話題株ピックアップ【昼刊】:日車両、野村総研、大塚HD
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■日本車輌製造 <7102> 2,423円 +271 円 (+12.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位 日本車輌製造<7102>は急伸で6連騰し、24年7月以来、約1年ぶりの高値になった。同社は28日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高をこれまでの930億円から960億円(前期比0.4%減)へ、営業利益を56億円から66億円(同4.8%減)へ、最終利益を59億円から66億円(同2.9%増)へと上方修正しており、これを手掛かりにした買いが集まった。業績修正は建設機械事業や輸送用機器・鉄構事業が想定よりも堅調に推移しているほか、製品構成の変化などにより全体の利益率が向上することを踏まえ実施した。 なお、あわせて発表した第1四半期(4~6月)は売上高が232億2700万円(前年同期比8.5%増)、営業利益が15億7100万円(同5.7倍)、最終利益が13億2400万円(同2.5倍)だった。JR向け車両の売り上げが伸長したことに加え、道路橋の売り上げが増加したことなどが牽引した。 ■システムリサーチ <3771> 2,225円 +220 円 (+11.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位 システムリサーチ<3771>がマドを開けて急反発し、上場来高値を更新した。同社は28日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比12.1%増の69億4000万円、経常利益は同24.8%増の6億1100万円となった。2ケタの増収増益で着地しており、業況を評価した買いが入ったようだ。システムインテグレーション(SI)業務では、製造業をはじめ主要顧客のIT投資需要が堅調に推移した。ソフトウェア開発業務では既存顧客からの保守・メンテナンス業務を安定的に受注し、ともに収益の押し上げ要因となった。 ■野村総合研究所 <4307> 5,930円 +501 円 (+9.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位 野村総合研究所<4307>がカイ気配スタートで切り返し急、前日は全体地合い悪に流され陰線を引いたが、きょうは改めて買いを誘導し5日移動平均線を足場に急速に上値を指向している。システムインテグレーター大手で金融機関向けを主軸に実績が高い。足もとの業績は金融業界の基幹システム更新需要などを背景に収益を伸ばしている。28日取引終了後に発表した25年4~6月期決算は最終利益が前年同期比17%増の260億円と2ケタ成長を達成した。26年3月期通期予想に対する進捗率もちょうど25%となり、順調に業績拡大トレンドをたどっていることを好感する買いを引き寄せている。 ■大同特殊鋼 <5471> 1,179.5円 +86.5 円 (+7.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位 28日に発表した「3.15%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。 発行済み株式数(自社株を除く)の3.15%にあたる650万株(金額で71億0450万円)を上限に、7月29日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。 ■大塚ホールディングス <4578> 7,261円 +251 円 (+3.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率10位 大塚ホールディングス<4578>は反発している。同社は29日、6月中間期の連結業績について、売上高を従来予想の1兆1740億円から1兆1800億円(前年同期比6.4%増)へ、最終利益を1470億円から1730億円(同60.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、材料視した買いが入った。25年12月期の通期連結業績予想については7月31日の決算発表時に明らかにする予定だ。医療関連事業を中心に収益が堅調。抗精神病薬「レキサルティ」や持続性注射剤「エビリファイ メンテナ」、V2-受容体拮抗剤「ジンアーク」が業績を牽引している。また、一般消費者向けでは、国内の健康飲料「ポカリスエット」やサプリメント「エクエル」が好調に推移。加えて、販売費及び一般管理費や研究開発費が計画を下回ると見込む。 ■群馬銀行 <8334> 1,360円 +29 円 (+2.2%) 11:30現在 群馬銀行<8334>が反発している。28日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を600万株(自己株式を除く発行済み株数の1.56%)、または60億円としており、取得期間は7月30日から9月19日まで。機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図ることが目的としている。 ■栗本鐵工所 <5602> 7,430円 +130 円 (+1.8%) 11:30現在 栗本鐵工所<5602>が全般地合い悪に抗して続伸し、連日の年初来高値更新。鋳鉄管の商品シェアで国内屈指、とりわけ上下水道管向けダクタイル鉄管などで実績が高い。ナノテク関連技術にも早くから取り組むなど研究開発分野でも定評がある。下水道の老朽化が社会問題視されており、平均耐用年数が50年ほどといわれるなか、これを超過した下水道管は全体の約7%を占めるとされ、その対応が国策として喫緊の課題となっている。同社はその関連有力株として機関投資家とみられる資金の実需買いが継続的に流入しているもようだ。株価指標面でもPERやPBR、配当利回りなどに依然として割高感は感じられない。 ■ヒロセ電機 <6806> 18,775円 +230 円 (+1.2%) 11:30現在 ヒロセ電機<6806>は続伸。28日取引終了後、半導体テスト製品の製造・販売事業を展開するエス・イー・アール(東京都品川区)の全株式を取得し、子会社化したと発表した。