株価指数先物【寄り前】 トランプ発言警戒も、25日線近辺では押し目狙い
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 40510 -140 (-0.34%) TOPIX先物 2940.0 -6.0 (-0.20%) シカゴ日経平均先物 40530 -120 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 5日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。7月のISM非製造業指数が50.1となり、6月の50.8から悪化したことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ期待が強まった。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は、米国の労働市場が軟化しているとして、利下げの時期が近づいているとの認識を示しており、金融緩和が米経済を支えるとの見方から主力株の一角が買われた。 一方で、トランプ米大統領はCNBCの番組で、来週にも輸入する半導体と医薬品に課す関税を発表する意向を示した。医薬品については1年余り期間をかけて段階的に引き上げ、250%にすると語った。半導体に対しては分野別の関税措置を発表すると発言したことを受けて、米政権の関税政策への警戒が相場の重荷になった。 S&P500業種別指数は小売、運輸、素材が上昇した半面、公益事業、消費者サービス、半導体・同製造装置の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ、スリーエム 、シェブロン 、シャーウィン・ウィリアムズ が買われた。一方で、セールスフォース 、マクドナルド 、マイクロソフト 、シスコシステムズ が軟調。 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比120円安の4万0530円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円安の4万0600円で始まった。その後はロング優勢の流れとなり、4万0680円まで買われる場面もみられた。ただし、米国市場の取引開始直後に軟化すると、一気に4万0350円まで売られた。売り一巡後はショートカバーとみられる動きから中盤にかけて4万0600円を回復。終盤にかけては4万0500円~4万0570円辺りで保ち合いが続き、4万0510円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになろう。トランプ大統領の発言が医薬品や半導体株の売りに向かわせる可能性があるため、指数インパクトの大きい東京エレクトロン<8035>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]が弱い値動きをみせてくるようだと、先物市場ではショートを誘う形になりそうである。 ただし、ナイトセッションで一時4万0350円まで売られたが、25日移動平均線(4万0240円)が支持線として意識されており、同線に接近する局面では、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。ボリンジャーバンドの+1σ(4万0930円)に接近する展開は期待しづらいところだが、節目の4万0500円での攻防から底堅さがみられてくるようだと、短期筋のショートカバーを誘う場面もありそうだ。 そのため、オプション権利行使価格の4万0500円を挟んだ、4万0375円から4万0875円のレンジを想定する。週足では上向きで推移する+1σと+2σとのレンジで推移しており、+1σが位置する4万0480円辺りでの底堅さを見極めたいところである。 5日の米VIX指数は17.85(4日は17.52)に上昇した。一時18.94まで上げる場面もあったが、75日線(18.97)、200日線(19.39)に上値を抑えられる形だった。25日線(16.62)が支持線として意識されつつあるなかで75日線、200日線突破の可能性もあるため、やや神経質にさせそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.79倍に低下した。13.81倍と75日線(13.80倍)を上回って始まり、13.83倍に上昇する場面もあった。ただし、その後は下げに転じており、一時13.77倍に低下した。下向きで推移する-2σ(13.83倍)と-3σ(13.74倍)とのレンジで推移するなか、NTショートに振れそうである。 株探ニュース