株価指数先物【寄り前】 4万3000円辺りでの底堅さを見極め

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 42950 +380 (+0.89%)
TOPIX先物 3106.5 +7.0 (+0.22%)
シカゴ日経平均先物 42965 +395
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 22日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。ジャクソンホール会議の講演でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、早ければ9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切る可能性を示唆したことが好感された。長期金利が低下し、NYダウは大幅高となり史上最高値を更新した。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、小売の上昇が目立った。一方で、電気通信サービス、食品・生活必需品小売、食品・飲料・タバコが下落。NYダウ構成銘柄では、キャタピラー、ホーム・デポ、ゴールドマン・サックス・グループ、アメリカン・エキスプレス、アマゾン・ドット・コムが買われた。半面、ベライゾン・コミュニケーションズ、ウォルマート、コカ・コーラ、アムジェン、プロクター・アンド・ギャンブルが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比395円高の4万2965円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円高の4万2670円で始まった。直後につけた4万2660円を安値に、4万2670円~4万2770円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上抜け、一気に4万3100円まで急伸した。買い一巡後は4万2850円~4万3000円辺りでの推移が続き、4万2950円でナイトセッションの取引を終えている。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。パウエル議長の講演を受けた米国市場の流れを引き継ぐ形で、朝方はインデックスに絡んだ買いが集中することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(4万2920円)を上回って終えており、4万3000円処での攻防が意識されそうである。

 4万3000円をクリアしてくるようだと+1σと+2σ(4万4110円)によるレンジに移行することで、ショートカバーを誘うことになるだろう。一方で、買い一巡後に4万3000円辺りでの上値の重さが意識されてくると+1σ水準での推移となり、次第に戻り待ち狙いのショートに向かわせそうだ。

 為替市場では米国の9月の利下げを織り込む形で1ドル=146円台後半と、円高に振れて推移している。輸出関連株などは買い一巡後に利食いの動きが強まりやすいとみられ、相対的に日経平均型優位の展開になりやすい。ただし、指数インパクトの大きい値がさハイテク株についても、今週はエヌビディアの決算を控えていることで、積極的な買いは入れにくいところである。そのため、まずは4万3000円辺りでの底堅さを見極めることになりそうである。

 4万3000円辺りでの攻防が続くようだと戻り待ち狙いのショートとしつつも、+1σ近辺では押し目値狙いのロング対応に向かわせやすいだろう。オプション権利行使価格の4万2750円から4万3250円辺りのレンジを想定しておきたい。

 22日の米VIX指数は14.22(21日は16.60)に低下した。21日には17.24まで上昇し、25日移動平均線(16.03)を突破して75日線(17.52)に接近する場面もみられた。ただし、22日は急低下し、昨年12月以来の水準に低下したことで、リスク選好に傾きやすいだろう。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で13.73倍(21日は13.81倍)に下落した。パウエル議長の講演を控えた持ち高調整の売りが影響し、-1σ(14.02倍)を割り込み-2σ(13.69倍)に接近してきた。方向性としては下向きだが、エヌビディアの決算を前に値がさハイテク株に買い戻しの動きがみられるようだと、NTショートの巻き戻しが強まりそうだ。

株探ニュース

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