株価指数先物【寄り前】 25日線と+1σとのレンジを想定

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 40610 +290 (+0.71%)
TOPIX先物 2939.5 +19.0 (+0.65%)
シカゴ日経平均先物 40585 +265
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは先週末まで5営業日続落で1300ドルあまり下げていたこともあり、主力株には値頃感から買いが入った。1日は7月の米雇用統計が市場予想を下回ったうえに、5月、6月分の大幅下方修正によって、トランプ政権の通商政策が米労働市場や世界景気に与える影響への懸念が広がったが、4日は雇用悪化を背景とした米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が買いに向かわせた。FRBの金融政策を予想する「フェドウオッチ」では、次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%下げる確率が9割を超えた。

 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、メディア、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、ソフトウエア・サービスの上昇が目立った。一方で、エネルギー、小売の2セクターが下落した。NYダウ構成銘柄では、エヌビディア、スリーエム、ウォルト・ディズニー、ゴールドマン・サックス・グループ、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。半面、アマゾン・ドット・コム、シェブロンが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比265円高の4万0585円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円高の4万0360円で始まった。寄り付き直後に4万0450円まで買われた後は、4万0310円から4万0400円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後にレンジを上抜けると、終盤にかけてロング優勢の流れが続き4万0640円まで買われる場面もみられ、4万0610円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになろう。前日の日経225先物は売り一巡後に下げ幅を縮め、25日移動平均線(4万0210円)を上回って終えた。ナイトセッションでも同線が支持線として機能する形であり、ボリンジャーバンドの+1σ(4万0900円)とのレンジが意識されやすいだろう。

 4日の米国市場は大幅に反発し、エヌビディアなど半導体株の一角が買われたことで、大幅に調整している東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への見直し買いが強まるかが注目されそうだ。ハイテク株がリバウンドの動きを強めてくるようだと、先物市場でロングを誘うことになり、+1σに接近する場面もありそうだ。

 一方で、9月のFOMCでの利下げ観測が強まったことで、為替市場では円相場が1ドル=146円台後半で推移している。足もとの急ピッチの円高によって日米金利差を狙ったポジションのリバランスが意識されやすい。また、日米ともに決算発表がピークを迎えている。米国ではパワー半導体を手掛けるオンセミコンダクターが、予想を下回る決算が嫌気されて15%超の急落となった。決算内容を見極めたいとするムードも強まりやすいだろう。

 日経225先物は25日線と+1σを意識し、オプション権利行使価格の4万0375円から4万0875円のレンジを想定する。買い一巡後に利益確定に伴うロング解消が目立つ局面では25日線を支持線とした押し目狙いのロング対応に向かわせよう。寄り付き後に強い基調が続いたとしても、+1σ接近では短期的には戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。

 4日の米VIX指数は17.52(1日は20.38)に低下した。200日線(19.40)、75日線(19.14)を一気に割り込んでおり、先週末の上昇分をほぼ埋める形で下げている。今後は25日線(16.58)を明確に下回ってくるかを見極めたいところだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.80倍に低下した。75日線(13.79倍)を割り込み、一時13.77倍に低下した。ボリンジャーバンドが拡大傾向にあるなかで、下向きで推移する-3σ(13.78倍)に沿った形で低下をみせている。ただし、75日線水準での攻防のなかで、いったんNTショートを巻き戻す動きが入りやすいと考えられる。

株探ニュース

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