株価指数先物【寄り前】 +1σを挟んだややショート優勢の展開

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 40650 -160 (-0.39%)
TOPIX先物 2904.0 -9.0 (-0.30%)
シカゴ日経平均先物 40640 -170
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。予想を下回る四半期決算を発表したユナイテッドヘルス・グループやメルクが売られ、NYダウの重荷になった。30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて、持ち高調整の売りが優勢だった。トランプ米大統領は、中国に対する関税措置停止の延長について30日に最終決定する考えを示したが、延長は織り込み済みとの見方から反応は限られた。

 S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、不動産、公益事業が上昇した一方で、運輸、自動車・同部品、資本財の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、トラベラーズ、コカ・コーラ、マクドナルド、ゴールドマン・サックス・グループ、ジョンソン・エンド・ジョンソンが買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループやメルクのほか、ボーイング、ハネウェル・インターナショナル、アップルが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比170円安の4万0640円だった。日経平均株価(9月限)のナイトセッションは日中比70円高の4万0880円で始まった。4万0960円まで買われた後は4万0830円~4万0910円辺りで保ち合いを継続。ただし、米国市場の取引開始後に軟化し、4万0580円まで売られる場面もみられた。中盤以降は4万0580円~4万0720円のレンジで推移し、4万0650円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売りが先行して始まりそうだ。ナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(4万0740円)を挟んで推移し、中盤以降は同バンドを下回っての値動きが続いた。FOMCのほか本日から開かれる日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなかで、積極的な売買は手控えられそうだ。

 また、昨夕に通期の業績予想の上方修正を発表したアドバンテスト<6857>[東証P]は、ADR(米預託証券)で5%ほど上昇した。同社が日経平均型を支える形になりそうだが、直近の大幅な調整に対する戻りが限定的になるようだと、先物市場では戻り待ち狙いのショートを誘うきっかけになりそうである。

 そのため、+1σを挟んで膠着感の強い展開が続くと考えられ、オプション権利行使価格の4万0500円から4万1000円のレンジを想定しておきたい。+1σが抵抗線として機能してくるようだと、中心値である25日移動平均線(4万0060円)とのレンジが意識されてくる可能性がありそうだ。

 29日の米VIX指数は15.98(28日は15.03)に上昇した。一時14.70に低下する場面もみられたが、その後16.12まで上昇し25日線(16.43)に接近した。同線が上値抵抗線として機能しているため、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍に上昇した。14.02倍をつける場面もあったが、その後は25日線(14.04倍)、200日線(14.02倍)に上値を抑えられる形となり、一時13.96倍まで下げるなど、-1σ(13.99倍)を挟んで攻防をみせている。アドバンテストの動向次第では、いったんNTロングに振れやすくなりそうだ。

株探ニュース

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