話題株ピックアップ【夕刊】(2):新光商、JR東日本、エムアップ
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■新光商事 <8141> 1,018円 +9 円 (+0.9%) 本日終値 新光商事<8141>は4日続伸。19日取引終了後、大規模な自社株消却の実施を発表した。8月29日付で700万株(発行済み株数の18.42%)を消却する。これが手掛かりとなったようだ。 ■JR東日本 <9020> 3,650円 +29 円 (+0.8%) 本日終値 JR東日本<9020>やJR西日本<9021>が4日続伸し年初来高値を更新した。全体相場に高値警戒感が台頭するなか、ディフェンシブ色の強いJR関連株に見直し買いが流入している。特に、JR東日本は1日に鉄道運賃の引き上げが認可されたと発表しており、今後の業績面の改善期待が強まっている。同社が7月31日に発表した第1四半期(4~6月)の連結純利益も前年同期比7.4%増の786億9200万円と堅調だった。 ■エムアップ <3661> 2,332円 +15 円 (+0.7%) 本日終値 エムアップホールディングス<3661>が反発。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を15万株(自己株式を除く発行済み株数の0.42%)、または3億円としており、取得期間は8月20日から29日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることや株主還元の拡充、資本効率の向上を目的としている。 ■artience <4634> 3,130円 +5 円 (+0.2%) 本日終値 artience<4634>が6日続伸。午前10時ごろ、米国のシリコンバレーに本拠を置くグローバルベンチャーキャピタルであるペガサス・テック・ベンチャーズと戦略的業務提携を締結したと発表しており、好材料視された。ペガサス社は、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)運用代行の最大手として、大企業のイノベーション支援を主要業務としている。今回の提携を通じ、artienはシリコンバレーをはじめとするアメリカ及び、ヨーロッパ、イスラエル、アジア諸国の次世代技術を持つ有力スタートアップとの連携を強化し、グローバルでの新規事業創出と、既存事業のイノベーションを推進するとしている。 ■ソフトバンクグループ <9984> 14,890円 -1,145 円 (-7.1%) 本日終値 東証プライム 下落率3位 ソフトバンクグループ<9984>が前日比で一時9%を超す下げとなった。前日の米国株式市場ではNYダウは小幅高となったが、ナスダック総合株価指数は大幅反落し、下落率は1.5%に迫った。米国のハイテク株に対してはバリュエーション面での割高感が意識され、売り圧力が強まったという。ハイテク企業に投資するソフトバンク・ビジョン・ファンドの運用損益への影響が懸念されるなか、ソフトバンクGの株価は8月に入ってからの急騰を受けて過熱感が高まっていたとあって、この日は一段と利益確定売りが膨らむ形となり、下げ足を速めたとみられている。 ■ディスコ <6146> 39,300円 -2,020 円 (-4.9%) 本日終値 ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が軟調。前日の米国株市場ではエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイシズ などをはじめ半導体セクターに値を下げる銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も軟調で25日移動平均線を陰線で下抜けるなど調整色を強めた。東京市場でも日経平均株価やTOPIXと比べてNEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信<200A>の値動きなどが鈍く、半導体セクターの出遅れ感が意識されている。また、半導体主力銘柄の株価も跛行色が強い。そのなか、アドテストは相対的に強い動きをみせているが、足もとでは同社の主要顧客でもあるエヌビディアの株価が変調となっていることで、その影響が及んでいる。 ■TOKAI <3167> 1,097円 -20 円 (-1.8%) 本日終値 TOKAIホールディングス<3167>が反落。19日の取引終了後、大株主であるあいおいニッセイ同和損害保険を売り出し人とする755万9800株の売り出しと上限を113万3900株とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表しており、短期的な需給悪化への警戒感が働いたようだ。売出人から売却の意向があったことを受けて検討した結果、株主構成の再構築及び流動性の向上を図るために売り出しを実施する。売出価格は8月27日~9月1日のいずれかの日に決定する。同時に、上限を220万株(自己株式を除く発行済み株数の1.67%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は売り出しの受渡期日の翌営業日から来年3月31日までで、株式の売り出し実施に伴う株式需給への影響を緩和するのが狙い。また、将来の希薄化懸念を払拭するため、取得した全自社株は消却する。 ■あい ホールディングス <3076> 2,568円 -43 円 (-1.7%) 本日終値 あい ホールディングス<3076>が反落。19日の取引終了後に発表した26年6月期連結業績予想で、最終利益103億円(前期比51.6%減)と大幅減益を見込むことが嫌気された。前期は岩崎通信機とナカヨを完全子会社化したのに伴い、負ののれんの発生益を特別利益として計上したことから、その反動で減益を余儀なくされる。なお、年間配当は前期比10円増の110円を予定している。売上高は900億円(前期比36.0%増)、営業利益は107億円(同20.4%増)と大幅な増収増益を見込む。セキュリティ事業におけるAI搭載カメラの大型受注や設計事業における大型の耐震診断などが寄与する。また、カッティングマシン(情報機器)事業も伸長する。なお、同時に発表した25年6月期決算は、売上高661億9700万円(前の期比32.9%増)、営業利益88億8900万円(同9.8%減)、純利益212億8000万円(同35.7%増)だった。 ■NCS&A <9709> 1,389円 +227 円 (+19.5%) 本日終値 NCS&A<9709>が急伸し、1999年以来の高値圏に浮上した。同社は19日の取引終了後、取得総数140万株(自己株式を除く発行済み株式総数の8.65%)、取得総額21億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。また、300万株(発行済み株式総数の16.67%)の自己株消却も行う予定。株主還元姿勢を評価した買いを集めたようだ。自社株の取得期間は8月20日から2026年7月31日。これに関連し、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、60万株を上限とした買い付けの委託を実施すると発表。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、NCS&Aは20日朝に53万800株の買い付けを行った。消却予定日は未定としている。 ■レオクラン <7681> 1,198円 +177 円 (+17.3%) 本日終値 レオクラン<7681>が急騰。同社は19日の取引終了後、医療機器の販売などを手掛ける企業を傘下に持つファスキアホールディングス(名古屋市名東区)の株式を取得し、子会社化すると発表した。将来的な収益貢献を期待した買いが集まったようだ。ファスキアホールディングス傘下のフォームでは血管疾患に対するカテーテル治療用機器やペースメーカーなど不整脈に関わる診断・治療機器、手術に関する製品を取り扱う。またグループのシンコムでは補聴器の販売を、中京三洋では病院・介護施設向けのレンタル事業などを展開する。レオクランは企業規模の拡大と事業ポートフォリオの強化につなげる。ファスキアグループの25年8月期の売上高は222億2700万円、営業利益は7億1900万円の見通し。レオクランは総議決権の67.7%以上を取得する予定で、100%の取得に向け既存株主と交渉を進める。取得価額はアドバイザリー費用を含めて49億2000万~71億4800万円を見込む。26年9月期第1四半期より連結子会社とする予定という。 株探ニュース