株価指数先物【寄り前】 +2σ水準では押し目狙いのロング対応
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 42270 +450 (+1.07%) TOPIX先物 3049.5 +23.0 (+0.75%) シカゴ日経平均先物 42295 +475 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 11日の米国市場はNYダウ 、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。12日に7月の米消費者物価指数(CPI)や14日の7月米卸売物価指数(PPI)など主要インフレ統計の発表を控え、主力ハイテク株の一角には持ち高調整や利益確定の売りが出た。トランプ米大統領は中国との関税措置の停止を90日間延長する大統領令に署名したと伝えられたが、材料視する動きは限られていた。 S&P500業種別指数は自動車・同部品、電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、テクノロジー・ハード・機器、エネルギー、耐久消費財・アパレルが下落。NYダウ構成銘柄では、スリーエム、プロクター・アンド・ギャンブル 、シャーウィン・ウィリアムズ 、ユナイテッドヘルス・グループ が買われた。半面、セールスフォース 、IBM 、キャタピラー 、シスコシステムズ が軟調。 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比(8日)475円高の4万2295円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比変らずの4万1820円で始まった。直後につけた4万1810円を安値にロング優勢の動きとなり、終盤にかけて4万2390円まで買われた。祝日取引では4万2180円で始まり、その後4万2480円まで上げ幅を広げる場面もみられたが、買い一巡後は4万2230円~4万2410円辺りでの保ち合いを継続。4万2270円でナイトセッションの取引を終えた。 ナイトセッションで7月24日につけた4万2080円を突破し、ボリンジャーバンドの+2σ(4万2130円)を上抜けてきた。祝日取引で4万2480円まで上げ幅を広げる場面もみられており、ショートカバーが強まったとみられる。買い一巡後はナイトセッションの終値水準での保ち合いとなったが、市場参加者が限られていた影響だろう。 決算発表がピークを通過したことで、機関投資家は動きやすくなりそうだが、夏休みシーズンで市場参加者は限られると考えられ、短期的なトレードに振らされそうである。ただ、米国では主要な株価指数が下落したものの、ナスダック指数は前週末に最高値を更新していたこともあり、主要インフレ統計の発表を控えて利食いが出やすかったとみられる。一方で、マイクロン・テクノロジー は決算評価から4%を超える上昇をみせており、ショートは避けておきたい。 日経225先物は買い一巡後に膠着感を強めてくる可能性があるが、まずは+2σ水準での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。過熱感は警戒されてくるものの、+2σと+3σ(4万2960円)によるレンジが意識されてくることが見込まれる。ただし、7月24日につけた4万2080円を割り込むと、目先的なピーク感が意識されてくるとみられ、短期的なショートを誘うことになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万2000円から4万2500円のレンジを想定する。 11日の米VIX指数は16.25(8日は15.15)に上昇した。8日には25日移動平均線(16.54)を明確に下抜けていたこともあり、自律反発の形だろう。同線が抵抗線として機能しており、市場心理を神経質にさせることはないとみておきたい。 先週末のNT倍率は先物中心限月で13.81倍(7日は13.72倍)に上昇した。足もとで-2σと-3σとのレンジ内での推移によりNTショートが優勢だったが、週末の切り返しで-2σを上抜けてきた。75日線(13.80倍)を捉え、-1σ(13.85倍)に接近。-1σを捉えてくる局面では、NTショートを巻き戻す動きが強まりそうだが、75日線が抵抗となる可能性はありそうだ。 株探ニュース