話題株ピックアップ【夕刊】(3):奥村組、SUBARU、TOKAI
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■奥村組 <1833> 4,830円 +140 円 (+3.0%) 本日終値 奥村組<1833>が3日続伸。年初来高値を連日で更新し、5000円台に乗せる場面があった。同社は6日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比5.1%増の697億9200万円、経常利益は同3.5倍の39億8300万円となった。大幅な増益で、経常利益の通期計画に対する進捗率は約31%と順調な滑り出しとなっており、ポジティブに受け止めた投資家の買いが入った。前期からの繰越工事が堅調に推移し、追加工事の獲得や原価低減による採算性の向上も寄与した。 ■SUBARU <7270> 2,875.5円 +73.5 円 (+2.6%) 本日終値 SUBARU<7270>が後場に上げ幅を拡大した。同社は7日午後1時、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、取得総数2084万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.8%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いの実施を発表。また、米国の関税政策など不透明要因を受けて未定としていた今期の業績予想も開示した。株主還元姿勢が好感されたほか、業績の不透明感が後退したとの受け止めもあって、買いが集まったようだ。自社株の取得期間は8月8日から12月23日を予定。取得した自己株式の全数を来年1月20日に消却する。26年3月期の売上高予想は4兆5800億円(前期比2.3%減)、最終利益予想は1600億円(同52.7%減)とした。 ■TOKAI <3167> 1,107円 +26 円 (+2.4%) 本日終値 TOKAIホールディングス<3167>が大幅続伸し、2019年12月以来、5年8カ月ぶりの高値をつけた。同社は6日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.4%増の581億2800万円、最終利益は同31.9%増の24億6900万円となった。4~6月期として売上高・各利益は過去最高となっており、業況を評価した買いが入ったようだ。LP・都市ガスの顧客が前期末から増加したほか、情報通信部門でもブロードバンド顧客が増加した。建築設備不動産部門での受注が順調に推移したことも寄与した。 ■SANKYO <6417> 2,960.5円 +68 円 (+2.4%) 本日終値 SANKYO<6417>が後場動意づき、年初来高値を更新した。同社はきょう午前11時30分ごろ、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比38.1%増の238億5100万円となり、通期計画の630億円に対する進捗率は37.9%となった。売上高は同30.7%増の551億8500万円で着地。パチンコ機の販売台数伸長などが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。また、「デジタル」「リアル」「プロダクト」の施策を展開する新規プロジェクト「KUGITAMA(クギタマ)」を始動し、その専任組織として新たに子会社を設立することも発表している。 ■三井海洋開発 <6269> 6,670円 +150 円 (+2.3%) 本日終値 三井海洋開発<6269>が後場に買われ、上場来高値を更新。7000円台に乗せる場面があった。同社はきょう午後0時30分、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比0.7%減の3003億7800万円、営業利益が同17.1%減の249億3500万円、最終利益が同5.2%増の210億800万円だった。直近3カ月間の4~6月期では最終利益は21%の増益。更に中間期の受注高は大幅に増加しており、業況を好感した買いが入ったようだ。6月中間期の受注高は50億4283万2000ドル(前年同期は3億5325万7000ドル)。ブラジル・リオデジャネイロの沖合約200キロメートルに位置するGato do Matoフィールド向けの浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)の建造工事などで大きく伸びた。売上高はFPSOの建造プロジェクトが順調に進みドルベースで増えたが、円ベースは減収。金融収益の増加と金融費用の縮小もあり円べースでも最終増益を達成した。 ■ピー・シー・エー <9629> 1,929円 +9 円 (+0.5%) 本日終値 アルファ・ウイン・キャピタル株式会社は、PCA <9629> の調査レポートを発行した。要旨は以下の通り。・クラウドは増収率(YOY)が鈍化するが、課金契約数の伸長により順調に拡大。他セグメントの減収をカバーし、全体の売上高を押し上げ、微増収。・但し、販管費は横ばいだが、全社の粗利率が低下し営業減益。・通期の増収増益予想(期初計画)を維持。