<動意株・7日>(大引け)=八洲電機、淀川鋼、インターメスなど
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八洲電機<3153.T>=異彩放つ上昇トレンド。きょうで7連騰を記録、昨年7月17日につけた上場来高値を奪回した。日立系列の電気機器商社でトップライン、営業利益ともに堅調に拡大路線を走っている。ここ生成AIの拡大を背景に国内でもAIサーバーに対するニーズが急増しており、データセンターの新設や増設の動きが加速する方向にある。同社はデータセンター向け特殊空調で実績が高く、同関連の一角として注目度が高まっている。7月以降は週足陽線が続いており、足の長い資金の継続的な実需買いが観測される一方、信用買い残が枯れた状態にあることで、株式需給面での売り圧力の乏しさが短期筋の食指を動かしている面もあるようだ。 淀川製鋼所<5451.T>=大幅高で半年ぶりに年初来高値更新。同社は独立系鉄鋼メーカーで表面処理鋼板の大手だが、6日取引終了後に26年3月期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の104億円から115億円(前期比15%減)に増額した。米関税政策による需給バランスへの影響が足もとで限定的なものにとどまっているほか、原料コストが想定に至らず利益率の改善が反映される見通しとなった。利益見通しの上方修正とあわせ、配当についても従来計画から6円上乗せし60円とすることも併せて発表している。これに伴い配当利回りは前日終値換算で5%強まで上昇、これを好感する形で朝方から大口の買いを呼び込む格好となった。 インターメスティック<262A.T>=急動意。同社は6日取引終了後、7月度の国内月次売上速報を公表。既存店売上高が前年同月比24.0%増(6月は2.1%増)となったことが好感されているようだ。全店ベースは同29.4%増(6月は6.1%増)に伸長。主な要因として、テレビCMをはじめとした各種プロモーションの効果や、UVカット率100%の「SUNCUTGlasses」の販売が好調に推移したことを挙げている。 ウェーブロックホールディングス<7940.T>=マド開け急伸。防虫網のトップメーカーで、農業資材にも展開しており、農業分野への国策支援が強化される方向にあるなか、関連有力株として頭角を現している。同社は農作物を守る遮光・遮熱ネットなどをはじめアグリ関連ビジネスに傾注する構えを示しており、ニーズ獲得が期待される。足もとの業績も好調を極めている。26年3月期第1四半期(25年4~6月)決算は営業利益が前年同期比2.5倍となる5億3200万円と急拡大しており、通期予想8億5000万円(前期比2.1倍)に対する進捗率は約63%に達した。PERは10倍を割れた水準にあるだけでなく、PBRは0.3倍台前半と解散価値の3分の1に放置されており水準訂正期待が大きい。既に株主還元にも前向きで年30円配当を続けているが、配当利回りは時価換算で4.5%前後に達している。 JTP<2488.T>=物色人気化。マドを開けての大幅反発で5日移動平均線を上放れ年初来高値を更新した。時価は2017年1月以来約8年半ぶりの高値に浮上している。人工知能(AI)インテグレーションサービスの「Third AI」を通じ、最新のAI技術や顧客ニーズに対応したプラットフォーム導入によって企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援しており、旺盛な需要の獲得が続いている。6日取引終了後に26年3月期第1四半期(25年4~6月)決算を発表、営業利益は前年同期比62%増の1億5000万円と高変化を示した。これをポジティブ視する形で投資資金が攻勢をかけている。 Hmcomm<265A.T>=切り返し急でストップ高。人工知能(AI)の研究開発及び社会実装をビジネスモデルに、音声認識処理、異音検知・自然言語解析処理を活用したプロダクトを提供している。足もとの業績も好調で25年12月期は53%増収、84%営業増益と大幅な伸びを見込む。そうしたなか、6日取引終了後に生成AIによる対話型AIエージェント「Terry2」を正式リリースしたことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流入している。Terry2は、従来の対話型音声AIボット「Terry」の設計思想を継承しつつ、生成AIによる柔軟な対話生成、実務レベルのタスク実行、AIと人のシームレスな連携を実現するもので今後のニーズ獲得が期待される。同社の株価は7月30日に1493円の年初来高値をつけた後は目先筋の利益確定売りで調整を入れていたが、きょうは急速に切り返し、高値圏への再浮上を目指す展開となっている。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS