話題株ピックアップ【夕刊】(2):大同特鋼、NTN、じげん

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■大同特殊鋼 <5471>  1,093円   +52 円 (+5.0%)  本日終値
 大同特殊鋼<5471>が後場急伸。午後3時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算で営業利益は86億5800万円(前年同期比14.0%減)と減益となったものの、上期計画に対する進捗率が69%となっており、これを好材料視した買いが入ったようだ。売上高は1423億5200万円(同0.2%増)だった。エンジンバルブなどの自動車関連部品で受注が増加したことから増収となったものの、日系自動車メーカーの販売減の影響や産業機械関連の需要低調により特殊鋼鋼材の売り上げ数量が減少。また、高合金プロセス改革プロジェクトの生産アロケーション変更に伴う一時費用発生も響いた。ただ会社側によると、期初計画に対しては鋼材売り上げ数量は上振れで推移しているほか、為替も円安で推移しているという。引き続き同社では上期予想のみ開示しており、売上高2750億円(前年同期比3.0%減)、営業利益125億円(同31.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■NTN <6472>  255.7円   +6.8 円 (+2.7%)  本日終値
 NTN<6472>が反発。この日、産業用ロボットや工作機械、半導体製造装置などに幅広く使用されているサーボモーター用の軸受として、軸受からの発塵と回転トルクを大幅に低減した「サーボモーター用低発塵軸受」の量産を開始したと発表しており、好材料視された。サーボモーターは、高精度な回転制御が行えるため、近年は産業用ロボットや工作機械を中心に需要が増加している。「サーボモーター用低発塵軸受」は、成分や配合を見直すことで発塵の発生を大幅に抑制することに成功した新開発の低発塵グリースと、密封性を向上させた新設計のシールを採用することで、軸受からの発塵量を従来品比で約90%低減。また、新設計のシールは形状の改良により、密封性を維持しつつ、従来品比で約50%の低トルク化を実現しているため、小型化を図れるとともに、低トルク化によるサーボモーターの高出力化にも貢献する。

■じげん <3679>  497円   +12 円 (+2.5%)  本日終値
 じげん<3679>が5日続伸し連日の年初来高値となった。前週末25日の取引終了後、子会社リジョブを通じて、薬剤師の人材紹介事業などを展開するエニーキャリア(東京都中央区)の全株式を9月1日付で取得し子会社化すると発表しており材料視された。今回の子会社化により、薬局領域における顧客基盤を獲得するとともに、美容・ヘルスケア領域で人材メディア事業を展開するリジョブとの連携を構築することで、エニーキャリアの有するオペレーションノウハウの共有やリジョブを通じた集客強化などのシナジー実現を目指す。取得価額は29億2400万円。なお、26年3月期業績への影響は精査中としている。

■帝国ホテル <9708>  1,002円   +20 円 (+2.0%)  本日終値
 帝国ホテル<9708>が後場強含み、昨年3月以来の1000円大台を回復した。同社は28日、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算について、売上高が前年同期比1.9%増の135億8400万円、営業利益が同21.1%増の7億6200万円、経常利益が21.8%増の8億4400万円、最終利益が21%増の8億2800万円になったと発表した。営業利益の通期計画に対する進捗率は63.5%に上り、買いが集まった。4~6月は前年同期に2億4000万円の赤字だった不動産賃貸事業が黒字化したことが貢献した。なお、通期予想は売上高が前期比6.6%増の561億円、営業利益が24.6%減の12億円、経常利益が17.6%減の17億円、最終利益は36.2%減の16億5000万円としている。

■K&Oエナジーグループ <1663>  2,880円   +45 円 (+1.6%)  本日終値
 K&Oエナジーグループ<1663>が反発。前週末25日の取引終了後に伊勢化学工業<4107>が好調な上期決算を発表したことが刺激材料となったようだ。 伊勢化の上期は売上高192億8200万円(前年同期比25.7%増)、営業利益48億3200万円(同41.8%増)。ヨウ素製品の販売数量増加や、ヨウ素の国際市況堅調が牽引役となった。K&Oエナジもヨウ素事業が売上高の約15%(24年12月期実績)を占めていることから、好決算への期待が膨らんでいる。

■富士製薬工業 <4554>  1,419円   +21 円 (+1.5%)  本日終値
 富士製薬工業<4554>は5日続伸。同社は25日の取引終了後、月経困難症治療剤アリッサ配合錠について、子宮内膜症を対象にする第3相臨床試験を始めると発表しており、好感した買いが入った。同製品は同社がゲデオン・リヒター社(ハンガリー)から導入した天然型エストロゲンのエステトロールとドロスピレノンとの配合剤で、2024年12月から月経困難症に効能効果がある製品として販売している。

■ジェコス <9991>  1,278円   +17 円 (+1.4%)  本日終値
 ジェコス<9991>が6連騰。2018年2月以来、およそ7年5カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社は前週末25日の取引終了後、26年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高が前年同期比0.8%増の271億8200万円、営業利益が同23.8%増の16億9100万円、経常利益が同37.9%増の18億9600万円、最終利益が同43.8%増の12億9600万円となった。通期計画に対する経常利益の進捗率は約27%となり、大幅増益で堅調なスタートとなったことを評価した買いが入った。ジェコスは建設仮設材のリースで最大手。主力の重仮設事業で工事の進捗が順調だった。同社はあわせて持ち分法適用関連会社であるFUCHI(シンガポール)の第三者割当増資を引き受け、連結子会社にすると発表した。

■ナガワ <9663>  6,340円   +80 円 (+1.3%)  本日終値
 ナガワ<9663>が高い。午後1時ごろに26年3月期の配当予想を期末一括60円から100円(前期60円)に増額修正したことが好感された。26年7月21日に創立60周年を迎えることを記念して、記念配当40円を実施する。一方、同時に発表した第1四半期(4~6月)単独決算は、売上高80億1000万円、営業利益7億4500万円となった。タイ子会社の清算決了に伴い前期第3四半期から単独決算に移行したため前年同期との単純比較はできないものの、前年の能登半島地震における応急仮設住宅の対応が終了した影響によりレンタル売り上げ・利益が減少した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高380億円(前期比7.7%増)、営業利益55億円(同27.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■ミガロホールディングス <5535>  957円   +12 円 (+1.3%)  本日終値
 ミガロホールディングス<5535>が続伸。前週末25日の取引終了後、システム受託開発事業を展開するユー・システム・クリエイション(東京都千代田区)の株式の80.0%を9月30日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。ユー・システムの優良顧客の共有や、優れたエンジニア・技術・ノウハウ・事例データなどを活用することで、グループのDX推進事業の成長はもちろん、グループにおける最適なDX推進とそれを通じた顧客価値の最大化が可能になると判断したという。取得価額は非開示。なお、26年3月期業績への影響は軽微としている。

■スクリン <7735>  11,030円   -1,190 円 (-9.7%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 SCREENホールディングス<7735>は大幅安。前週末25日取引終了後、4~6月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.2%増の1357億8500万円、営業利益は同12.2%減の243億8600万円だった。減益での着地となったことが嫌気された。主力の半導体製造装置事業は台湾向けが増加した一方、中国や米国向けが減少し、セグメント売上高はやや減少。ただ、グラフィックアーツ機器事業など他事業の貢献があり、全体では小幅に増収を確保した。利益面では固定費の増加が重荷となった。通期の減収減益見通しに変更はない。

株探ニュース

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