前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
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■オルツ <260A> 60円 (-30円、-33.3%) ストップ安 オルツ <260A> [東証G]がストップ安。前週末25日の取引終了後、過去の決算において売上高が累計で約119億円過大に計上されていたと発表した。同社では、主力のAIを使った議事録作成サービスに関して、利用実態の伴わない取引を売り上げに計上した可能性があるとして第三者委員会を設置し調査を進めてきたが、25日に報告書を受領。直近の24年12月期では決算短信に計上された売上高60億5700万円のうち、過大に計上されていた影響額が49億8347万円に上るとしている。会社側では28日に詳細な報告書を開示するとしている。なお、これを受けて東京証券取引所は、上場廃止基準に抵触する恐れがあるとして、監理銘柄(審査中)銘柄に指定している。 ■スクリン <7735> 11,030円 (-1,190円、-9.7%) 東証プライムの下落率トップ。SCREENホールディングス <7735> [東証P]が続急落。前週末25日取引終了後、4-6月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%増の1357億8500万円、営業利益は同12.2%減の243億8600万円だった。減益での着地となったことが嫌気された。主力の半導体製造装置事業は台湾向けが増加した一方、中国や米国向けが減少し、セグメント売上高はやや減少。ただ、グラフィックアーツ機器事業など他事業の貢献があり、全体では小幅に増収を確保した。利益面では固定費の増加が重荷となった。通期の減収減益見通しに変更はない。 ■アドテスト <6857> 10,465円 (-1,030円、-9.0%) 東証プライムの下落率3位。アドバンテスト <6857> [東証P]が急反落。前週末の米国市場でナスダック総合株価指数は連日で最高値を更新したものの、エヌビディアは小幅安となり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は横ばい圏と半導体関連は盛り上がりを欠く展開となった。アドテストは29日に第1四半期(4-6月)の決算を発表する予定。その内容に注目が集まっているが、前週末25日には欧州系証券がアドテストの投資判断を「売り」に引き下げており、これに反応した売り注文がかさんだ。アドテストの急落は全体相場にも波及。米国とEU(欧州連合)の関税交渉の合意というニュースが舞い込みながらも、同社株の下げにより日経平均はマイナス圏での推移を余儀なくされることとなった。 ■マクニカHD <3132> 1,891.5円 (-91円、-4.6%) マクニカホールディングス <3132> [東証P]が続落。28日午後3時ごろに4-6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比9.9%増の2816億1300万円、純利益は同36.6%減の50億9100万円だった。AIサーバー向け高性能サーバーの需要増が売上高に寄与した一方、利益面では為替変動の影響による売上総利益率の低下や為替差損の計上が響いた。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りが出たようだ。 ■エスコン <8892> 988円 (-44円、-4.3%) エスコン <8892> [東証P]が5日ぶり大幅反落。前週末25日取引終了後に4-6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比7.9%減の175億8100万円、営業利益は同33.6%減の21億8300万円だった。住宅分譲事業が堅調だった一方、不動産開発事業が物件売却数の減少で振るわず全体の足を引っ張った。通期で増収増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。 ※28日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋 株探ニュース