話題株ピックアップ【夕刊】(1):オルガノ、NTN、三菱重

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■オルガノ <6368>  10,600円   +1,500 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 オルガノ<6368>がストップ高。水処理エンジニアリング事業を主力展開し、半導体業界向け純水製造装置で高い商品競争力を誇っている。4日取引終了後、26年3月期通期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の1750億円(前期比7%増)を据え置いたが、営業利益は315億円から340億円(同9%増)に増額した。営業利益は前期比ほぼ横ばいの見通しから2ケタ近い増益に修正されたことで、これを好感する買いを引き寄せている。既に受注した大型プラントで資材コストの削減など合理化努力が利益率改善に寄与する見通し。株価は7月16日に9720円の上場来高値を形成後に調整を入れたが、再び青空圏への浮上を視界に捉えている。

■パーカー <9845>  1,160円   +159 円 (+15.9%)  本日終値
 パーカーコーポレーション<9845>が急伸し、上場来高値を更新した。同社は4日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比2.5%増の173億3500万円、最終利益が同67.6%増の12億5100万円となっており、業績を評価した買いが入った。産業用素材部門の防音材は自動車用の受注が堅調に拡大したことに加え、猛暑を背景にエアコン向けが好調となり、2ケタの増収増益となった。化成品部門は自動車業界向けが北米・中国市場の不振の影響を受け減収となったが、原材料価格の安定化や不採算部門の縮小により製品原価の低減が進み、大幅な増益となった。

■NTN <6472>  298.2円   +39 円 (+15.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 NTN<6472>はマドを開けて急伸。年初来高値を更新した。4日取引終了後に4~6月期連結決算を発表。売上高は前年同期比5.6%減の1990億3900万円、営業利益は同53.9%増の69億7700万円だった。客先需要の低減や為替の影響で減収となった一方、利益面では変動費や経費の削減が奏功した。大幅増益で着地したことを好感した買いを呼び込んでいる。

■ティラド <7236>  5,650円   +705 円 (+14.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 ティラド<7236>がストップ高。7月25日につけた5070円の年初来高値を上回り新値圏に突入した。自動車向けを主力にラジエーターなど熱交換器を製造するが、足もとの業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。4日取引終了後に26年3月期通期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の1400億円から1510億円(前期比横ばい)、営業利益は36億円から66億円(同10%減)に増額した。今期の業績については、米関税政策などによる影響で減収大幅減益を見込んでいたが、かなり保守的に傾斜していたこともあって、足もとの状況を鑑みて従来予想を見直した。依然として営業減益見通しにあるものの、大幅な上方修正はポジティブサプライズとなった。PERやPBRが超割安圏に放置されていることや、高配当利回りも改めて注目されている。

■GSユアサ <6674>  2,913.5円   +202 円 (+7.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が後場終盤になって上げ幅を拡大し年初来高値を更新。午後3時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1318億7900万円(前年同期比3.4%増)、営業利益83億1300万円(同34.4%増)、純利益65億3000万円(同36.4%増)と大幅増益となったことが好感された。主力の自動車電池は、国内は堅調に推移した半面、為替の円高影響やトルコ拠点における販売数量減少などで海外が苦戦した。一方、非常用電源装置において大口案件を受注したことや蓄電(ESS)用リチウムイオン電池の需要増加により産業電池電源が伸長したほか、プラグインハイブリッド車用やハイブリッド車用などの販売数量の増加により車載用リチウムイオン電池の採算が大きく改善し売上高・利益の押し上げに寄与した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高6000億円(前期比3.4%増)、営業利益510億円(同1.9%増)、純利益330億円(同8.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■立川ブラインド工業 <7989>  1,843円   +120 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 立川ブラインド工業<7989>が後場に上げ幅を拡大し、1996年以来、29年ぶりの高値をつけた。同社は5日午後2時、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。最終利益は17億3400万円(前年同期比12.7%増)と減益の予想から一転して増益で着地した。また6月30日を基準日とする中間配当を従来の予想から3円増額して20円としたうえで、期末配当予想はこれまでの見通しから7円増額の45円に修正。年間配当予想は65円(前期比19円増配)となる。中間期の業績の計画上振れと配当の増額を好感した買いが入ったようだ。6月中間期の売上高は207億7100万円(前年同期比3.0%増)となり、従来予想に対して上振れした。1~6月期は主力の室内外装品関連事業の売上高が計画を上回った。保有不動産や政策保有株式の売却による特別利益が想定より増えた半面、税負担は予想を下回った。通期業績予想については、最終利益のみ従来予想の29億円から31億円(前期比10.6%増)に引き上げた。

■トピー工業 <7231>  2,817円   +173 円 (+6.5%)  本日終値
 トピー工業<7231>が上げ幅を拡大。午後1時30分ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が16億300万円(前年同期比11.9倍)、純利益10億700万円(同38.8%増)と大幅増益となったことが好感された。鉄鋼セグメントにおける販売数量の減少が響き、売上高は712億1300万円(同3.3%減)と減収だったものの、自動車・産業機械部品セグメントにおける販売数量の回復に加え、構造改革・持続可能な販売価格の形成の進展などが利益を押し上げた。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高3020億円(前期比0.5%増)、営業利益70億円(同32.1%増)、純利益78億円(同22.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■タカラスタンダード <7981>  2,768円   +158 円 (+6.1%)  本日終値
 タカラスタンダード<7981>が後場一段高となり年初来高値を更新。正午ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高613億8500万円(前年同期比7.1%増)、営業利益42億500万円(同35.8%増)、純利益30億8100万円(同48.7%増)と大幅増益となったことが好感された。新築向けが戸建・集合とも好調に推移した。また、前年までに実施した価格改定効果やオプション品の拡販などによる単価アップに伴う売上総利益の増加に加え、合理化・コストダウンの推進も利益を押し上げた。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高2470億円(前期比1.5%増)、営業利益172億円(同10.0%増)、純利益128億円(同15.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ニッスイ <1332>  941.8円   +51.2 円 (+5.8%)  本日終値
 ニッスイ<1332>が後場に入って買われた。同社はきょう正午ごろ、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比5.7%増の102億8100万円となり、通期計画の345億円に対する進捗率は29.8%となった。売上高は同2.2%増の2254億8500万円で着地。前期に苦戦した漁ろう・養殖事業や北米加工事業の業績が改善したほか、欧米の家庭用食品や国内チルド事業が堅調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■三菱重工業 <7011>  3,749円   +203 円 (+5.7%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が後場に買われ、上場来高値を更新した。同社は5日午後1時30分、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比7.4%増の1兆1936億5200万円、事業利益が同24.7%増の1041億6200万円、最終利益が同9.5%増の682億2700万円となった。ガスタービン関連などが好調に推移し、最終利益の通期計画に対する進捗率は約26%と順調なスタートとなった。もっとも、この日はオーストラリア政府が次期フリゲート艦について、同社が建造する艦船を選定したことが明らかとなり、決算発表前にすでに上昇圧力が掛かっていた。決算発表を受けて高値を更新した後は目先の利益確定売りに押される場面があったが、プラス圏を維持するなど頑強な動きをみせている。4~6月期は「エナジー」「プラント・インフラ」「航空・防衛・宇宙」の3セグメントで増収増益になった。受注高は大型案件を複数受注していた前年同期と比べ4%減の1兆7686億円となったが、高水準を維持した。

株探ニュース

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