当該企業に対し、自社グループの製造ノウハウや商品開発力、販売チャネルによるサポートを行い、より優れた製品開発と事業の拡大を推進していく。これが手掛かりとなっている。 ■ベルテクス <5290> 2,655円 +31 円 (+1.2%) 11:30現在 ベルテクスコーポレーション<5290>が高い。土木工事に使うコンクリート二次製品を手掛けるが、下水道向けを中心にマンホールや地中に埋設するボックスカルバート(箱型構造物)が好調で収益に貢献している。老朽化した下水道インフラの「予防保全」の動きが国策として推し進められるなか、同社にも中期的な恩恵が期待される状況にある。そうしたなか28日取引終了後、8月末現在の投資家を対象に1株を2株にする株式分割を実施することを発表しており、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。 ■萩原電気HD <7467> 3,425円 +30 円 (+0.9%) 11:30現在 萩原電気ホールディングス<7467>が続伸している。同社と佐鳥電機<7420>は28日の取引終了後、26年4月1日をメドに経営統合することで基本合意したと発表しており、これを好感した買いが入っている。株式移転により共同持ち株会社を設立し、両社はその完全子会社として傘下に入る。共同持ち株会社の株式を佐鳥電機株式1株に対して1.02株を、萩原電気HD1株に対して2株をそれぞれ割り当てる予定で、経営統合により取扱商品・顧客基盤の拡大による事業規模の拡大を図るほか、付加価値の高いソリューションの提供やグローバル展開の加速、業務効率化による生産性の向上などのシナジーを期待する。なお、共同持ち株会社は4月1日付で東証プライム市場と名証プレミア市場に上場させる予定で、統合の効力発生日に先立ち、両社は26年3月30日付で上場廃止となる。 ■INPEX <1605> 2,104円 +16 円 (+0.8%) 11:30現在 INPEX<1605>やENEOSホールディングス<5020>は堅調。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月限が前週末比1.55ドル高の1バレル=66.17ドルと上昇した。米国と欧州連合(EU)の関税交渉が合意に達し、EUが米国からエネルギー関連製品を7500億ドル購入することも明らかとなった。トランプ関税による景気減速と原油需要の減少懸念が後退したことが好感され、原油相場は上昇している。また、米国と中国の貿易協議に関して、一部関税の停止期限としている8月12日から更に90日間延長する案が浮上している、との報道も原油需要拡大の思惑を誘った。 ■サンリオ <8136> 5,784円 +27 円 (+0.5%) 11:30現在 サンリオ<8136>は底堅く推移している。28日取引終了後、デジタルコンテンツ制作のGugenka(グゲンカ、新潟市中央区)の株式を取得し、子会社化したと発表した。グゲンカはサンリオが開催するメタバースイベント「Sanrio Virtual Festival」の企画制作を担当している。今回の子会社化により、XRコンテンツなどデジタル分野の制作・販売機能の具備、IPホルダー向け営業力の相互強化、リアル・デジタルのクロスセルを実現していくことを目指す。 ■Synspective <290A> 980円 -257 円 (-20.8%) 一時ストップ安 11:30現在 Synspective<290A>は一時ストップ安。28日取引終了後、第三者割当による行使価額修正条項付き第5回新株予約権(停止指定条項付き)を発行すると発表した。発行新株予約権数は19万5230個(潜在株数1952万3000株)で、希薄化率は議決権ベース(6月末時点)で最大17.51%。調達資金約240億円(手取り概算額)は小型SAR衛星の製造・打ち上げと関連する設備投資資金などに充てる。将来的な1株利益の希薄化を警戒した売りが出ている。 ■さくらインターネット <3778> 2,970円 -700 円 (-19.1%) ストップ安売り気配 11:30現在 東証プライム 下落率トップ さくらインターネット<3778>がストップ安の2970円でウリ気配となっている。28日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を404億円から365億円(前期比16.2%増)へ、営業利益を38億円から3億5000万円(同91.6%減)へ、最終利益を24億円から2億円(同93.2%減)へ下方修正したことが嫌気されている。継続を見込んでいた生成AI向けの大型案件終了の影響により、GPUインフラストラクチャーサービスの売上成長が一時的に遅れる見込みであることが要因という。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高74億9200万円(前年同期比26.2%増)、営業損益4億5700万円の赤字(前年同期2億3100万円の黒字)、最終損益3億2400万円の赤字(同4100万円の黒字)だった。提供開始2年目を迎えたGPUインフラストラクチャーサービスが牽引役となり、売上高は第1四半期として過去最高を更新。ただ、人材獲得などの戦略的先行投資が順調に進行した影響から、一時的にコスト先行となり赤字に転落した。 ■ウェリタス <130A> 749円 +100 円 (+15.4%) ストップ高買い気配 11:30現在 Veritas In Silico<130A>がストップ高の749円でカイ気配となっている。28日の取引終了後、米国で出願手続きを進めていた「RNAの機能を制御する化合物のスクリーニング方法」について、USPTO(米国特許商標庁)から特許査定を受領し、米国内での特許権が成立することになったと発表したことを好感した買いが流入している。同技術は、同社独自の創薬プラットフォーム「ibVIS」に関するもので、既に日本、欧州で特許権が成立している。今回の米国での特許権成立により、主要各国で「ibVIS」の技術が権利化され、同社の独占使用が国際的に保証されたことになり、共同創薬研究のグローバル化に弾みがつくことが期待されている。なお、同件による業績への直接的な影響は想定していないという。 ●ストップ高銘柄 エンプラス <6961> 5,010円 +705 円 (+16.4%) ストップ高 11:30現在 など、2銘柄 ●ストップ安銘柄 さくらインターネット <3778> 2,970円 -700 円 (-19.1%) ストップ安売り気配 11:30現在 以上、1銘柄 株探ニュース