前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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■アステリア <3853>  895円 (+150円、+20.1%) ストップ高

 東証プライムの上昇率トップ。アステリア <3853> [東証P]がストップ高。法定通貨に価値を連動させた「ステーブルコイン」が国内で初めて発行される見通しとなったことが話題を呼んでいた。発行するのは フィンテックベンチャーのJPYC(東京都千代田区)で、当該企業は18日に金融庁から資金決済法に基づく資金移動業者に登録されたことを明らかにした。準備完了後速やかに円建てステーブルコインのサービスを開始するという。これを手掛かりとして、株式市場では同日に関連銘柄を探す動きが活発化。傘下のファンドを通じてJPYCへ出資するアステリアが物色のターゲットとなり、ストップ高に買われる人気となった。JPYC出資企業(直接またはファンド経由含む)にはこのほかパーソルホールディングス <2181> [東証P]、アイフル <8515> [東証P]、電算システムホールディングス <4072> [東証P]傘下の電算システム、ユナイテッド <2497> [東証G]などがある。

■fonfun <2323>  655円 (+100円、+18.0%) ストップ高

 fonfun <2323> [東証S]がストップ高。同社は19日、飲食店向け日次決算プラットフォーム「れすだく」について、リクルートホールディングス <6098> [東証P]傘下のリクルートが提供する無料POSレジアプリ「Airレジ」に蓄積された売上データを自動で取り込む連携を始めたと発表。好感した買いを集めた。店舗の損益状況を常時把握できるようになり、迅速で的確な経営判断を促す。

■インタートレ <3747>  547円 (+80円、+17.1%) ストップ高

 インタートレード <3747> [東証S]がストップ高。同社の持ち分法適用関連会社でフィンテック事業を手掛けるデジタルアセットマーケッツが19日昼ごろ、電算システムホールディングス <4072> [東証P]傘下の電算システムのステーブルコイン決済送金基盤の構築支援が決定し、その一環としてブロックチェーン決済に関するコンサルティング業務委託契約を締結したと発表した。これが買い材料視されたようだ。

■フライングG <3317>  3,015円 (+389円、+14.8%) 一時ストップ高

 フライングガーデン <3317> [東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。18日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したほか、株式分割に伴い26年3月期の期末一括配当予想を30円から16円に変更したことが好感された。配当予想は株式分割前換算では32円となり、実質増額修正となる。

■インテM <7072>  1,259円 (+134円、+11.9%)

 インティメート・マージャー <7072> [東証G]が急反騰。19日、LLM(大規模言語モデル)を活用したマーケティング施策の効果を可視化する新サービス「LLMO User Research(エルモ ユーザーリサーチ)」の提供を開始したと発表しており、好材料視された。近年、企業は自社の情報がLLMに適切に引用・参照されることを目的にGEO(生成AIエンジン最適化)やAIO(AI最適化)といったLLM最適化(LLMO)への取り組みを強化しているが、従来の指標では施策の貢献度を把握しにくいという課題があったことから、同サービスを開発した。LLM利用者に特化したセグメントに対してアンケート調査を実施し、LLMO施策のブランドリフト効果(認知度、好意度、購入意向など)を可視化するパッケージサービスで、サービスを活用することで、これまで可視化が難しかったLLMO施策の成果を「認知度の向上」や「購入・利用意向の醸成」など、ビジネスに直結するKPI(重要業績評価指標)で評価できるようになるとしている。

■デジプラ <3691>  1,825円 (+192円、+11.8%)

 デジタルプラス <3691> [東証G]が6日続急騰。19日正午ごろ、子会社デジタルフィンテックが運営する「デジタルウォレット」を、資金移動業に対応した新たな「デジタルウォレット」として正式に提供を開始したと発表しており、好材料視された。資金移動業取得に伴う今回のリリースにより、報酬などの役務提供や中古品買い取り金など対価性のあるものを、地方銀行を含む全銀行やPayPayマネーライト、Amazonギフトカードなどのキャッシュレスから選んでリアルタイム受け取りができるようになる。同社では正式リリースに伴い同サービスの営業活動を本格化させ、幅広い分野への導入を推進するとしている。

■あすか薬HD <4886>  2,544円 (+245円、+10.7%)

 東証プライムの上昇率4位。あすか製薬ホールディングス <4886> [東証P]が急反騰。18日の取引終了後、 オンライン診療サービスなどを展開するMICIN(東京都港区)と過敏性腸症候群(IBS)治療用アプリの共同開発及び販売に関する契約に合意したと発表しており、これを好感した買いが入った。IBSは大腸及び小腸に潰瘍や腫瘍などの器質的異常がないにも関わらず、腹痛や腹部の不快感、便通異常などを主な症状とする消化管の機能障害。MICINは、オンライン診療サービスや分散型臨床試験(DCT)プラットフォームなどのデジタルソリューションを展開するほか、デジタルセラピューティクス事業として疾患の管理だけではなく、予防や診断、治療に貢献する治療用アプリや治療補助アプリを開発している。今回の連携では、IBSに悩む患者へ新たな治療選択肢を届けることを目指すとしている。