・インターネット関連企業を2億円で買収するが、今期の業績への寄与は限定的。レポートはこちら(出典)アルファ・ウイン・キャピタル株式会社 ■シスメックス <6869> 2,041.5円 -453 円 (-18.2%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ シスメックス<6869>は急落。6日取引終了後、4~9月期連結業績予想について売上高を2525億円から2400億円(前年同期比1.0%減)へ、営業利益を445億円から360億円(同19.1%減)へ下方修正すると発表。これがネガティブ視されている。日本や中国地域での売上高が想定より軟調なことが要因。第3四半期以降の回復を見込むため通期予想は据え置いた。 ■栗田工業 <6370> 4,984円 -993 円 (-16.6%) 一時ストップ安 本日終値 東証プライム 下落率2位 栗田工業<6370>が3日ぶり急反落。同社は6日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.2%減の919億2600万円、最終利益は同1.1%減の56億3900万円となった。最終利益の通期計画に対する進捗率は約16%にとどまり、低調な進捗状況との受け止めから売りが膨らんだ。前期にあった中国向けの大型装置案件の反動が出たほか、バイオガス関連での追加コストが発生した。受注高は同1.2%減の980億5900万円だった。 ■東芝テック <6588> 2,719円 -386 円 (-12.4%) 本日終値 東証プライム 下落率4位 東芝テック<6588>は大幅安。6日取引終了後、これまで未定としていた26年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.7%減の5500億円、営業利益を同40.7%減の120億円と発表した。米関税による市況悪化やコストアップなどの影響を織り込んだ。配当予想は引き続き未定のままとした。大幅減益見通しを嫌気した売りが出ている。 ■エイチワン <5989> 1,295円 -164 円 (-11.2%) 本日終値 東証プライム 下落率5位 エイチワン<5989>は5日ぶり反落。6日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比12.4%減の506億7700万円、営業利益は同39.3%減の25億5600万円となった。主力得意先向けの自動車フレームの生産量が減少したことが要因。為替が円高水準で推移したことも響いた。これが嫌気された。あわせて、米テキサス州に自動車部品の製造販売を担う子会社を設立すると発表した。2028年1月から操業を開始する予定。同国での販路拡大を目指す。 ■TAC <4319> 319円 +80 円 (+33.5%) ストップ高 本日終値 TAC<4319>はストップ高。6日取引終了後にMBOを実施すると発表した。常務取締役の齋藤智記氏が代表を務めるJPEC(東京都目黒区)が1株350円でTOBを行う。これにサヤ寄せする格好となっている。買い付け予定数は1153万8332株(下限594万3700株、上限設定なし)、買い付け期間は8月7日~9月19日。TOB成立後に上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は6日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。 ■Hmcomm <265A> 1,482円 +300 円 (+25.4%) ストップ高 本日終値 Hmcomm<265A>がストップ高。人工知能(AI)の研究開発及び社会実装をビジネスモデルに、音声認識処理、異音検知・自然言語解析処理を活用したプロダクトを提供している。足もとの業績も好調で25年12月期は53%増収、84%営業増益と大幅な伸びを見込む。そうしたなか、6日取引終了後に生成AIによる対話型AIエージェント「Terry2」を正式リリースしたことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流入した。Terry2は、従来の対話型音声AIボット「Terry」の設計思想を継承しつつ、生成AIによる柔軟な対話生成、実務レベルのタスク実行、AIと人のシームレスな連携を実現するもので今後のニーズ獲得が期待される。同社の株価は7月30日に1493円の年初来高値をつけた後は目先筋の利益確定売りで調整を入れていたが、きょうは急速に切り返し、高値圏への再浮上を目指す展開となった。 ●ストップ高銘柄 堀田丸正 <8105> 163円 +50 円 (+44.3%) ストップ高 本日終値 ヤマノホールディングス <7571> 165円 +50 円 (+43.5%) ストップ高 本日終値 ソフトフロン <2321> 231円 +50 円 (+27.6%) ストップ高 本日終値 など、10銘柄 ●ストップ安銘柄 アルファクス <3814> 113円 -50 円 (-30.7%) ストップ安 本日終値 イメージ情報開発 <3803> 1,500円 -500 円 (-25.0%) ストップ安 本日終値 など、2銘柄 株探ニュース