株価指数先物【引け後】 +1σと+2σによるレンジへ移行する可能性

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先物

大阪9月限
日経225先物 41000 +190 (+0.46%)
TOPIX先物 2988.0 +19.5 (+0.65%)

 日経225先物(9月限)は前日比190円高の4万1000円で取引を終了。寄り付きは4万0690円と、シカゴ日経平均先物清算値(4万0855円)を大きく下回り、売りが先行した。ただし、現物の寄り付き時につけた4万0630円を安値にリバウンドが強まりプラス圏に浮上すると、前場中盤にかけて4万1000円台を回復。さらに、前場終盤に4万1160円まで上げ幅を広げた。

 買い一巡後は4万1050円~4万1100円辺りで保ち合いを継続。後場中盤には4万0950円まで上げ幅を縮め、終盤にかけては4万1000円から4万1050円辺りの狭いレンジでの推移が続いた。前場終盤にかけてボリンジャーバンドの+1σ(4万1000円)を突破したが、後場は同バンドを挟んでの膠着だった。

 トランプ米政権による半導体関税が警戒されて東京エレクトロン <8035> [東証P]やディスコ <6146> [東証P]が下押すなかで、日経225先物は売り先行で始まった。ただ、米国ではアップルが同国内で1000億ドルの追加投資計画を発表したことで上昇し、サプライヤーである村田製作所 <6981> [東証P]やTDK <6762> [東証P]などは買われており、ハイテク株全体への売りに波及しなかったことは安心感につながった。

 もっとも、主要企業の決算発表がピークを迎えるなかで、ソニーグループ <6758> [東証P]やフジクラ <5803> [東証P]などが買われたが、後場中盤に決算を発表したトヨタ自動車 <7203> [東証P]が通期計画を下方修正したことでマイナスに転じており、相場全体のセンチメントをやや冷ます形になったとみられる。

 日経225先物は+1σ水準での攻防とはなったが、25日移動平均線と+1σとのレンジを上抜けつつある。4万1000円での底堅さが意識されてくるようだと、8月1日につけた直近戻り高値の4万1280円のほか、+2σ(4万1780円)とのレンジに移行する可能性がある。3連休を前に積極的にポジションを傾ける動きは考えにくいが、レンジの上方移行によってショートカバーを誘う可能性はありそうだ。

 なお、自民党は「参院選の総括と今後の党運営について」を議題に、あす8日に両院議員総会を開催する。参院選大敗の責任追及により石破茂首相の退陣圧力が強まっているが、辞任はないと考えられる。ただ、思惑的な動きから短期的な売買が入りやすいだろう。

 NT倍率は先物中心限月で13.72倍に低下した。下向きで推移するボリンジャーバンドの-2σ(13.75倍)と-3σ(13.64倍)とのレンジ内で推移している。-2σ近辺での推移をみせているが、同バンドを明確に上抜く動きが出てくるまでは、NTショートに振れやすい需給状況とみておきたい。

 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万1234枚、ソシエテジェネラル証券が1万1847枚、サスケハナ・ホンコンが4258枚、モルガンMUFG証券が1977枚、JPモルガン証券が1609枚、日産証券が1497枚、バークレイズ証券が1427枚、ゴールドマン証券が1269枚、松井証券が1001枚、野村証券が923枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万8561枚、ソシエテジェネラル証券が2万1896枚、JPモルガン証券が5759枚、バークレイズ証券が4690枚、モルガンMUFG証券が3326枚、ゴールドマン証券が3025枚、ビーオブエー証券が2744枚、シティグループ証券が2435枚、UBS証券が1231枚、サスケハナ・ホンコンが1115枚だった。

株探ニュース

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