■近畿車 <7122>  2,417円 (+209円、+9.5%)

 近畿車輛 <7122> [東証S]が3日ぶり急反発。18日に関東財務局に提出された大量保有報告書で、投資顧問業の米レンジリー・キャピタルが保有する近畿車株の割合が5.05%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて思惑的な買いが入った。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。報告義務発生日は8月8日。

■冨士ダイス <6167>  890円 (+74円、+9.1%)

 東証プライムの上昇率5位。冨士ダイス <6167> [東証P]が続急伸。超硬合金を使った耐摩耗工具や金型の製造を手掛けるが、高度な技術力を武器に国内トップシェアを誇るニッチトップ企業として存在感を示している。この超硬合金製金型がAIデータセンターなどで使われる光デバイス向けで旺盛な需要が発生しており、同社もそのニーズを取り込む方向に舵を切っている。26年3月期営業利益は前期比23%増の6億円を見込むが、トップラインの拡大を背景に27年3月期以降も2ケタの利益成長が視野。株主還元に厚く4.7%前後の高配当利回りに加え、自社株買いに積極的な姿勢をみせていることも株高を後押ししていたもよう。テクニカル的には、中長期トレンドでみて850円どころのもみ合い上限を抜けると滞留出来高が一気に希薄化するため、上げ足が速まる可能性もあった。

■関電化 <4047>  897円 (+69円、+8.3%)

 東証プライムの上昇率6位。関東電化工業 <4047> [東証P]が5日続急伸。18日の取引終了後、旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが提出した変更報告書により、エフィッシモが関電化の保有目的を変更したことが明らかとなり、これを思惑視した買いが集まったようだ。新たな保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」。これまでは純投資だった。保有割合は19.83%で変更はない。報告義務発生日は8月8日。

■JBS <5036>  1,510円 (+99円、+7.0%)

 日本ビジネスシステムズ <5036> [東証S]が続急伸。クラウドインテグレーションで業界の先陣を切っており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を捉え、業績は好調を極めている。18日取引終了後、今期の年間配当を35円から40円に増額することを発表しており、これがポジティブ視されたほか、東証が9月3日から8日のいずれかの日に同社株を東証プライムに市場区分を変更すると発表しており、これが株価を強く刺激した。なお、既存株主による230万4400株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限34万5600株の売り出しを実施(売出価格は8月27日から9月1日までの期間に決定)する。

■クラシコム <7110>  1,782円 (+117円、+7.0%)

 クラシコム <7110> [東証G]が3日続急伸。18日の取引終了後、同社取締役CTO(最高技術責任者)の倉貫義人氏が代表取締役社長を務めるソニックガーデン(東京都世田谷区)と資本・業務提携すると発表しており、好材料視された。ソニックガーデンを割当先とする第三者割り当てにより第1回新株予約権を発行する。割当日は9月3日で、発行総数は579個(潜在株式数5万7900株)。潜在的な希薄化率は0.79%となる。なお、調達資金8695万円は運転資金に充当する。同社の中長期的な基幹システムの開発と安定運用の実現を通じた企業価値向上を図ることが目的という。

■アップコン <5075>  3,260円 (+210円、+6.9%)

 アップコン <5075> [名証N]が急反発。18日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位を引き下げることで株式の流動性を高め、投資家層の拡大を図ることが目的としている。

■インフォメテ <281A>  1,646円 (+96円、+6.2%)

 インフォメティス <281A> [東証G]が続急伸。東京証券取引所が18日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を70%以上(うち現金40%以上)とする信用取引の臨時措置を19日売買分から解除すると発表。また、日本証券金融も19日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表しており、取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買いが流入したようだ。

■オープンH <3288>  7,442円 (+289円、+4.0%)

 オープンハウスグループ <3288> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は18日取引終了後、米国中部カンザス州オレイサ市において賃貸用住宅コミュニティーの開発を開始したと発表。将来的な収益貢献を期待した買いが入ったようだ。米国のディベロッパーであるPeakMade Real Estate社と、Blue Vista Capital Managementとの初の共同開発として推進。顕著な賃料上昇を続けるカンザスシティー都市圏での第1号案件として戸建て住宅やタウンハウスなど総戸数214戸と、プールやドッグランなど共用施設の建設を進め、28年の完成を予定する。

■SBIレオス <165A>  214円 (+8円、+3.9%)

