話題株ピックアップ【夕刊】(3):東北銀、ピアズ、じもとHD

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材料

■東北銀行 <8349>  1,355円   +151 円 (+12.5%)  本日終値
 東北銀行<8349>が急騰。19日に日本経済新聞電子版がSBIホールディングス<8473>との資本業務提携に関して報じた。SBIは東北銀の株式を約3%取得する方針で、SBIによる地銀への出資は約3年ぶりとなる。今回の東北銀への出資が実現すれば、SBIの資本提携先は福島銀行<8562>などをはじめ10行に広がり、地銀全体の約1割を占めることになる。業界再編の動きも背景に、これが地銀セクター全般の株価刺激材料となる可能性もある。なお、東北銀は「従前よりSBIとの資本業務提携を含めた経営戦略について検討を行っているが、現時点で決定している具体的な事実はない」とコメントしている。

■ピアズ <7066>  670円   +73 円 (+12.2%)  本日終値
 ピアズ<7066>が大幅高。決算発表を受け前週末15日に大陰線を形成し株価水準も大きく切り下げたが、きょうはその分を一気に取り戻す形で上昇した。同社は商品販促支援や人材派遣などを手掛け、人工知能(AI)を活用した接客サービスなどで強みを発揮している。そうしたなか、19日取引終了後にNTTドコモ(東京都千代田区)が提供するスマートフォン向けサービス「スゴ得コンテンツ」において、生成AIリスキリング支援サービス「ゼロからAI for スゴ得」の提供を今月から開始することを発表、これを材料視する形で投資資金が攻勢をかけた。

■じもとホールディングス <7161>  445円   +42 円 (+10.4%) 一時ストップ高   本日終値
 じもとホールディングス<7161>が急騰。時価は昨年4月末以来、約1年4カ月ぶりの高値圏に突入した。山形県地盤のきらやか銀行と宮城県の仙台銀行の経営統合で発足した持ち株会社で公的資金の注入行でもあるが、注目ポイントといえるのは、SBIホールディングス<8473>の子会社であるSBI地銀ホールディングスが筆頭株主となっており同社発行株式の3分の1を保有していること。今回SBIが東北銀行<8349>に出資し、「第4のメガバンク構想」を約3年ぶりに再始動する構えをみせていることから、SBIが大株主に入っている地銀株への注目度が増している。同社はその流れに乗る銘柄として存在感がクローズアップされている形だ。特にSBIが米ドル連動型のステーブルコインの取り扱いを3月から開始するなど、同分野に積極的な動きをみせていることから、ステーブルコインを巡る地銀株の動向なども株価の思惑材料として作用している。ステーブルコインは米国でもシティグループやJPモルガンなど大手銀行が相次いで参入を表明しており、日本でも金融庁が今秋にも円建てステーブルコインの発行を認める方向にあるなど、それに追随する動きが意識されている。

■JESCO <1434>  1,146円   +99 円 (+9.5%)  本日終値
 JESCOホールディングス<1434>は急伸。同社は19日の取引終了後、中期経営計画を策定したと発表。28年8月期に売上高250億円(25年8月期予想は180億円)、営業利益25億円(同18億円)に伸ばす目標を掲げた。また25年8月期の配当を下限とし、配当性向を段階的に引き上げて40%を目指す方針も明らかにしており、ポジティブ視されたようだ。電気設備工事などを展開する国内EPC事業を成長戦略の柱に据えて事業拡大を図るほか、M&Aによる更なる業績の向上も図る。ROE(自己資本利益率)については15%超の達成を狙う。

■GFA <8783>  305円   +19 円 (+6.6%)  本日終値
 GFA<8783>が急伸。午前10時15分ごろ、同社が戦略的支援を行っている次世代型SocialFi(ソーシャルメディアと分散型金融を融合した技術)アプリ「WOWOO(ワオー)」のAndroid版が20日に正式にリリースされたと発表しており、好材料視された。WOWOOは、暗号資産の管理・取引と日常的なコミュニケーションを一体化させた「Web3時代の感性ウォレット」をコンセプトとしたアプリ。主要暗号資産やステーブルコイン、独自トークンに対応したウォレット機能に加え、SocialFi機能として、SBT(ソウルバウンドトークン:譲渡できないNFT)をMANAとして発行し、Mana(善い行いの証明NFT)を連携できるようになり、社会的・個人的な善行を可視化することなどが特徴としている。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。

■エコミック <3802>  526円   +31 円 (+6.3%)  本日終値
 エコミック<3802>が後場プラスに転じた。午後1時ごろに株主優待制度の優待品目の変更を発表しており、好材料視された。26年3月末日時点の株主より、従来の「QUOカード」から「デジタルギフト」に変更する。なお、優待品目以外の要件に変更はないとしている。

■くろがね工作所 <7997>  862円   +41 円 (+5.0%)  本日終値
 くろがね工作所<7997>が大幅高で3日続伸。19日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却するのに伴い、25年11月期業績に投資有価証券売却益約2億400万円を特別利益として計上すると発表しており、好材料視された。通期業績予想には織り込んでおらず、影響額は他の要素も含めて精査中としている。

■進学会ホールディングス <9760>  174円   +8 円 (+4.8%)  本日終値
 進学会ホールディングス<9760>が4日ぶりに反発。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を50万株(自己株式を除く発行済み株数の2.92%)、または1億円としており、取得期間は9月1日から12月31日まで。株主への利益還元と、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするために実施するという。

■キャリアデザ <2410>  2,260円   +78 円 (+3.6%)  本日終値
 キャリアデザインセンター<2410>は続伸。19日取引終了後、25年9月期の配当予想について95円から100円(前期90円)に増額修正すると発表した。業績が順調に推移しているため。これが好感された。

■ダイナマップ <336A>  1,160円   +27 円 (+2.4%)  本日終値
 ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が底堅い。同社は20日、北米における高精度3次元地図データについて新たに約30万キロメートル整備し、データカバレッジを約150万キロメートルまで拡大したと発表しており、株価を下支えする材料となった。同社の高精度3次元地図データは自動運転に必要なデータが収録されている。対象範囲には米国及びカナダの高速道路や幹線道路といった主要道路も含まれており、北米での自動運転や先進運転支援システム(ADAS)の普及に伴う需要拡大が期待できる。

●ストップ高銘柄
 AppBank <6177>  282円   +80 円 (+39.6%) ストップ高   本日終値
 京都友禅HD <7615>  209円   +50 円 (+31.5%) ストップ高   本日終値
 FLネット <9241>  3,705円   +700 円 (+23.3%) ストップ高   本日終値
 ビーマップ <4316>  1,718円   +300 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 堀田丸正 <8105>  640円   +100 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

株探ニュース

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