話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユーグレナ、伊勢化、ファナック
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■太平洋工業 <7250> 2,135円 +374 円 (+21.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ 太平洋工業<7250>はストップ高。同社は前週末25日の取引終了後、MBOの一環として、太平洋工社長で創業家の小川哲史氏が代表取締役を務めるCORE(岐阜県大垣市)が同社株の非公開化を目指しTOBを実施すると発表した。太平洋工の株価はTOB価格の1株2050円へサヤ寄せする格好になった。買付予定数の下限は3584万1900株(所有割合62.02%)で、上限は設定しない。買付期間は7月28日から9月8日を予定している。なお、前週末25日の終値は1761円とストップ高水準だった。太平洋工株はTOBが成立した場合、所定の手続きを経て上場廃止となる予定。東京証券取引所は同社株を25日付で監理銘柄(確認中)に指定している。 ■ユーグレナ <2931> 505円 +78 円 (+18.3%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位 ユーグレナ<2931>が商いを膨らませ4連騰。前週末25日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、売上高を480億円から500億円(前期比5.0%増)へ、営業利益を12億円から24億円(同8.0倍)へ上方修正しており、これを好感した買いが殺到した。子会社のキューサイやサティス製薬における売り上げが想定を上回って推移していることに加えて、キューサイの直販における広告宣伝投資効率の改善が寄与する。また、前期から取り組んでいる売上原価や販売費削減の取り組みの効果も想定を上回っているとしている。 ■ホギメディカル <3593> 4,660円 +700 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率3位 ホギメディカル<3593>がストップ高。同社は28日、マージャーマーケットの有料会員向け英文記事において、非公開化を検討していると前週末25日に報じられたことを受け、コメントを開示。ホギメデは「非公開化の検討を含めた企業価値向上に向けたさまざまな可能性を検討しているが、現時点で決定した事実はない」と表明している。株式市場では、株価にプレミアムを上乗せしたTOB(株式公開買い付け)が行われるとの思惑が広がり、買いが集まったようだ。なお、ホギメデは25日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.6%減の93億7500万円、最終利益は同27.2%減の7億3200万円だった。 ■イーグル工業 <6486> 2,266円 +281 円 (+14.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 イーグル工業<6486>が急反発し、1月23日につけた年初来高値2138円を一気に更新してきた。前週末25日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1700億円から1710億円(前期比1.7%増)へ、営業利益を90億円から106億円(同24.8%増)へ、純利益を85億円から92億円(同88.6%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各50円の年100円から中間・期末各55円の年110円(前期100円)に引き上げたことが好感された。自動車・建設機械業界向け事業や舶用業界向け事業が想定を上回る見込みとしている。 ■伊勢化学工業 <4107> 28,850円 +3,450 円 (+13.6%) 本日終値 伊勢化学工業<4107>が急反騰。前週末25日の取引終了後に発表した6月中間期連結決算が、売上高192億8200万円(前年同期比25.7%増)、営業利益48億3200万円(同41.8%増)、純利益33億1700万円(同47.7%増)と大幅な増収増益となったことが好感された。主力のヨウ素製品の販売数量が増加したことに加えて、ヨウ素の国際市況が引き続き堅調に推移したことが業績を牽引した。なお、25年12月期通期業績予想は、売上高375億円(前期比12.7%増)、営業利益80億円(同4.4%増)、純利益54億円(同6.5%増)の従来見通しを据え置いている。 ■LITALICO <7366> 1,420円 +144 円 (+11.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位 LITALICO<7366>が後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう正午ごろ、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比3.7倍の9億4800万円となったことが好感されたようだ。売上収益は同28.4%増の92億900万円で着地。就労支援事業で新規利用者数が順調に拡大したほか、児童福祉事業で短時間中心の支援プログラムへの回帰を通じて施設稼働率が安定して推移したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については売上収益365億円(前期比9.9%増)、営業利益40億円(同15.0%増)とする従来見通しを据え置いている。 ■東光高岳 <6617> 2,785円 +269 円 (+10.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 東光高岳<6617>は大幅高で5日続伸。連日で年初来高値を更新した。前週末25日取引終了後に4~6月期(第1四半期)連結決算を発表し、売上高は前年同期比2.5%減の231億円、営業利益は同28.9%増の14億7300万円だった。主力の電力機器事業が一般向けプラント物件の増加で増収増益となり、特に利益面で全体を牽引した。主力以外の事業が振るわず売上高は小幅減での着地となった。会社側では第1四半期として過去最高の営業利益を達成したとしており、これを好感した買いが優勢となった。 ■GMO-FH <7177> 870円 +57 円 (+7.0%) 本日終値 GMOフィナンシャルホールディングス<7177>は物色人気を集めた。前週末25日取引終了後、これまで非開示としていた25年12月期上期(1~6月)の連結業績予想について売上高を前年同期比2.9%増の268億9300万円、営業利益を同97.7%増の97億7600万円と発表した。店頭FXが好調だった一方、CFD収益やタイでの信用取引サービスの終了に伴い売上高は小幅な増加にとどまった。利益面では前年同期にタイの証券事業に関する貸倒引当金繰入額を計上した反動が出た。大幅増益見通しが好感された。 ■メタウォーター <9551> 2,521円 +164 円 (+7.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 メタウォーター<9551>が大幅高で3日続伸。前週末25日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業損益が6億300万円の赤字(前年同期20億6800万円の赤字)となり、赤字幅が大幅に縮小したことが好感された。同社は官公庁向けの国内公共事業が大半を占め、売り上げの計上が第4四半期に偏ることから第1四半期の業績は赤字となることが多いが、そうしたなかにあっても今期は、国内で環境エンジニアリング事業及びシステムソリューション事業の大型工事案件が順調に推移したことが寄与。また、海外事業でも北米・欧州子会社が好調だった。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高2000億円(前期比11.7%増)、営業利益115億円(同8.2%増)の従来見通しを据え置いている。 ■ファナック <6954> 4,431円 +211 円 (+5.0%) 本日終値 ファナック<6954>は急反発。同社は前週末25日の取引終了後、これまで未定としていた26年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は前期比1.2%増の8070億円、営業利益は同0.4%増の1595億円、最終利益は同3.1%減の1430億円とした。業績予想は8月1日から適用される米国関税率15%を考慮し算出した。トランプ関税による業績へのネガティブな影響が懸念されていたなか、営業増益予想を示し、買い戻しが優勢となった。なお、第2四半期が始まる7月から期末までの為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=160円を想定する。あわせて発表した26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は売上高が前年同期比0.6%増の1963億6300万円、営業利益が同28.7%増の424億2800万円、最終利益が同31.4%増の378億4400万円だった。地域別売上高の前年同期比は米州や欧州が落ち込んだものの、中国・アジアの増収で補うことができた。地域別受注高は前年同期比で欧州や国内、中国を除くアジアが減った一方、中国と米州が増え、全体は4.0%増で着地した。前四半期比では中国を除くアジアと米州、国内での減少が響き、中国や欧州での増加で補えず、全体では2.6%減となった。 株探ニュース