 SBIレオスひふみ <165A> [東証G]が大幅高で5日続伸。18日の取引終了後に発表した7月末の投資信託委託業務及び投資顧問業務の運用資産残高が1兆4184億円(6月末比345億円増)となり、過去最高値を更新したことが好感された。また、7月の営業収益は前年同期比1.4%増の10億2600万円となり、こちらも月次の営業収益としては過去最高を更新した。

■FIXER <5129>  558円 (+20円、+3.7%)

 FIXER <5129> [東証G]が大幅続伸。19日、広島県福山市に対して、生成AIの利活用を促進するための包括的な技術サポート研修を提供すると発表しており、好材料視された。福山市では文章作成、資料作成、議事録作成といった日常業務の効率化を図るため、24年6月からFIXERのエンタープライズ向け生成AIサービス「GaiXer(ガイザー)」を利用している。今回提供する技術サポート研修は、「GaiXer」を導入している福山市職員を対象に、生成AIの基礎知識から応用的なプロンプト作成技術、更に具体的な業務改善につなげるためのアイデア創出までを網羅的に支援することで、生成AI利活用スキル向上とより効果的な業務活用を推進するという。

■アドヴァンG <7463>  896円 (+26円、+3.0%)

 アドヴァングループ <7463> [東証S]が3日ぶり大幅反発。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を24万株(自己株式を除く発行済み株数の0.70%)、または2億円としており、取得期間は8月19日から11月20日まで。資本効率の向上及び機動的な資本政策を遂行することに加えて、PBRの向上並びに株主還元の充実を目指すのが狙いとしている。

■三井倉HD <9302>  4,330円 (+120円、+2.9%)

 三井倉庫ホールディングス <9302> [東証P]が3日ぶり反発。18日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、シンガポールに拠点を置く投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズの株式保有割合が9.14%から10.14%に上昇したことが判明しており、これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこととしており、報告義務発生日は8月8日となっている。

■TKP <3479>  2,077円 (+51円、+2.5%)

 ティーケーピー <3479> [東証G]が反発。SBI証券が18日付で、TKPの目標株価を2590円から2960円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続する。オフィス回帰の流れを背景に収益性の高い期間貸し案件の受注が好調だと指摘。子会社のノバレーゼ <9160> [東証S]との相乗効果により中期的に増益基調が続くと想定する。同証券はTKPの27年2月期営業利益予想を100億円から110億円に引き上げた。

■楽天グループ <4755>  891.9円 (+16.8円、+1.9%)

 楽天グループ <4755> [東証P]が4日続伸。19日付の日本経済新聞朝刊で、「2026年にも日本の衛星通信市場に参入する」と報じられており材料視された。記事によると、総務省は9月にも有識者会議を立ち上げ、既存のスマートフォンが衛星と直接通信するサービスについて制度設計の検討を進め、周波数帯や電波の出力を決めたうえで、早ければ26年夏にも通信会社からの申請受け付けを始めるとある。楽天グループ傘下の楽天モバイルは、出資する米国の衛星スタートアップのASTスペースモバイル  が通信衛星の開発を進めており、将来的に高速・大容量な通信サービスの提供を目指している。

■フォーバル <8275>  1,488円 (+26円、+1.8%)

 フォーバル <8275> [東証S]が6日ぶり反発。19日、鹿児島県から「令和7年度高度デジタル人材育成支援事業」を受託したと発表しており、好材料視された。同事業では、IT企業のエンジニア等を対象に、AIやデータサイエンスなどの先端技術を体系的に学ぶ講座と、コンサルティング技術を習得する実践的な研修を実施する。単なるITスキルの習得にとどまらず、地域企業の現場に入り込み、業務改善やデジタル導入の提案・実行までを担うDX支援人材として活躍するよう育成することを目的としている。

■ガリレイ <6420>  3,640円 (+60円、+1.7%)

 ガリレイ <6420> [東証P]が反発。同社は19日、タンク式チップアイス製氷機を9月1日から発売すると発表しており、材料視した買いが優勢になった。新商品は給排水設備が不要なタンク式で、電源があれば設置できる。工事現場における熱中症対策やイベント会場で販売するドリンクの冷却といった用途を想定する。

■三菱総研 <3636>  5,020円 (+50円、+1.0%)

 三菱総合研究所 <3636> [東証P]が3日続伸。18日の取引終了後、日本ビジネスシステムズ <5036> [東証S]が実施する株式の売り出しに伴い、保有するJBS株式の一部である170万株を売却すると発表。これにより投資有価証券売却益約14億円を特別利益として25年9月期連結決算に計上する見込みとしたことが好材料視された。なお、25年9月期業績予想への影響は精査中としている。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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