均先物 42505 +205 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 26日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領が米連邦準備理事会(FRB)のクック理事の解任を発表し、FRBの独立性に対する懸念からNYダウは下落する場面もみられた。ただし、7月の米耐久財受注額が予想より強い結果になったほか、8月の米消費者信頼感指数も市場予想を上回ったことで、米景気の底堅さを好感した買いが支えた。27日の取引終了後にエヌビディアの決算を控えていることで、様子見姿勢は強かった。 S&P500業種別指数は自動車・同部品、資本財、銀行、半導体・同製造装置が上昇した一方で、食品・飲料・タバコ、電気通信サービス、ソフトウエア・サービス、不動産の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、大韓航空から航空機103機を受注したボーイング のほか、シスコシステムズ 、アメリカン・エキスプレス 、ゴールドマン・サックス・グループ 、IBM が買われた。半面、セールスフォース 、ユナイテッドヘルス・グループ 、ナイキ 、ベライゾン・コミュニケーションズ が軟調。 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比205円高の4万2505円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比60円安の4万2240円で始まった。直後につけた4万2170円を安値にロング優勢となりプラス圏を回復すると、米国市場の取引開始後には4万2490円まで買われた。買い一巡後は4万2340円~4万2390円と狭いレンジで保ち合いを継続。終盤にかけてロングが強まり4万2530円まで上げ幅を広げ、4万2520円とナイトセッションの高値圏で取引を終えている。 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。ナイトセッションで4万2170円まで下げる場面もみられたが、日中につけた安値(4万2110円)を割り込まなかったことで、ショートカバーを誘う形にもなったようである。ボリンジャーバンドの中心値である25日移動平均線(4万1940円)と+1σ(4万2980円)によるレンジ内での推移が意識されるなか、オプション権利行使価格の4万2500円辺りでは強弱感が対立しそうだ。 エヌビディアの決算を控え、足もとで調整を続けている東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株には、いったん買い戻しの動きが入る可能性も考えられ、ハイテク株にらみの展開になるだろう。買い戻しが入る局面では、先物市場でショートカバーを誘う形となりやすく、+1σ水準に接近する展開も意識しておきたい。 一方で、慎重姿勢が強まりハイテク株が弱含む場面では、ショートに向かわせやすくなりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万2500円を中心とした上下の権利行使価格となる、4万2250円から4万2750円辺りのレンジを想定。もっとも、足もとの調整でショートが積み上がっているとみられ、いったんニュートラルに近づけておく形でのショートカバーは入りやすいだろう。 26日の米VIX指数は14.62(25日は14.79)に低下した。15.75と上昇して始まったが、25日線(15.80)に上値を抑えられる形で下げた。エヌビディアの決算で荒れる可能性はあるが、昨年12月以来の水準に低下するなかで、リスク選好の状況とみておきたい。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.78倍と横ばいだった。-1σ(13.78倍)に上値を抑えられているものの、NTショートでのスプレッド狙いの動きも限られ、一時13.73倍まで低下した後は巻き戻された。値がさハイテク株の動向次第だが、-1σを捉えてくると、NTロングに振れる可能性はありそうだ。 株探ニュース