株価指数先物【寄り前】 +1σまでの調整を経て押し目狙いのロング対応
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 40820 -90 (-0.21%) TOPIX先物 2915.5 -11.5 (-0.39%) シカゴ日経平均先物 40795 -115 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 28日の米国市場はNYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックが上昇。米国と欧州連合(EU)が貿易交渉で合意した。8月1日の関税発動の期限を前に、最大の交易相手との貿易戦争を回避したが、前週に「合意に近づいている」と伝わっていたこともあり、利益確定の売りが優勢となった。ハイテク大手の決算発表を控えているほか、米連邦準備理事会(FRB)は29~30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。7月の米雇用統計など重要な経済指標の発表が相次ぐことで、持ち高調整の売りも出やすかった。 S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが上昇した半面、不動産、保険、電気通信サービスの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ナイキ、エヌビディア 、ボーイング 、IBM 、シェブロン が買われた。一方で、トラベラーズ 、アムジェン 、ベライゾン・コミュニケーションズ 、コカ・コーラ 、ジョンソン・エンド・ジョンソン が軟調。 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比115円安の4万0795円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円高の4万0960円で始まった。4万1020円まで買われた後に軟化し、米国市場の取引開始後には4万0680円まで売られる場面もみられた。売り一巡後は4万0680円~4万0760円辺りの狭いレンジで推移。終盤にかけてショートカバーが入り、4万0820円でナイトセッションの取引を終えた。 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売りが先行しそうだ。ナイトセッションでボリンジャーバンドの+1σ(4万0700円)水準まで下げてきたことで、いったんは同バンドを支持線とした押し目狙いのロングが入りやすいとみられ、+2σ(4万1420円)とのレンジが意識されよう。一方で、+1σを明確に割り込んでくると、中心値となる25日移動平均線(3万9980円)が射程に入ってくる可能性がある。 FOMCや日銀の金融政策決定を控えて持ち高調整に伴うロング解消が入りやすいだろうが、積極的にショートを仕掛けてくる動きは限られよう。一方、自民党はきょう午前に党本部で役員会を開き、両院議員総会の開催について協議する予定である。関連報道を受けて短期的にショートを誘う場面がありそうだ。そのため、オプション権利行使価格の4万0625円から4万1250円のレンジを想定する。 28日の米VIX指数は15.03(25日は14.93)に上昇した。前週に2月中旬以来の15.00を割り込んできたことで、いったんは反発が意識されやすいところだろう。もっとも、ボトム圏での推移であるため、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.97倍に低下した。14.05倍に上昇する場面もあったが、その後は25日線(14.03倍)、200日線(14.02倍)を割り込み、ボリンジャーバンドの-1σ(13.98倍)水準まで下げてきた。前日に日経平均型を押し下げたアドバンテスト<6857>[東証P]が落ち着きをみせてくると、NTショートの巻き戻しが入りそうだが、バンドは収斂しており、短期的には-2σ(13.92倍)、-3σ(13.86倍)辺りが意識される可能性もありそうだ。 株探ニュース