株価指数先物【寄り前】 米とEUが関税合意でギャップスタートに

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 41410 +50 (+0.12%)
TOPIX先物 2946.0 -2.0 (-0.06%)
シカゴ日経平均先物 41370 +10
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米国と貿易相手国との通商交渉の進展期待から買いが優勢となった。ここ最近の経済指標が、トランプ関税は懸念していたほど米経済を下押ししていないとの見方に向かわせていることも買いを誘った。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、素材が上昇した一方で、エネルギー、電気通信サービス、メディアが小幅に下落。NYダウ構成銘柄では、ゴールドマン・サックス・グループ、マクドナルド、スリーエム、ナイキ、アメリカン・エキスプレスが買われた。半面、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アムジェン、シェブロン、ウォルト・ディズニー、トラベラーズが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比10円高の4万1605円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比20円安の4万1340円で始まった。4万1470円まで買われた後に軟化し、米国市場の取引開始後には4万1270円まで買われる場面もみられた。売り一巡後は終盤にかけて4万1350円~4万1410円辺りの狭いレンジで推移し、4万1410円でナイトセッションの取引を終えた。

 なお、トランプ米大統領は、欧州連合(EU)との貿易交渉で合意したと発表した。8月1日の関税の発動期限を前に、最大の貿易相手との貿易戦争を回避した。自動車を含む欧州製品に対して15%の基本関税を設定すると述べたほか、EUは米国から7500億ドル相当のエネルギー製品を購入するほか、6000億ドルを米国に投資することで合意したと報じられている。

 この発表を受けて本日の東京市場は、先物主導で買いが先行するとみられる。朝方はロングが集中すると考えられ、ギャップアップから始まることになりそうだ。先週にEUと合意間近と伝えられていたこともあり、ある程度は織り込みが進んでいるとみられ、インパクトは限られるようだと週明けの欧米市場の反応待ちになりそうである。

 25日の取引終了後のナイトセッションでは終盤にかけてプラス圏を回復したものの、+2σ(4万1500円)を下回っている。寄り付きの時点で+2σを上回ってくる可能性があるため、過熱感を警戒しつつも+3σ(4万2290円)とのレンジでの推移が見込まれる。まずはチャート上で25日に残した陰線(4万1360-4万1860円)を埋めてくるかを見極めたい。

 そのため、オプション権利行使価格の4万1500円から4万2250円のレンジを想定する。ただし、今週は米雇用統計などの重要な経済指標や米連邦公開市場(FOMC)、日銀の金融政策決定会合などが予定されているほか、本格化する日米の企業決算の影響を受けやすいと考えられる。4万2000円手前では強弱感が対立する可能性もありそうだ。

 25日の米VIX指数は14.93(24日は15.39)に低下した。先週は22日に17.48まで切り上がる場面がみられたが、下向きで推移している25日移動平均線が抵抗線として機能していた。2月中旬以来の15.00を割り込んできたことで、リスク選好に向かわせやすい状況が続いている。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.02倍(24日は14.04倍)に低下した。日米関税交渉の合意を受けて自動車株が大きく買われるなかで、23日には一時13.95倍に低下する場面もみられた。その後は、200日線(16日:14.02倍)、25日線(14.03倍)辺りで底堅さがみられており、14.00倍に接近する局面では、その後のリバランスを想定したNTロングでのスプレッド狙いとなりそうだ。

株探ニュース

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